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ビデオカードなしで「FFXIV: 黄金のレガシー」の60fps超えが狙える!? 「AMD Ryzen 5 8600G」の実力を見た!

2024年08月30日 10時00分更新

文● 宮崎真一 編集●ハイサイ比嘉

提供: 日本AMD

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フレーム生成でフレームレートが向上するAFMF(AMD Fluid Motion Frames)は積極的に活用したい

 それでは、Ryzen 5 8600Gのゲームパフォーマンスをチェックしよう。今回のテスト環境には、AMD B650チップセットを搭載したASRock「B650 Steel Legend WiFi」を利用した。

 なおこのマザーボードは、バージョン2.02以降のBIOS(UEFI)でRyzen 5 8600Gに対応している。B650 Steel Legend WiFiに限らず、Ryzen 8000Gシリーズを使用する際はマザーボードのBIOSのバージョンにも気を配りたい。

テストに使用したASRockのマザーボード「B650 Steel Legend WiFi」

SSDにはPCI Express 5.0に対応したCrucial「T705 PCIe Gen5 NVMe M.2 SSD」を利用した。なお、Ryzen 8000GシリーズはPCI Express 4.0までのサポートとなっている

テストに利用した環境の主なスペック
CPU Ryzen 5 8600G(6コア/12スレッド、最高5.0GHz)
CPUクーラー Cooler Master「MasterLiquid 240L Core ARGB」((簡易水冷、120mmファン×2))
マザーボード ASRock「B650 Steel Legend WiFi」(AMD B650チップセット、ATX)
メモリー 32GB(16GB×2、DDR5-6000)
ビデオカード Radeon 760M(CPU内蔵)
ストレージ Crucial「T705 1TB CT1000T705SSD3」(PCIe 5.0×4 NVMe)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS GOLD)
OS Windows 11 Home(23H2)
ドライバーソフト 「AMD Software: Adrenalin Edition」(24.7.1)

 そして、注目したいのが「AFMF」(AMD Fluid Motion Frames)と呼ばれるフレーム生成技術だ。AFMFはふたつのフレームから中間のフレームを生成しフレームレートを向上させるもので、ゲーム側ではAFMFに対応するための開発作業などが必要ない。AFMFはドライバーソフトウェアの「AMD Software: Adrenalin Edition」(以下、AMD Software)に組み込まれており、DirectX 12もしくは11をサポートしているゲームで利用できる。

 またAFMFは、フルスクリーンモードでのみ機能する。フルスクリーンモードに近いボーダーレスウィンドウモードや仮想フルスクリーンモードなどではAFMFを利用できない。

 この点については、年内公開予定の「AFMF 2」(AMD Fluid Motion Frames 2)によって強化される方向だ。Ryzen 8000G内蔵のRadeon 700Mシリーズをはじめ、AMDのGPUアーキテクチャー「AMD RDNA 3」以降対応のGPUの場合、AFMF 2ではボーダーレスウィンドウモードでもフレームレートを向上できるようになる。Ryzen 5 8600Gで自作PCを構築しておけば、AMDの努力によってゲームプレイが着実に快適になっていくというわけだ。AFMF 2はより高品質かつ低遅延なフレーム生成が特徴となっているので、期待して待っていよう。

AFMFの有効化は、「AMD Software: Adrenalin Edition」で「HYPR-RX」をクリックするだけ

 AFMFを使用するのは簡単で、AMD Softwareの「ゲーム」タブ内にある「グラフィックス」を開いて「HYPR-RX」を有効にするだけだ。すると、対応するすべてのゲームにおいてAFMFが自動的に適用されるようになる。ゲーム起動時に画面右上に「RADEON SOFTWARE」というダイアログが表示され、AFMFが機能しているなら「AMD Fluid Motion Frames 有効」と記載されている。

AMD Softwareの「ゲーム」タブ内にある「グラフィックス」を開いて「HYPR-RX」を有効にするだけだ

AFMFが有効になっていると、ゲーム起動時にその旨が表示される

 AFMFをゲームごとに設定したい場合は、ゲームタブで各タイトルをクリックし、「グラフィックス」にある「ゲーミング エクスペリエンス」という項目で「HYPR-RX」を選択する。あとは、ゲームを起動すると自動的にAFMFが適用される。

「ゲーミング エクスペリエンス」という項目で「HYPR-RX」を選択することで、ゲームごとに設定を変更できる

 なおAFMFを有効にすると、「AMD Radeon Anti-Lag」(以下、Anti-Lag)も有効になる。Anti-Lagとは、入力に関するラグを低減する機能だ。AFMFはレンダリングを終えたフレームから中間フレームを生成するという仕組み上、ディスプレーへの映像表示と、ゲーマーの入力操作タイミングとの間で“ズレ”が発生するため、その低減に努めているわけだ。

フレームレートの計測は「Ctrl+Shift+L」キー、リアルタイム表示・非表示は「Ctrl+Shift+O」キー

 AMDによると、AFMFにより生成されたフレームを認識し、正常なフレームレートを計測できるのは、AMD Softwareに用意されているパフォーマンス ロギング機能のみとのこと(2024年8月時点)。「Fraps」や「CapframeX」といったフレームレート測定ツールでは、AFMFが作成した中間フレームを認識できないため、フレームレートを測定したり表示したりできない。

 AMD Softwareのパフォーマンス ロギング機能を使ってフレームレートを計測する際は、画面右上にある歯車のアイコンをクリックし、「ホットキーを使用」を有効にすると「Ctrl+Shift+L」キーでログの取得開始と停止を切り替えられる。フレームレートの表示・非表示は、「Ctrl+Shift+O」キーで切り替え可能だ。

AMD Softwareを使って、フレームレートをリアルタイム表示できる(掲載画像は撮影用環境のもの)

AMD Softwareの画面右上にある歯車のアイコンをクリックし、「ホットキーを使用」を有効にする

フレームレートの計測開始/停止は「Ctrl+Shift+L」キー、リアルタイム表示・非表示は「Ctrl+Shift+O」キーを利用する

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