MEキャンパスを運営する株式会社D1-Labの田久保健太氏に聞いてきた
〝VTuberのモデルを販売できるまで”が学べる! MEキャンパスの「VTuberモデリング専攻」とは?
2024年10月09日 16時00分更新
Brave groupの子会社となるD1-Labが運営する「MEキャンパス」は、3DCGやUnityといったクリエイティブスキルを、オンラインで学べる新しいタイプの教育プラットフォームだ。従来のeラーニングとは一線を画す、きめ細やかなサポート体制が特徴となっている。
MEキャンパスでは「Unity総合学科」や、「3DCG総合学科」、それに加えて通信制高校に同時に入学するコースが提供されている。そして、2024年10月から新コース「VTuberモデリング専攻」が開講する。
近年、VTuber(バーチャルユーチューバー)の人気が急速に高まっている。それにともない、VTuberとして活動するための、自分だけのオリジナルモデルを持ちたいと考える人も増えている。そのため、3Dモデルを制作できるクリエイターの需要が高まっているのだ。
MEキャンパスが新たに開講する「VTuberモデリング専攻」は、このニーズに応えるモデラーを育成するコースとして注目を集めている。
今回、MEキャンパスを運営する株式会社D1-LabのMEキャンパス事業責任者 田久保 健太氏に、このコースの特徴について詳しく話を聞いた。
オンラインで学ぶ次世代クリエイティブスクール
「MEキャンパスは、従来のeラーニングとは異なる"スクール型"を目指しています。オンライン完結型でありながら、専門知識を持つコーチや、学習進捗をサポートするコミュニティマネージャーと定期的に面談を行なうことができるんです」と田久保氏は語る。
この手厚いサポート体制により、技術的な質問への回答やモチベーション維持のサポートが可能となっている。また、Discordを活用したコミュニティ形成にも力を入れているという。
Discord上に設けられた雑談スペースや、定期的に開催される課題発表会などを通じて、受講者同士の交流を促進していおり、将来的な協業や起業のきっかけにもなり得る人脈形成の場としても活用されることを狙っているのだという。
さらに、MEキャンパスの特徴的な要素として、バーチャル空間(メタバース)の活用がある。「受講者は自身の作品をバーチャル空間内に展示することができ、ポートフォリオとして活用することも可能です」と田久保氏は説明する。
カリキュラムについても工夫が凝らされている。例えば3DCG総合学科では、最初の半年間は全員が同じ基礎を学び、その後の半年間で個々の目標や興味に合わせた個別に最適化された学習を行なう。「最初の半年間で基礎をしっかりと固めつつ、後半の半年間は各自の目標達成に向けた効果的な学習ができるようになっています」と田久保氏は説明する。
また、働きながら学習する人も多いというMEキャンパス。その支援として、24時間体制のAIチャットボットも用意されている。「夜中でも質問ができるので、仕事をしながら学習をしてい受講者には大きな助けになっているようです」と話していた。
このように、MEキャンパスは単なるオンライン学習の枠を超え、きめ細やかなサポートとコミュニティ形成、そして最新技術を活用した学習環境を提供する次世代のクリエイティブスクールとして、注目を集めているのだ。
短時間で即戦力を目指す「VTuberモデリング専攻」
「VTuberモデリング専攻」コースは、短期間で実践的なスキルを身につけ、副業で収入を得ることなどにも繋げることができるという特徴を持つ。
田久保氏はこのコースについて、「VTuberモデリング専攻では、『ココナラなどのプラットフォームでVTuberのモデルを売れるようになる』というところにゴールを置いています」と話す。「3DCG総合学科と違い、Blenderの基礎などはあえて教えません。その代わり、MEキャンパス側で用意しているベースの人間モデルのカスタマイズから始めていきます」
コースの大きな特徴として、受講生が自由に使える権利関係がクリアなモデルが提供される点も挙げられる。
「このベースモデルを使って、髪型をアレンジしたり、体型を調整したり、服の形を変えたりといった自由度の高いカスタマイズができます。そこから作った3Dモデルは、ココナラなどのプラットフォームで販売することも可能です」
このアプローチにより、短期間で実用的なスキルを身につけることが可能だという。
また、最短3ヶ月のコースなら4万5000円(税別)で受講でき、この値段で権利がクリーンで、自分でカスタマイズして販売なども自由にできる3Dモデルが手に入ることを考えると、非常にコストパフォーマンスが高い。
長期コースではより充実したサポートが提供され、「6ヶ月や12ヶ月のコースでは、ポートフォリオの詳細なチェックや模擬面接の対応など、就職や副業に直結するサポートを行っています。最初の半年で副業活動ができるレベルまで引き上げ、後半の半年で就職支援を行なうというイメージです」とのことだ。なお、6か月コースが8万1000円(税別)、12ヵ月コースが35万1000円(税別)となる。
「VTuberモデリング専攻」は、短期間で実践的なスキルを身につけ、すぐに収入につなげられるという、非常に魅力的な特徴を持つコースというわけだ。3DCGを使った創作や、副業などに興味はあるものの、時間やコストの面で躊躇していた人々にとって、理想的な学習プログラムといえるだろう。
グローバル展開を視野に教育プラットフォームとしての地位を確立することを目指す
MEキャンパスは、単なるスキル習得の場を超えた、次世代の教育プラットフォームを目指している。
「私たちの目標は、受講者一人一人の人生の選択肢を広げることです。クリエイティブスキルを身につけることで、新たな副業の可能性が開けたり、憧れの企業に転職できたり、学んだスキルを活かして起業したりするなど、さまざまな可能性が広がることを期待しています」と田久保氏は語る。
現在のMEキャンパスの主な受講者層は30歳前後のビジネスパーソンだが、将来的にはより幅広い層への展開を目指しているという。
田久保氏は、「現在は、デザインスキルを持っている3DCGにも挑戦したい人や、VTuber活動に興味がある人、メタバースに関心のある人などが多く受講しています。ただ、我々としてはもっと若年層、とくに中高生の学生を増やしていきたいと考えています」と話していた。
そのために、実績を積み重ね、保護者にとっても安心できる教育プラットフォームとしての地位を確立することが重要とのことだ。
さらに、MEキャンパスは国際的な展開も視野に入れている。
「アジア圏でのVTuber人気の高まりに伴い、日本風のキャラクターモデリングへのニーズが増加すると予測しています。例えば、インドネシアの若い世代においては日本の10倍の人口を持つ国です。そこでVTuber市場が拡大すれば、我々の卒業生の仕事の機会も増える可能性があります」
このグローバル展開について、田久保氏は次のように続けた。「将来的にはアジアの受講者も受け入れ、グローバルな人材育成プラットフォームとしての成長を目指しています。オンライン完結型のMEキャンパスは、ローカライズも比較的容易です。現地のコーチを採用できれば、展開可能だと考えています」
このように、MEキャンパスは単にスキルを教えるだけでなく、受講生の未来を変える可能性を秘めた、革新的な教育プラットフォームとして、D1-Labは運営しているのだ。
VTuberの数は着実に増加し続けており、VTuberが活動する姿をモデリングして欲しいという需要は間違いなく増加していくだろう。だが、このコースの真の価値はそれだけではない。
3Dモデリングのスキルは、VTuber業界を超えてより広範な分野で求められている。このコースで培った技術は、副業の機会を生み出すだけでなく、様々な企業でのキャリアにも直結する可能性を秘めているのだ。