世界最大の商業出版社ペンギン・ランダムハウス(PRH)が、AI技術による著作権侵害から著者の知的財産を守るため、著作権ページの文言を変更したことが明らかとなった。10月21日現在、複数の海外メディアが報じている。
AI技術やシステムの学習データとして自社書籍を使うことを禁止
報道によると、PRHは全世界の出版ブランドで著作権に関する文言を改定し、「本書のいかなる部分も、人工知能(AI)技術やシステムの学習を目的として使用または複製することはできません」という文言を追加。新たなルールは新刊だけでなく、再版の既刊本にも適用されるとしている。
海外メディア「The Bookseller」は、本件が米国での著作権侵害訴訟の増加や、大量の海賊版書籍がAIの学習データとして利用されている疑いが報じられたなかで起きたとしており、AIと著作権をめぐる状況の変化にPRHが1つの方針を示したものと考えてよさそうだ。
世界最大の商業出版社による一連の対応は、英語圏を中心に、各国の出版社にも何らかの影響が出るとみてよいだろう。