アクティビティ計測を搭載。なのにバッテリーが長持ちする
ウォッチの名称に「スポーツ」が付く大きな理由のひとつは、本機がアクティビティトラッキング機能を備えているからです。BluetoothでペアリングしたコネクテッドウォッチのGPSを使って、ワークアウトの履歴をTissot Connectedアプリに記録できます。ウォーキングにランニング、サイクリングなどのワークアウトは移動した区間をアプリの地図に表示したり、移動距離や平均ペース、消費したカロリーなどを計算した「まとめ」のデータとして参照できます。
ウォッチ本体には光学式心拍センサーを内蔵しているので、ワークアウト中の平均心拍数も計測します。ワークアウトの計測を目的とする心拍センサーなので、アクティビティをオンにしている間だけ起動して、ウォッチのバッテリーの消耗を少なく抑える仕様としています。心拍を計るためだけにセンサーを起動する使い方ができません。
ソーラー充電、または専用のUSB充電ケーブルを使ってバッテリーを満充電にした状態からの、連続駆動時間の長さはユーザーの「使い方」によって変わります。
ティソは目安として、「週3回のアクティビティを実践した場合に連続2ヵ月間の駆動」が可能と伝えています。ワークアウト計測はユーザーがウォッチ本体を操作して起動しなければ始まらないので、アクティビティ機能を活用しなければ連続6ヵ月間前後まで長持ちします。
長時間に渡る内蔵バッテリーによる駆動を実現できた主な理由について、ティソは独自開発のオペレーティングシステムであるSwAplsを搭載してシステム全体の効率化を図ったことや、消費電力の低い部品を厳選したこと、ソーラー充電で常時不足を補えることを挙げています。
ソーラー充電と銘打っていますが、T-タッチ コネクト スポーツが文字盤に搭載する充電パネルは自然の太陽光と、照明器具などの人工光の両方によるチャージに対応しています。充電のパフォーマンスはウォッチが搭載する「太陽光」のメニューに搭載するゲージで大まかに可視化できます。
ウォッチのバッテリー残量は、本体のディスプレイを起動して0.5秒間長押しタッチを続けると目安となるゲージが表示されます。アプリのダッシュボードからにもざっくりとした表示があります。より具体的に残量をパーセンテージで表示しないところに、スイスの高級腕時計ブランドらしい美意識を筆者は感じました。
今回は1週間程度の取材期間だったことから、装着している間にバッテリーの残量が大きく減る手応えは感じられませんでした。ディスプレイも本体ケースのボタンを押してスリープを解除すると起動する仕様になっていたり、モバイルアプリからはウォッチを手首から外して、一定時間使わないままにした場合に本体をスリープさせる機能(時計の針が12時の位置でお休みします)のオン・オフが選べます。T-タッチ コネクト スポーツは省電力化を徹底して貫いたコネクテッドウォッチであると言えそうです。