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モーダル小嶋の「これを食べたくなったので」 第21回

4つのコンセプトから開発された商品が、7月30日から登場:

セブン-イレブン、かつ丼を増量するってよ! お弁当全面リニューアルで「コスパ」「ボリューム」にこだわった商品が勢揃い

2024年07月24日 12時00分更新

文● モーダル小嶋(アスキーグルメ) 編集●ASCII

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セブン-イレブンのロースかつ丼

あのセブン-イレブンのお弁当が増量する……? マジで……?

7月30日から全国の店舗でリニューアル開始

 あなたがコンビニのお弁当に求めるものはなんでしょうか。量? 価格? クオリティー? どれか一つにしぼることはむずかしいかもしれません。

 ここ数年で、多くの人々の購買行動や、食事に求めるニーズなどが大きく変化しています。ましてや、物価高が叫ばれる時代。買い物には慎重になりがち。

 「しっかりした量がほしい」「コスパがよいものが食べたい」「とはいえ、おいしいに越したことはない」……。デリバリーやテイクアウトが普及した現在は、コンビニの弁当にもさまざまなメリットが求められている時代といえましょう。

 さて、セブン-イレブン・ジャパンは7月30日よりお弁当をリニューアル。全国のセブン-イレブンにて順次発売します。

 なお、一部リニューアル済みの商品もあるほか、店舗によって取り扱いがない商品があります。また、商品名や価格、規格が異なる場合もあるので留意ください。

セブン-イレブンの弁当全面リニューアル

セブン-イレブン メディア向け「発表会」に行ってきました。これだけたくさんのお弁当が並ぶと壮観ですね

 同社によれば、少子高齢化や単身世帯の増加に伴い、お弁当や惣菜をテイクアウトして食べる「中食」の市場が拡大しているとのこと。また、物価高もあいまって、「コスパ」「タイパ」そして「健康」のニーズも高まっています。そのような世の中のニーズに応えるために、お弁当のリニューアルを実施に踏み切るのだそう。

セブン-イレブンの弁当全面リニューアル

これまでは主要客層に向けて「品質」にこだわってきましたが、これからは容量や価格帯にも視点を向けた開発が必要とのこと

 今回のリニューアルでは、「もっと手頃な価格の商品がほしい」「ボリューム感のある商品がほしい」といった声を受けて商品開発に取り組んだとのこと。

 開発にあたっては、「定番メニュー」「うれしい値」「元気チャージ」「野菜を食べよう!」の4つのコンセプトが掲げられたそうです。

 それでは、今回のリニューアルで登場する商品たちを、コンセプトごとにざっと紹介していきましょう。

ワンコインにこだわった
「定番メニュー」シリーズ

セブン-イレブンの定番弁当

「定番メニュー」は、その名の通り定番をもっと手軽に楽しめる商品たち

 「定番メニュー」シリーズは、定番商品の品揃えを強化し、「やっぱり定番のお弁当がうれしい!」という声に応えるシリーズです。

 「生姜焼き丼」「ハンバーグ丼 おろし玉ねぎソース」など、ワンコインで購入できる価格で定番のお弁当が楽しめます。

■「生姜焼き丼」(税抜460円)

セブン-イレブンの生姜焼き丼

ふっくらした肉が自慢という生姜焼き丼

■「親子丼」(税抜460円)

セブン-イレブンの親子丼

定番の丼もワンコインで買える価格帯に

■「ハンバーグ丼 おろし玉ねぎソース」(税抜460円)

セブン-イレブンのハンバーグ丼

大ぶりのハンバーグが楽しめる

■「おかかたっぷり海苔弁当」(税抜460円)

セブン-イレブンの海苔弁当

価格を見直したほか、ごはん全体に海苔を敷き詰めた

手頃な価格ならコレ
「うれしい値」シリーズ

セブン-イレブンのうれしい値

コスパにこだわったのが「うれしい値」のお弁当

 「うれしい値」シリーズは、その名の通り手頃な価格の弁当がほしいという人向けのコンセプトで開発されたコスパのよいシリーズ。おなじみの幕の内弁当やバターチキンカレーなどが、税抜400円以下で揃っています。

■「幕の内 398」(税抜398円)

セブン-イレブンの幕の内弁当

具材を増量しつつ、お手頃価格にしたとうたいます

■「バターチキンカレー」(税抜370円)

セブン-イレブンのバターチキンカレー

トマトの旨みとスパイスの香りが楽しめるカレーをこの価格で

■「チャーシュー丼」(税抜370円)

セブン-イレブンのチャーシュー丼

じっくり煮込んだチャーシューが自慢だそう

ボリューム感のある弁当が揃う
「元気チャージ」シリーズ

セブン-イレブンの元気チャージ

「元気チャージ」はとにかくボリュームにこだわっている

 もっと食べたいのに物足りない……という人に向けたのが「元気チャージ」というコンセプトを掲げたシリーズ。「ロースかつ丼」「牛丼」は価格をそのままにごはんを増量。今夏オススメという「ホイコーロー丼」なども揃えています。

■「ロースかつ丼」(税抜600円)

セブン-イレブンのロースかつ丼

厚みのあるとんかつを一鍋で調理

■「牛丼」(税抜500円)

セブン-イレブンの牛丼

牛肉とタマネギの旨味はそのままにごはんを増量

■「ホイコーロー丼」(税抜598円)

セブン-イレブンのホイコーロー丼

がっつりお肉とキャベツが間違いない組み合わせ

■「ずっしり 洋食MIX弁当」(税抜580円)

セブン-イレブンのずっしり 洋食MIX弁当

ぎっしりとおかずを詰め込んだ……がコンセプト

野菜、食べたいよね
「野菜を食べよう」シリーズ

セブン-イレブンの野菜を食べよう!

名前自体がコンセプトそのものともいえる「野菜を食べよう」シリーズ

 もっと野菜を食べたい人向けに、「中華丼」「ビビンバ丼」もリニューアル。

 中華丼は、鉄鍋を使い、高温で野菜を短時間で炒めることで香ばしさを出したとのこと。また中華あんの色を薄めにすることで、見た目にも映える仕上がりになったとか。

■「1/2日分の野菜 中華丼」(税抜530円)

セブン-イレブンの中華丼

野菜を旨味のつまったあんで味わう

■「1/2日分の野菜 ビビンバ丼」(税抜498円)

セブン-イレブンのビビンバ丼

シャキシャキした野菜をコチュジャンで食べる

かつ丼はごはんの量が増えている
とんかつ自体は大きな変化がないかも

セブン-イレブンのロースかつ丼

今回はかつ丼に注目します

 発表会で実際に試食できたのが、ロースかつ丼です。薄衣で揚げたとんかつをこだわりの出汁とふんわりした玉子でとじています。専門店と同じように、一つの鍋で調理することで本格的な味わいに仕上げたとか。

セブン-イレブンのロースかつ丼

おわん型容器に変更し、ごはんを増量

 ポイントは、なんといっても「量」です。ごはんは大盛りに変更。また、おわん型の容器にすることで食べやすさにもこだわったとのこと。

セブン-イレブンのロースかつ丼

熟成肉とこだわり卵を使用し、おいしさを追求したそう

 ただ、「大盛りに変更」と言われても、「どれだけ増えたのか?」と思うでしょう。しっかり問い合わせました。

 セブン-イレブン・ジャパンの回答によると、「既存(リニューアル前)商品から20%増量している。ただし食品なので、水分量やごはんの量目を測るタイミングによりきっちりと20%増量とはならない場合がある。何gという明確な数値の発信は控えている」とのことでした。

セブン-イレブンのロースかつ丼

容器はセパレートになっています

 また、「ごはんが増えているとのことだが、具材の量はどうなのか」と尋ねたところ、「具材の量は、ごはんとのバランスを考えて決めている。総重量は増えている」という回答でした。

 ちなみに、リニューアルしたロースかつ丼のカロリーは「988kcal」。リニューアル前では「845kcal」ですので、確かに増えてはいます。

 リニューアル前とリニューアル後の商品の重量を計るという方法も考えました。ただ、容器そのものに変更があることや、商品によって若干の個体差があることなども考慮し、本記事内ではセブン-イレブンの回答と栄養成分値(カロリー)を紹介するにとどめました。

セブン-イレブンのロースかつ丼

ごはんはリニューアルして20%増量したそう

 実際に食べてみると、確かに「ああ、以前よりごはんが多いわ」という感想になります。ごはんが2割増えているので、当たり前といえば当たり前ですが……。でも、以前との差異はちゃんとわかる。「違いを実感!」という、通販番組のようなフレーズが頭に浮かびました。

 もっとも、とんかつ部分にリニューアル前と大きな味の変化は感じられませんでした。かつ自体の食感や、出汁の風味などに、はっきりとした違いを見出すことはむずかしいかもしれません。

セブン-イレブンのロースかつ丼

とんかつは、専門店の工程を踏襲し、一つの鍋を使った連続調理で仕上げたとか

 やはり、価格をそのままにごはんを増量した点が、シンプルながらはっきりとした差になっています。「劇的においしくなった!」というわけではありませんが、ボリュームが増したことについては、素直に歓迎したいところでしょう。

セブン-イレブンが重視するのは
価格とクオリティーのバランス

 なお、発表会の質疑応答では「他のコンビニチェーンでは、ごはんと単体の具材を組み合わせた“〇〇だけ弁当”のような商品もあるが、セブン-イレブンではそういった商品を開発する予定はないのか」という質問がありました。

 それに対しては、「税抜400円以下の弁当もラインナップの中にある」とした上で、セブン-イレブンの商品の強みを「徹底した製造工程と原材料へのこだわりでおいしさを追求した点」と回答。

 低価格の弁当に関しては、「一食の満足感が重要」として、価格とクオリティー(内容面)のバランスを持って検討していくと答えていました。今回のリニューアルに際しても、そのバランスをかなり重視しているようです。

 なお、7月30日(木)から8月3日(土)の5日間限定で、税抜350円以上の対象のお弁当を購入すると、対象ドリンクが1本もらえるレシートクーポンが配布されるとのこと。これを機会に、リニューアルした弁当を試すのもいいかもしれません。

セブン-イレブンの弁当全面リニューアル

5日間限定で、対象のお弁当を買うことでドリンク1本無料券(レシートクーポン)がもらえる

 セブン-イレブンのお弁当に対しては、他のチェーンと比較すると、クオリティーの高さを称賛する声が多いようです。実際、発表会においても、アンケートで「クオリティーの高さ」が挙がることが多いとアピールしていました。

 一方、「量が少ない」「(セパレート式の)容器で底上げをしている」「価格が高い」といった声もネットでは散見されます。率直に言って、筆者もセブン-イレブンに行くと「ちょっと高いな……」「カルビ弁当はこのサイズになってしまったのか……」と思うこともありましたから。

 中食の需要が高まり、さまざまなニーズがある中で、今回のお弁当全面リニューアルは消費者にどう受け止められるのか。価格とクオリティーのバランスにこだわった、セブン-イレブンの新たな一手に注目です。

モーダル小嶋

モーダル小嶋

1986年生まれ。「アスキーグルメ」担当だが、それ以外も担当することがそれなりにある。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。よろしくお願いします。

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