7月9日以降順次発売
自分はセブン-イレブンの「エリックサウスが監修した商品」を信用している 新しいビリヤニもすばらしいクオリティー
2024年07月09日 12時00分更新

「エリックサウス監修 ビリヤニ」
セブン-イレブン
7月9日以降順次発売
648円(税抜)
https://www.sej.co.jp/products/a/item/040542/
エリックサウス監修、またまた登場
信用しています。エリックサウスのことを。セブン-イレブンで出てくる、ビリヤニとカレーのことを。
「エリックサウス監修 ビリヤニ」が7月9日以降、全国のセブン-イレブン店舗で順次発売。南インドカレーの名店、エリックサウス監修商品です。インド米(バスマティライス)を使用した本格的なビリヤニと専用のカレーが一緒に楽しめます。価格は648円(税抜)。
さっそく買ってきました
7月9日発売の商品なのですが、筆者は7月2日に店頭に並んでいたのを購入しました。テスト販売的に、一足早く販売していた店舗があるようです。そのため、店舗で「あれ? もうある……」とびっくりすることになりました。
原材料名を見るのも楽しい
そうそう、コンビニでのカレーを買う楽しみは原材料名を見ることですよね。「ああ、こうなっているんだ」「このカレーにはこれが使われているんだ」と、中身を垣間見ている感じがします。
こんな感じです。セパレート容器ではなく、ビリヤニの中にカップがある感じ
ちなみに、エリックサウス総料理長であり、飲食店のプロデュースやメニュー開発を手がけるイナダシュンスケさんは、X(Twitter)でこちらのビリヤニに対して「また一歩、理想形に近付きました」と語っていました。
また一歩、理想形に近付きました!
— イナダシュンスケインド料理専用サブ垢 (@inamasalasuke) July 3, 2024
これをご評価いただければ、さらに先に進めますのでご協力よろしくお願いします。https://t.co/734edPWFzt
「コンビニでこのバランスはすごいな……」と思わせる
上から見るとこんな感じ
記事のタイトルにも書きましたが、自分はセブン-イレブンの「エリックサウスが監修した商品」を信用しています。何を信用しているのか。本格的なところです……と書くと「ふざけているのか」と思われそうですね。でも、そうなんです。
具体的に言うと、たとえばカレーソース。ソテーオニオンとココナッツミルクの甘味、トマトペーストの酸味に、フルーツチャツネやカルダモンパウダーの味わいが加わっている。辛すぎないのに奥深い、そんな味わいになっています。
どちらかというと、辛さよりも、甘さの中にしっかりコクがある点が特筆すべきポイントかな。いかにもインドカレーらしいテイストなのですが、それではこのクオリティーに達しているコンビニ弁当があるかといわれると、なかなか思いつかない。
カレーソースの甘さとコクが本格的です
ビリヤニ自体もそうなんです。インド米(バスマティライス)を使用していることもあるんですが、めちゃくちゃスパイシーというわけではない。とても辛いというわけでもない。
だけれども、スパイシーさといい、ほどよくぱらついている感じといい、コンビニ弁当とは思えないクオリティーなのです。カレーソースをかけたときも「ああ、マッチしているなあ」と実感できる。
ビリヤニ自体もよくできている
エリックサウスに限らず、インド料理店で出されるビリヤニは、もっと辛かったり、深い味わいだったりするのでしょう。その点に関して、このセブン-イレブンで発売されたビリヤニが上回っていると主張したいわけではない。
ただ、“芯がある”といえばいいのでしょうか。単純ではない辛さといい、やりすぎないスパイスの香りといい、カレーソースと味付けされたインド米のバランスといい、「コンビニでこのバランスはすごいな……」と思わせるまとまりがあるのです。安っぽいところをあまり感じない。
自分が信用しているところはそこです。専門店が監修したある意味“ガチ仕様”でありながら、「スパイスが強すぎる」「辛さがキツすぎる」ではなく、コンビニ弁当の範囲の中で万人受けしやすい味になっている。そのバランス感覚がすばらしいのです。
惜しむらくは、2023年にもエリックサウス監修のビリヤニが発売されていたのですが、そちらに入っていたバターチキンカレーがなくなっていることです。その分、価格が35円ほど安くなってはいますが……(参考:セブン×エリックサウスのビリヤニ ガチ仕様なのに万人ウケする絶妙な味)。
チキンだってタマネギだって抜かりがない
さらっと入ってはいるが、存在感のあるチキン
添えられているチキンも食べごたえがあります。単に歯ごたえがあるという話ではなく、味付けや香りからして、とにかくカレーとビリヤニに合うようになっているのですね。浮いていない。マッチするように作られている。
味も香りもしっかり、食べごたえあり
ちなみにタマネギのアチャール(日本でいう漬け物的な副菜。南インドの一部では「ウールガイ」とも呼ぶ)もあります。原材料名が「玉葱甘酢炒め煮」になってますけど。これも、辛すぎないけれど芯のあるスパイシーさがあります。もうちょっと多めに入っていてもいいと思ったけれど、それはぜいたくかな。
「アチャール」と呼ばれたり「ウールガイ」と呼ばれたりする漬け物部分
……とまあ、ビリヤニに添えられている具材にも抜かりがないわけです。こういうところにも、信用が置けるといいますか。
できる範囲で、やるべきことをきっちりやるビリヤニ
このビリヤニを食べて「もっとおいしいビリヤニがある」「(エリックサウスの)店頭で出ているビリヤニのほうがクオリティーが高い」などと言うのは、たやすいことです。実際、その通りかもしれません。
だけれども、この商品の開発に携わった人は、「コンビニ弁当としての価格で、大量に流通させる」ことを念頭に入れて作っていると思うのです。店頭で出している味を忠実に再現するのではなくて、コンビニ弁当としてコンパクトにまとめようとする味づくりの意思を感じる。それを税抜648円で出せる範囲に収める……。
この商品は、おそらく「ビリヤニ」の理想形ではなく、「コンビニ弁当としてのビリヤニ」の理想形を追求しているのではないでしょうか。その地に足がついた感じは、「米が秒で消える!」「これを食べると他のものは食べられない!」などと喧伝されることが当たり前のネット社会の中で、とても信用できる姿勢のように感じられる。
できる範囲で、やるべきことをきっちりやる。だから、本格的だと感じるし、満足感もある。自分がエリックサウス監修の商品を信用している理由は、そこです。今回のビリヤニも、その信用は裏切られませんでした。すばらしいクオリティーだと思います。
モーダル小嶋

1986年生まれ。「アスキーグルメ」担当だが、それ以外も担当することがそれなりにある。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。よろしくお願いします。

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