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みやさとけいすけの工具探検隊 第50回

「ボールインパクタ」と「ボールグリップ貫通」の用途の違いは?

「ハズセル」なら潰れたネジや固着したネジも叩いて外せる! ベッセルの人気工具です

2024年07月22日 18時00分更新

文● 宮里圭介 編集●こーのス

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頭の潰れたネジには「ボールグリップ貫通」

 ボールグリップ貫通は、軸が回転するギミックがなく、グリップの頭からビットホルダーまで直接繋がり、ハンマーの衝撃をそのままビットに伝えられるのが特徴です。

グリップの頭からビットチャック部まで繋がっています

ボールグリップ貫通の内部構造。カタログから引用

 ボールインパクタと違い回転しませんから、純粋に、ビットをネジに食い込ませるのが目的。叩き方で力の調整ができるため、強く叩けない素材や、劣化して壊れてしまう可能性がある対象にも使えます。

 使い方はほぼ同じ。ネジにビットの先を当て、グリップの頭の金属部をハンマーで叩き、ビットの先をネジに食い込ませます。しっかり食い込み滑らなくなったら、普通のネジと同じようにまわします。

しっかり食い込むと、手を離しても倒れません

 ただし、押し付けずにまわそうとすれば、再び滑ってさらにネジ頭を潰してしまう危険があります。ゆっくり、慎重にまわしていきましょう。なお、ボールグリップは、通常のドライバーよりも径が大きく、力を入れやすいドライバーですが、固着したネジには歯が立たないこともあります。

 そんな時は、スパナの出番です。ビットホルダー部が六角になっており(ボルスターといいます)、ここにスパナをかけてまわすことで、より強い力をかけられます。

スパナで六角部分をつかんでまわせます

ひとつは欲しい! 貫通ドライバー

 どちらの製品も上からハンマーで叩けるというだけで、一般的な差し替え式のドライバーとしても利用可能。ノーマルの差し替えグリップと比べてしまうと1000円くらい高くなりますが、活用の幅を考えれば、インパクト、もしくは貫通モデルを選んでおきたいところです。

 ちなみに、固いネジでも軽く叩いて少し衝撃を加えるだけで、外れやすくなることもあります。特殊なハズセルビットを使う前に、普通のビットを使って衝撃を伝える、というのは試してみる価値はあるでしょう。こんなとき、インパクト、もしくは貫通モデルがあると便利ですよ!

●お気に入りポイント●

・打撃と回転でまわせる

・強くまわせるボルスター付き

・赤いバネがカッコいい!

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この記事を書いた人──宮里圭介

 PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。

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