KDDIは、2025年3月期第1四半期(4~6月)決算説明会を開催。750万回線を突破するなど、純増数の伸びが好調な楽天モバイルについて「通信品質を高める」ことで対抗していきたいとした。
■UQ mobileでは解約率が上昇
■SIM単体での契約者が短期間で移動する傾向が高まっている
説明会では第1四半期での解約率が1.11%と、前年同期の0.96%から増加傾向にあることを紹介。ただし、auブランドについてはほぼ変化がないことから、主にUQ mobileでの解約が増加していることになる。
この点について、同社代表取締役社長の髙橋 誠氏は、(これまで一般的だった端末購入のセットではなく)SIM単体で契約して、短期間でさまざまなキャリアを渡り歩くユーザーが増えているとしており、注視はしていくが大問題かと言われるとそうではないとする。
■750万弱まで達した楽天モバイルには通信品質で勝負
■そのために引き続きネットワークに力を入れる
また、質疑応答では楽天モバイルの動向についても問われた。楽天モバイルは特に法人ユーザーの開拓に力を入れており、契約者数は750万弱にまで達するなど、好調ぶりを強くアピールしている。
これに対して、髙橋社長は「純増ペースが早いので注目しないといけない」としつつ、自社から楽天モバイルへの流出については大きく変わっていないので若干違和感を感じているとする。また、前述したように「SIM単体の販売の中でかなり数字が動くようになっている」とメイン回線というより、データ利用量やARPUがあまり多くない回線での動きが増えているのではないかという考えを示唆した。
なお、KDDIから楽天モバイルに移行した場合において、KDDIでの調査では通信品質に不満を持つユーザーもいるという見方をしており、あらためて「通信品質を高めていきたい」とネットワークで勝負する方針を示した。