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最新パーツ性能チェック 第443回

意外と良いかも! ビデオ内蔵8000Gシリーズ最下位「Ryzen 5 8500G」の性能

2024年06月23日 13時00分更新

文● 藤田忠 編集●北村/ASCII

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 ASRock極小ベアボーンキットのSocket AM5版「DeskMini X600」の登場で、いよいよRyzen 8000Gを使った極小PC自作がおもしろくなってきている。5万円を超えてしまうのは難だが、iGPUのなかで現状トップクラスとなるRadeon 780M(12CU)を内蔵し、小型PCでゲームを楽しめるRyzen 7 8700Gで最上位はキマリ。

 そしてゲームを遊びつつ、価格を抑えたいという人は、iGPUコアが8CUとなるRadeon 760Mを内蔵した6コア/12スレッドのRyzen 5 8600Gが狙い目となる。どちらも魅力的で、秋葉原のパーツショップスタッフたちも売れ筋としてオススメするが、Ryzen 8000Gシリーズにはもうひとつ選択肢がある。それが、Socket AM5 CPUのなかでは、最安の2万5000円前後で販売されているRyzen 5 8500Gだ。

Ryzen 8000Gシリーズは、国内では忘れられがちなRyzen 5 8500Gを含め、3SKUがある

 実際のところ、上位2つのモデルとは仕様がかなり異なっており、6コア/12スレッドはRyzen 5 8600Gと同じだが、コア構成はZen 4×2コアと、低消費電力での動作に最適化されたZen 4c×4コアを組み合わせたハイブリッドアーキテクチャーの「Phoenix 2」が採用されているのだ。

 そしてRyzen 8000Gの魅力であるiGPUも、RDNA 3アーキテクチャー採用ではあるものの、iGPUコア数が4CUとなるRadeon 740Mになる。そのほかにもRyzen AIが非搭載で、CPU内蔵PCIe 4.0レーン数も減少している。

Ryzen 8000Gシリーズスペック表
  Ryzen 7 8700G Ryzen 7 8600G Ryzen 5 8500G
アーキテクチャー Zen 4(4nm) Zen 4(4nm) Zen 4(4nm)
コア/スレッド 8/16 6/12 Zen 4 2+Zen 4c 4 /12
ベースクロック 4.2GHz 4.3GHz Zen 4:3.5GHz、Zen 4c:3.2GHz
ブーストクロック 5.1GHz 5.0GHz Zen 4:5.0GHz、Zen 4c:3.7GHz
L2キャッシュ 8MB 6MB 6MB
L3キャッシュ 16MB 16MB 16MB
NPU Ryzen AI Ryzen AI -
内蔵GPU Radeon 780M Radeon 760M Radeon 760M
GPUアーキテクチャー RDNA 3 RDNA 3 RDNA 3
CU数 12 8 4
対応メモリークロック DDR5-5200 DDR5-5200 DDR5-5200
PCI-Expressレーン PCIe Gen 4.0 16レーン※ PCIe Gen 4.0 16レーン※ PCIe Gen 4.0 10レーン※
TDP 65W 65W 65W
対応ソケット Socket AM5 Socket AM5 Socket AM5
実売価格 5万3000円前後 3万4000円前後 2万5000円前後

※ユーザーが使用できるレーン数

Ryzen 7 8700GとRyzen 5 8600Gについてはこちら

2024年2月1日、AMD Ryzen 8000Gシリーズの販売が解禁となった。先行してAMDよりRyzen 7 8700GおよびRyzen 5 8600Gの2モデルをお借りできたので、既存モデルと比較してみた。

 AM5最安ではあるが、PCIe 4.0レーンの関係でビデオカードを搭載することを考えた構成にはおすすめできないが、DeskMini X600との組み合わせは悪くないように感じた。というわけで、さっそくRyzen 5 8500Gを購入して、その実力を試してみることにした。

Ryzen 7 8700Gに続いて買ってしまったRyzen 5 8500G。筆者目的の事務処理用PCには、8500Gで十分かも

Socket AM5 CPUのなかで、最も安価ではあるが、RDNA 3アーキテクチャーのRadeon 740Mを内蔵するなど、性能が気になるRyzen 5 8500G

Ryzen 5 8500Gは、Zen 4+Zen 4cのハイブリッド仕様となる「Phoenix 2」だ。外からは違いはわからない

CPU-ZによるRyzen 5 8500Gのスペック。L2/L3キャッシュの容量はRyzen 5 8600Gと同じだ

Zen 4×2コア+Zen 4c×4コアのハイブリッドだが、OSからは従来の6コア/12スレッドと同じように動作する

iGPUには、4CUのRadeon 740Mが内蔵されている。RDNA 3アーキテクチャー採用だが、CU数はRyzen 7000シリーズと大差ない

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