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石川温のPCスマホニュース解説 第208回

通信品質の低下が指摘されるドコモ、大規模イベントで驚きの対策

2024年08月29日 07時30分更新

文● 石川温

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公園の地下配管に来ている光回線を利用

 今回、NTTドコモが導入していたのが「光回線」だった。実は公園内の地下配管に光回線が来ており、そこから光ファイバーを会場にはわせることで、2台の移動基地局車のエリア対策を実現していた。

 正直言って、香川県の市内から1時間の距離にある大自然豊かな国立公園に光回線が届いていることに、個人的に本当に驚きを隠すことができなかった。

 おそらく、この光回線がいきいきと活躍するのは年に1回、このモンバスがあるときだけだろう。普段は静かな国立公園であるが、1年に1回、5万人が集まるフェスが開催されるということで、きちんと光回線が整備されているあたり、NTTグループの凄さを感じずにはいられなかった。

 関係者によれば公園やイベント主催者などとの長年の信頼関係もあって実現できたようだが、光回線をバックボーンに使えるという点において、イベント時のエリア対策としては相当、有利な条件が揃っているといえそうだ。

 昨今、NTT法の見直し議論が進んでいる中、「全国に敷設された光回線」についても議題に上がることがある。まさにこうした光回線はすべての国民が快適にインターネットを使えるよう積極的に活用されるべきだと感じた。

 

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

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