性能は最高峰クラスで文句ナシ
バッテリー容量も改善
ほかにもGalaxy AIを活用した新機能はいくつかあり、その1つが「Samsungキーボード」を用いた文章の生成機能だ。これは簡単なキーワードなどを入力すると、そこから文章を自動生成してくれるというもの。ビジネス用のフォーマルな内容から、SNSなどに投稿するカジュアルな内容まで、幅広いスタイルの文章を作成できるのがポイントだ。
作成した文章は「標準」「詳細」の2パターンで長さを調節できるほか、「Eメール」を選ぶとタイトルと本文を付ける、「ソーシャルメディア」を選ぶとハッシュタグを追加するなどの配慮もなされている。何度か試してみると、キーワードによって内容は変わるが文章の傾向がある程度似ているように感じることから、実際に使用するにはある程度の加工が必要と感じるものの、文書のたたき台として活用するのには便利だろう。
こうしたGalaxy AIの機能実現をサポートしているのが高い本体性能である。Galaxy Z Flip6はクアルコムのハイエンド向けチップセットに独自カスタマイズを加えた「Snapdragon 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxy」を搭載しており、メモリーは12GB。ストレージは256GBまたは512GBで、モデルによって異なっている。
性能面は同じ折りたたみスマートフォンの新機種「Galaxy Z Fold6」とほぼ同じで、非常に高い性能を誇る。それゆえベンチマークなどを確認しても最高峰の性能であることは間違いなく、主要なゲームをプレイしても不満を抱くことはなかった。
ディスプレーが縦長で、真ん中が折れるという縦折り型スマートフォンの構造上の問題さえ気にならなければ、ゲーミング用途でも十分満足できるだろう。
「PUBG MOBILE」のグラフィック設定はクオリティが「ウルトラHDR」、フレーム設定が「ウルトラ」。現状では最も高い設定が可能となっている
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もう1つ、大きな進化を遂げているのがバッテリーであり、Galaxy Z Flip5では3700mAhだったが、Galaxy Z Foldでは4000mAhに増量された。バッテリーの持ちも従来のGalaxy Z Flipシリーズで不満要素となることが多かっただけに、サイズや重量をほぼ維持しながらもバッテリーの強化がなされたことは大きなメリットだ。
最後に通信に関してだが、SIMは物理SIM(nanoSIM)とeSIMのデュアルSIMに対応。ドコモから販売されることもあって、対応周波数帯は5Gの4.5GHz帯(バンドn79)をカバーしているが、Galaxy Z Fold6とは異なり、ミリ波には対応していない。
【まとめ】縦折り型らしい楽しさは一層強化も、ネックはやはり価格
Galaxy Z Flip6は見た目こそ大きな変化はないながらも、従来機種での不満要素は着実に改善してきており、とりわけカメラ機能はGalaxy AIの活用による編集機能の強化と合わせて、大きな進化を遂げた印象を受けている。
Galaxy Z Flipシリーズの主要ターゲットは若い女性とされているだけに、Galaxy AIでターゲットに上手く刺さる進化を遂げたといえるだろう。
ただGalaxy Z Flip6も、最も高いモデルで30万円を超えるGalaxy Z Fold6ほどではないとはいえ、やはり価格高騰が弱みとなっているのは確かだ。機能と価格のバランスは非常に難しいが、より多くの消費者が手にしやすい価格の実現にも力を入れてほしい。
| Galaxy Z Flip6 | ||
|---|---|---|
| ディスプレー | 6.7型有機EL (1080×2640、1~120Hz) 3.4型有機EL (720×748) |
|
| サイズ | 開:約71.9×165.1×6.9mm 閉:約71.9×85.1×14.9mm |
|
| 重量 | 約187g | |
| CPU | Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy |
|
| 内蔵メモリー | 12GB | |
| 内蔵ストレージ | 256/512GB | |
| OS | Android 14 | |
| カメラ画素数 | 約50メガ(標準) +約12メガ(超広角) /イン約10メガ |
|
| バッテリー容量 | 4000mAh | |
| FeliCa/NFC | ○/○ | |
| 防水・防塵 | ○/○(IPX8/IP4X) | |
| 生体認証 | ○(指紋+顔) | |
| SIM | nanoSIM+eSIM | |
| USB端子 | Type-C | |
| カラバリ | シルバーシャドウ、イエロー、ブルー、ミント、クラフテッドブラック、ホワイト | |

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