キャディ、AI見積クラウド CADDi Quote を正式に提供開始
キャディ株式会社
製造業のアナログな調達・見積活動をAIとデータで変革、導入2ヶ月で見積業務が60%削減の事例も
製造業のデジタル変革に挑むキャディ株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役:加藤 勇志郎、以下キャディ)は、製造業AIデータプラットフォームの新アプリケーションである、AI見積クラウド CADDi Quote(キャディ クオート)を2024年9月17日より正式に提供開始しましたことお知らせいたします。
AI解析とデータ活用を中心としたテクノロジーにより、アナログかつ属人的な調達・見積業務を刷新し、サプライチェーンデータの資産化による調達およびモノづくりプロセスの変革を支援します。
■ 調達が抱える課題
年々厳しさを増す、調達を取り巻く外部環境
地政学的リスク、人件費の上昇、円安による物価高騰、法令遵守やSDGs/ESGへの対応等、調達部門は昨今厳しい外部環境に直面しています。当社が今年7月に発表した「キャディ 製造業の調達実態調査」の中で、今後1~2年でさらに重要度が増すと思われる外部環境の変化やリスクについて聞いたところ、7割以上が「調達コストの上昇」を課題として挙げました。
「キャディ 製造業の調達実態調査」より引用。n=購買・調達の業務に携わっている方198名、複数選択
※参考:【キャディ 製造業の調達実態調査】製造業で今後重要度が増すリスク、「調達コストの上昇」(72.2%)が「人手不足」(51.0%)を抑え1位 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000116.000039886.html
見積業務の変革の難しさ
製造業における調達および見積業務は、経営に大きな影響を与える一方で、その改善や変革が困難です。
多くの製造業において、見積業務はメール・エクセル・FAXなどの方法で行われ、大量の時間を消費し、属人化しています。結果として、見積もりや調達活動のノウハウや知見がベテランに依存する形となり、改善が進まず、日々の業務に追われることでこの属人化がさらに加速するという悪循環に陥ってしまっています。
冒頭述べた外部環境変化に加え、これらの構造的な問題に直面している調達部門には、サプライチェーンを横断したデータ活用を進めるため、見積もりと調達活動を刷新するためのテクノロジーの導入が必要です。
■ AI見積クラウドCADDi Quote の概要と特徴
図面、見積もり、受発注等のデータを繋ぎ、調達業務の高度化を実現
エンジニアリングチェーン・サプライチェーン上のあらゆるデータを解析・関連付けし、インサイトを抽出することで、人間の生産活動をより楽に、かつ高度化する「製造業のAIデータプラットフォームCADDi 」において、調達向け第一弾アプリケーションとなるAI見積クラウド CADDi Quoteは、見積情報をベースとしたサプライチェーンのデータを蓄積していくことで、購買価格の設定・査定やサプライヤー選定をデータドリブンで行える仕組みに変えていくことを目指します。
CADDi Quoteは、見積依頼、見積回収、相見積比較、見積査定までの一連のプロセスをワンストップで管理し、調達改善のためのデータを資産化するソリューションです。AI解析技術を活用し、過去の実績や図面の特徴を基に最適なサプライヤー選定と価格査定を行い、見積業務の属人性の軽減と業務効率の向上を実現します。さらに、見積情報を図面に紐づけて蓄積し、調達やソーシング業務の改善に役立てます。このソリューションは、日々の見積業務の改善だけでなく、データを資産化することにより、調達部門が負のループ構造から脱却し、持続的な改善・改革のサイクルを確立するための支援をします。
見積もり業務の効率化・QCDの強化を推進しつつ、データ活用基盤を整える
CADDi Quote サービスサイトURL:https://caddi.com/quote/
■ 先行利用顧客の声
2024年2月より提供開始したCADDi Quoteのベータ版利用顧客の声を2社紹介します。
富士油圧精機株式会社 執行役員/第二工場長 剱持 卓也様
「調達部門の業務では経験と知識を必要とするために属人化しやすい点が課題としてありました。CADDi Quoteを導入し、社内データの活用による標準化と見積業務の効率化を目指しました。多くのサプライヤー様に賛同いただき、導入後2か月で見積業務が平均60%削減され、新規サプライヤー様の発掘等も進みました。さらに、サプライヤー様では見積回答速度も向上した他、これを機にデジタル化の推進を考え始めたという声も聞いています。調達業務は経験がないと難しいと以前は考えていましたが、まったくの錯誤だったなと今は感じています。今後は定性的な情報もCADDi QuoteやCADDi Drawerで収集・連携し、サプライヤー様との真の互恵関係を創出するために活用していけることしていくことを期待しています。調達業務の人手不足は仕組みの見直しで解決可能であり、”CADDi Quoteがあるから大丈夫”と言える安心感は大きな価値です。」
ハカルプラス株式会社 調達本部調達課 森田 圭祐様
「調達部門では人員の入れ替わりや新メンバーの加入により、知識のばらつきやコストの不均一性が問題となっていました。また、多忙な業務の中で新人が素早く知識を身につけることは困難でした。そこでCADDi Quoteを導入し、業務効率化と属人化の解消を図りました。導入3ヶ月後には業務時間が30~40%短縮され、一つのシステムで業務が進み、サプライヤーからの回答も一元化され見積業務が効率化されました。サプライヤーAIアシスト選定により、知識が少ない人でも業務がしやすくなり、脱属人化が進んでいくと感じています。今後は品質、コスト、納期(QCD)を保ちつつ省人化を進め、個々の時間を増やすことを目指します。個人だけでなく部門や会社全体の業務に目を向けるためにも、CADDi Quoteで様々な業務が自動化されていくことを期待しています。」
■ 提供機能概要
1. 過去の図面・購買データを解析したサプライヤー選定・査定AIアシスト選定
- 図面のAI解析によるサプライヤー選定アシスト機能で、類似品を製造する相見積先・実績価格を候補として表示
- 過去データおよび候補結果をもとにワンクリックで相見積依頼
2. 見積依頼、回収、査定、比較をワンストップ管理
- 見積もりの状況・回収結果を可視化し、発注先の決定と管理が容易に
- サプライヤーの一括選定・一括送信・比較表の自動生成
3. 見積業務のデータを自動蓄積・活用
- CADDi Quote上でやり取りされたデータは全て自動で蓄積され、ダウンロード可能
- CADDi Drawerで解析された図面データを紐づけることで、豊富な属性データを扱い、多様な分析が可能に
■ 今後の展開
当社のミッションである「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」ため、製造業全体が複利的な成長を実現していくためのインフラになるべく、今後も機能強化を行っていきます。サプライヤーと画面上でコミュニケーションが行えるチャット機能やAI解析技術の向上を通じてより多くのサプライチェーンデータを蓄積することで、調達部門だけではなく設計や製造など横断したデータ活用の支援を目指し、さらなる提供価値の拡大を追求してまいります。
■図面データ活用クラウドCADDi Drawer(キャディドロワー)について
https://caddi.com/drawer/
図面データ活用クラウドCADDi Drawerは蓄積された図面などの重要データの検索・利活用を可能にし、調達原価低減・業務生産性の向上などを実現するサービスです。図面に記載されている寸法、記号、テキストなどの情報を自動で読み取り、構造化されたデータとして蓄積。図面データを独自のアルゴリズムで解析し、二次元の図面に描かれている形状の特徴をもとに、三次元での類似性の高低を判定し必要な図面を探しだす類似図面検索機能を搭載しています。サプライチェーンデータの資産化を促進するAI見積クラウドCADDi Quoteを、2024年9月よりCADDi Drawerのアプリケーションとして提供します。
キャディ株式会社
キャディ株式会社は、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」をミッションに、製造業のデジタル変革を推進しています。製造業のエンジニアリングチェーン・サプライチェーン上のあらゆるデータを解析・関連付け、インサイトを抽出することで、人間の生産活動をより高度化する「製造業AIデータプラットフォームCADDi」を開発提供。2022年6月には、AI類似図面検索機能を搭載した図面データ活用クラウドCADDi Drawerをリリースし、製造業における重要データの資産化を支援しています。今後はサプライチェーンデータの資産化を促進するAI見積クラウド CADDi Quoteをはじめ、プラットフォーム上に様々なアプリケーションを提供予定です。累計資金調達額は217.3億円で、日本をはじめアメリカ、ベトナム、タイを含む4カ国で事業を展開しています。
https://caddi.com/
<会社概要>
本社所在地:東京都台東区浅草橋4-2-2 D’sVARIE浅草橋ビル(総合受付6階)
代 表 者:代表取締役 加藤勇志郎
設 立:2017年11月9日
資 本 金:1億円(資本準備金含み、217.2億円)
事業内容 :図面データ活用クラウドCADDi Drawer および AI見積クラウドCADDi Quoteの開発運営
URL :https://caddi.com/