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Google Cloud、自治体のゼロトラスト推進を支援する新プログラムも発表

ゼロトラストを“ブラウザ主体”でシンプルに、宮崎市のDXを支える企業向けChromeの実力

2024年10月10日 12時30分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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自治体のゼロトラストセキュリティを推進する新プログラムを提供開始

 このようにGoogle Cloudでゼロトラスト環境を構築する自治体は、他にも、肝付町や舞鶴市、志摩市、紀北町などがある。またデジタル庁は、全国の自治体が利用する「ガバメントクラウド」へのアクセスを保護するために、Chrome Enterprise Premiumを用いたブラウザ主体のゼロトラスト戦略をとっている。

デジタル庁のガバメントクラウドにおけるゼロトラスト戦略

 ブラウザ主体のゼロトラストにおける中核ソリューションが、高度なセキュリティ機能を備えた、有償のエンタープライズブラウザである「Chrome Enterprise Premium」だ。

 インターネット上でやり取りされるすべてのトラフィックをリアルタイムでディープスキャンして、サンドボックス環境でマルウェアを無害化。さらに、ダウンロードや印刷、スクリーンショットの取得など、ブラウザ上のアクションからデータを保護でき、情報漏えい対策をとれる。

 その他にも、ブラウザ側からデバイスの属性に基づいてアプリケーションアクセスを制御したり、URLのカテゴリに基づいてフィルタリングをかけることも可能だ。

 これらのブラウザの機能だけで実現する、シンプルなゼロトラストは、環境に依存せずマルチOS上の運用を一元化でき、プロキシや社内ネットワークで安全性を担保する必要がないため、場所に依存しない働き方も推進できる。攻撃表面もブラウザに集約されるため、脆弱性を縮小でき、セキュリティコストも最適化可能だ。

Chrome Enterprise Premiumの主要機能

 さらに同社は、これまで自治体のゼロトラスト推進を支援してきた知見をもとに、新たな支援プログラムを提供開始する。

 プログラムでは、従来の三層分離からクラウドネイティブなモデルまで、自治体の目指すモデルに合わせたゼロトラストセキュリティの「簡易アセスメント」を提供する。加えて、Chrome Enterpriseおよびゼロトラスト関連サービスの導入をパートナー企業と共に支援。先行応募の自治体(20組織まで)に対してはアセスメントを無償に、更に2025年3月31日までの期間限定で、各ゼロトラストソリューションを特別価格で提供する。

Googleの考えるゼロトラストセキュリティの4つのモデル

■関連サイト

 

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