「カレーの祭典」から登場:
セブン×エリックサウスのビリヤニ ガチ仕様なのに万人ウケする絶妙な味
2023年08月03日 16時00分更新
「エリックサウス監修 ビリヤニ」
セブン-イレブン
680円(税抜)
https://www.sej.co.jp/products/a/item/041220/
カレーの祭典から今年もビリヤニ登場
コンビニやファミレスなどで、「あの名店が監修!」などという商品やメニューが当たり前になった昨今。どれもクオリティーが高く、目移りしてしまいますよね。
そんな名店が監修するカレーが食べられるのが、セブン-イレブンの「カレーの祭典」。7月30日から名店監修のカレーを順次販売しています。
その中でも筆者が注目したのが「エリックサウス監修 ビリヤニ」です。南インドカレーの名店「エリックサウス」監修商品。
❤️🔥=🍛=❤️🔥#カレーの祭典 開催中
— セブン‐イレブン・ジャパン (@711SEJ) August 1, 2023
❤️🔥=🍛=❤️🔥
本場インドの味👳♂️
「エリックサウス監修 ビリヤニ」
バスマティライス🍚を
スパイス🌿と鶏肉🐓で炊き込んだ
インド伝統の炊き込みご飯🍛
カレールーと一緒に食べれば
お口の中がスパイシ〜❤️🔥
インド米(バスマティライス)を使用した本格的なビリヤニを、バターチキンとチキンカレー、2種類のカレーで楽しめるというものです。
ちなみに、2022年にも「エリックサウス監修 チキンビリヤニ国産米使用」という商品が発売されていました。お米は国産米、具材はビリヤニの上に乗っている、カレーは1種類……と、今回のものとはだいぶ異なります。
今回はなんといっても、バスマティライスを使用したところがポイントでしょう。それに合わせてか、カレーを2種類用意してあり、その組み合わせの妙を楽しむものだと思われます。
ところで、ビリヤニは「インドの(カレー味)炊き込みごはんです」と説明されることが多いです。ただ、グレービーソースとお米を交互にして炊き込む方法もあれば、牛肉とスパイスのマリネのようなものの上に茹でたお米を重ねて作ることもあります。生米から炊くレシピも存在するのです。
つまり、地域によって千差万別なのですが、エリックサウスは南インドのタミル地方のビリヤニをアレンジしてお店で出しています。本商品はそちらと同じく、バスマティライス(インディカ米の品種)を使用しているわけです。
辛さは控えめな2種のカレー
なんといっても、香りですね。写真では伝わらないのがもどかしいですが、ビリヤニらしいスパイスの香りが際立っているため、「おお、本格的」という雰囲気を出してくれます。
ところで、原材料名を見ると、スパイスの詳細な名前が書いていないんですよね。「その他」とか「スパイスオイル」とかはあるのですが……。スペースが足りなかったのかな。
それはともかく、バスマティライスを利用したパラパラのビリヤニに、さらにカレーをあわせて食べる。それにより、重層的なスパイスの香りの重なりを楽しめる仕立てになっています。
カレーは2種類。チキンカレーはカルダモンの香りを効かせており、米やバターチキンの香りに負けない個性があります。辛さはピリッとくる程度で、さほどでもありません。このあたりの「一味違うけどやり過ぎていない」塩梅は、ビリヤニとあわせて食べることを配慮したものでしょう。
入っている鶏肉も、コンビニ弁当としては合格点のサイズ感。両方のカレーに入っているので、それなりに食べごたえもあります。
一方、バターチキンは甘くてまろやか。チキンカレーやビリヤニ(バスマティライス)自体と組み合わせることを想定しているのでしょう、刺激は控えめですが、スパイスの香りはちゃんとあります。
こちらにも鶏肉がしっかり入っています。当たり前ですが、異なるカレーそれぞれに具材が入っているのはなかなか嬉しいものですね。
肝心のビリヤニ自体もよくできています。パラパラなのはもちろん、シナモンやクローブと思しき香りが立っています。そうはいっても、味がこってりと付いている感じではないのは、やはりカレーと一緒に食べることを想定されているのだと思います。
そう考えると、チキンカレーの味わいがシンプルなのも、バターチキンがまろやかに仕上がっているのも、納得がいきます。ビリヤニと2種のカレーを、好みで混ぜ合わせるように食べてくれ……という配慮なのでしょう。だから、パンチのある味付けを抑えているのです。
2つの異なるカレーをかけたり混ぜたりしながら、スパイスの重なり合いをゆっくり楽しめる……。そんな食べ方に適したビリヤニになっています。よくできていますね。
しっかりしたビリヤニ(カレー)を“気軽”に楽しめる
お店で出しているビリヤニをそっくり再現する、あるいはスパイスを思いきり効かせる……という感じとは多少異なります。現実的な価格の中で、「スパイスの香りもあり、バスマティライスの食感もあり、カレーの味わいにもこだわりあり」というバランスを考えて作られている。
セブン-イレブンのコンビニ弁当を仕上げるノウハウも見事ですが、エリックサウスの監修もツボを押さえているといえるでしょう。
専門店が監修したある意味“ガチ仕様”でありながら、「スパイスが強すぎる」「辛さがキツすぎる」ということもなく、コンビニの弁当コーナーで並んでいておかしくない、万人ウケする味になっている。このあたりのバランス、技ありです。
なにより、これがセブン-イレブンでいつでも買えるというのが何よりのメリット。しっかりしたビリヤニ(カレー)だけど、サッと買えるし、辛すぎない。本格的なビリヤニを“気軽”に楽しめる、好企画な弁当といえます。
モーダル小嶋
1986年生まれ。「アスキーグルメ」担当だが、それ以外も担当することがそれなりにある。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。よろしくお願い申し上げます。
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