このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

脅威インテリジェンスと生成AIの活用で「セキュリティチームの一員になりたい」

MandiantとVirusTotalも統合、新生「Google Cloud Security」は“セキュリティの内製化”支援目指す

2024年08月23日 16時50分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 Google Cloud Japanは、2024年8月21日、「Google Cloud Security」に関する説明会を開催した。

 Google Cloudがここ数年、投資を強化しているのがセキュリティ分野だ。2019年にAlphabet子会社のChronicleを統合し、2022年にはMandiantを買収。そして2024年に入り、「Google Cloud Security」という新たな枠組み(ブランド)のもとで、脅威インテリジェンスと生成AI機能を中核としたセキュリティを展開する。

 同社が目指すのは、脅威インテリジェンスでリソースの優先度付けを、生成AIで自動化を図り、Googleがチームの一員となって「セキュリティの内製化」を推進することだ。

 Google Cloud Securityのソリューションマーケティング担当部長である橋村抄恵子氏は、「我々が実現したいのはユーザーのビジネスを守り、それによりユーザーのDXを支えること。そのために、製品や技術だけではなく、専門家による知見を組み合わせ、ユーザーの成熟度に合わせたセキュリティ強化を支援する。そういった意味でも、Googleがセキュリティチームの一員になる」と説明する。

Google Cloud Security ソリューションマーケティング担当部長 橋村抄恵子氏

脅威インテリジェンスを統合して、セキュリティ特化の生成AIを組み込む

 Google Cloud Securityは、3つの柱となるソリューションで展開される。

 ひとつ目は脅威インテリジェンスだ。元々Google Cloudは、世界中のマルウェアサンプルを収集・分析する「VirusTotal」を提供していた。2022年には、Mandiantを買収して脅威インテリジェンスの連携を開始。そして2024年5月、MandiantとVirusTotalのデータや知見を組み合わせ、そこにGoogleの数十億のデバイスやメールからの情報も加えた「Google Threat Intelligence」を提供開始した。

各インテリジェンスを統合したGoogle Threat Intelligence

 Mandiantの脅威インテリジェンスの特徴は、攻撃者の特定や攻手法、その結果のリスクといった“誰が攻撃しているか”を把握できること。一方のVirusTotalは、コミュニティの力によって数多くのマルウェアを集成する“脅威の足跡”を把握できるのが強みである。補完的なシナジーを持つこの2つを統合する。

異なる強みを持つMandiantとVirusTotal

 2つ目の柱は、セキュリティオペレーションプラットフォームだ。SIEMやSOAR、UEBAの機能を備え、さらに脅威インテリジェンスとも連携する。2024年5月にChronicle Security Operationsからリブランディングして「Google Security Operations」と名称を変更している。

 最後の柱は、クラウド基盤におけるセキュリティだ。元々はGoogle Cloudのセキュリティ機能であったが、2024年3月より「Security Command Center Enterprise」としてマルチクラウドへと対象を拡大している。

 そして、これらの3つの柱となるソリューションのすべてに、セキュリティに特化した「Gemini」ブランドの生成AI機能が搭載され、機能を拡充している最中だという。Geminiが脅威インテリジェンスを要約し、概要やアラート、対応策を示してくれたり、対話型チャットボットで対応の労力を軽減したり、検知ルールやプレイブックを自動生成してくれたりする。

 脅威は増え続けるが、人材が不足している“現場の課題”に応えるもので、これらの生成AI機能を活用することで、調査を効率化して、運用のハードルを下げ、自動化を推進できる。

生成AI機能が組み込まれたGoogle Cloud Security

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    トピックス

    “持たない家電”ランキング、もはや定番のアレがやっぱり1位なような

  2. 2位

    トピックス

    思い切った慶應義塾 全教職員にNotion導入で168年分の知的資産をAIに食わせるプロジェクトが始動

  3. 3位

    ビジネス

    管理職こそ大事にしないとまずくないか? 約4割が「続けたい、と答えない」現実

  4. 4位

    TECH

    訓練だとわかっていても「緊張で脇汗をかいた」 LINEヤフー、初のランサムウェア訓練からの学び

  5. 5位

    トピックス

    インバウンドの頑張りランキングベスト3は「大分県」「岐阜県」「佐賀県」 努力が光る結果に

  6. 6位

    データセンター

    液冷技術の最先端が集うイノベーションラボ「DRIL」、印西のデータセンターに現わる

  7. 7位

    トピックス

    リモートワークは福利厚生なの? ITエンジニアが本当に欲しい福利厚生第1位となる

  8. 8位

    ビジネス

    ランチ抜きが22%!? 物価高で「水筒・コンビニ控え」が定着する中、なぜか「推し活・美容費」だけは死守するオフィスワーカーたち

  9. 9位

    TECH

    身代金要求攻撃の被害額は「1社平均6.4億円」 それでも6割超が「支払いを否定しきれない」苦境

  10. 10位

    ビジネス

    廃校がAIの心臓部に!? 地方の遊休施設を「AIデータセンター」に生まれ変わらせるハイレゾの挑戦がアツいぞ

集計期間:
2026年04月14日~2026年04月20日
  • 角川アスキー総合研究所