スマホ設定で快適なハイエンドゲーミングルーター「ROG Rapture GT-BE98」
そろそろ替えどき?いまさら聞けない“Wi-Fi 7”の利点とASUSのWi-Fi 7ルーターを解説
2024年08月08日 10時00分更新
見た目も性能も超ド級なASUSのWi-Fi 7対応ルーター
前述したように、2023年末にWi-Fi 7が国内で認可されたことで、2024年に入ってWi-Fi 7に対応した無線LANルーターも国内で増えてきた。ASUSもまた、Wi-Fi 7対応ルーターを発売している。それが「ROG Rapture GT-BE98」だ。
本機はクアッドコアの2.6GHz CPUを搭載したハイエンドゲーミングルーター。サイズが350.41(W)×350.41(D)×220.6(H)mmで重量が約2000g、8本の外部アンテナを備え、起動時に天面のLEDが発光する様子は、ハイエンドにふさわしい堂々たる威容を誇る。
かなり存在感のあるデザインだが、これは見た目だけでなく、冷却面を考慮した設計となっている。6月に開催された「ROG FUNDAY 2024」では、本機の分解展示が行われており、内部の様子を確認できた。基盤を挟み込むように配置されたアルミニウム性のヒートプレートと、底面の広い吸気口によって効果的に冷却できるように設計されている。
なお、外部から見えるアンテナは8本だが、1本ずつ2基の内部ダイポールアンテナエレメントを内蔵している。
WAN/LANポートもハイエンドらしく、豪華な仕様だ。10Gbps WAN/LANポート×1、2.5Gbps WAN/LANポート×1、10Gbps LANポート×1、2.5Gbps LANポート×3、1Gbps LANポート×1を搭載。10Gbpsのインターネット回線もしっかり生かせる。
10GbpsのLANポートはゲーミング用のポートとなっており、接続されたデバイスの通信を優先的に処理してくれる。オンラインゲームなど安定した通信が必要な用途では、こうしたポートがありがたい。
また、USB 3.2 Gen 1とUSB 2.0も1基ずつ搭載している。USB 3.2 Gen 1にUSBストレージを接続して簡易NASとして利用することも出来るほか、スマートフォンを接続して4G/5G回線を予備回線として使用することもできる。
2基のWANポートは、2系統のWAN回線を1つのルーターで使用するデュアルWANモードにも対応している。デュアルWANモードには、後述するアプリで設定可能だ。
ROG Rapture GT-BE98はWi-Fi 7対応のため、接続帯域は6GHz/5GHz/2.4GHzの3つに対応している。中でも5GHzについては2バンド備えているため、合計4帯域のクアッドバンドルーターとなる。
それぞれの帯域が4ストリームのMIMOに対応しているため、合計16ストリームとなっている。
ASUSによれば、6GHz帯の最大伝送速度は11529Mbps、つまり10Gbpsを超えている。ただ、これはWi-Fi 7の320MHz/4ストリームで接続した場合であるため、現状国内で販売しているPCでは現実的ではないが、とはいえ将来的なことを考えればこの速度は魅力的だ。
もちろん、5GHz帯で5764Mbps、2.4GHz帯で1376Mbpsと帯域を変えても十分な速度を誇る。従来の一般的なWi-Fiルーターなら2バンド、ハイエンドでも3バンドのものが多かった中、本機は4バンドから選んで接続出来るので、接続するデバイスが増えても混雑を避けて利用できる。
また、前述したようにWi-Fi 7ならではのMLOを使用することも可能だ。複数の帯域を使用して高速接続を実現できるため、ゲーミングデバイスを無線接続したいという人はチェックしておきたい。