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業務を変えるkintoneユーザー事例 第244回

月の平均残業時間を60→25時間に削減、19時には誰もいない会社に

予算はないけど効率化はできる 山豊工建がkintoneアプリ作成で心掛けたこと

2024年10月01日 11時30分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp  写真●サイボウズ

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平均残業時間を60→25時間に削減、古い体質を一掃して19時には誰もいない会社に

 無茶振りから始まったkintoneの活用は、山豊工建に大きな成果を生み出した。

 まず大幅な経費削減を実現。紙の報告書が減って、「山積みになっていた机の書類は、1枚2枚になった」と高橋氏。月の平均残業時間も60時間越えから約25時間にまで削減。同社の定時は17時半で、21時から23時まで残っている人も多かったのが、19時には皆帰れるようになった。

 残業が減り、余裕が生まれたことで若手を育成できる環境も整った。通知機能によって、報連相を面倒がる社員も減った。常にピリピリしていた社内の雰囲気も良くなったという。

kintoneが変えてくれたこと

 最後に高橋氏は、「これらの成果は、kintoneだけのお陰ではないですが、少なくとも変わるきっかけとなったのはkintoneでした。どんな古い体質の会社でもkintoneで変われます。我々が、建築業界の体質を変えられたのは一つの成功例かなと思います」と締めくくった。

プレゼン後のアフタートークの様子

 プレゼン後にはサイボウズ 名古屋オフィスの三谷菜穂美氏から質問が飛んだ。

三谷氏:kintoneによる改善を一人で戦われていたのが伝わってきましたが、行き詰った時に参考にしたものはありますか?

高橋氏:誰にも相談できない中、昨年kintone hiveに参加して「やってみよう」という気持ちになれたのと、その時「キンコミ」に困っている同士が沢山いるのを知って、今では頻繁に投稿しています。温かい、アットホームなコミュニティですごくお勧めです。

三谷氏:お金がないというのもひしひしと伝わりましたが、具体的にProgateでどういう勉強をされて、どのようなカスタマイズを作られたのでしょうか。

高橋氏:Progateは、ルールなど覚えるのが得意な人であれば、プログラミングができなくても、中学英語程度の知識で学べて、ハードルがすごく低いです。カスタマイズは、見せたくないものを非表示で制御したり、足りない書類のチェックを赤く表示させたりなどを、自身で作っています。

 

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