Lepton Hydro WSZ790 Cubeをレビュー
容積26.1Lの小型WSなのに14900KF&RTX 4090構成でも大丈夫? 性能・温度・動作音を検証
2024年06月19日 10時00分更新
独自水冷のRTX 4090でAI系ワークロードも安心
続いては、主に水冷化されたGPUの挙動を、クリエイティブ系のテストでチェックしていく。
Lepton Hydro WSZ790 Cubeの標準構成は「GeForce RTX 4080 SUPER」だが、BTOで「GeForce RTX 4070 Ti」「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」「GeForce RTX 4090」も選べる。いずれもオリジナルの水冷カスタムが施されており、空冷ビデオカードよりも安定した動作が期待できる。
試用機材ではGeForce RTX 4090版を搭載しており、Asetekの水冷ユニット「Hybrid GFX 240 LCS」をベースに水冷カスタムしている。ラジエーターファンはサイコムではおなじみのNoctua製120mmモデル「NF-A12x25 ULN」を2基備える。
ハイエンドGPUを自前で水冷化するハードルは高い。しかし、サイコムのBTOマシンであれば、冷却力の強化や静音化といった水冷ビデオカードのメリットを手軽に享受できる。
肝心の性能だが、本機はAIを活用した高負荷なワークロードも想定されていることから、GPUに対して負荷をかける「UL Procyon」のAI画像生成ベンチマークを実行した。
「Stable Diffusion」による画像生成時間を計測するベンチマークで、一定以上の容量のビデオメモリーを搭載したGPUが必要となるが、24GBものGDDR6Xメモリーを搭載するRTX 4090にとってはまったく問題ない。
スコアーは4667で、実行中のGPU温度は最大70.5度。ホットスポット温度に関しては82.3度まで上昇するが、これだけのハイパワーGPUであればよく冷やせていると言って差し支えない。
普通、小型PCケースにハイエンドPCパーツをみっちり詰め込めば、冷却は困難になる。その問題を、PCパーツ選定の妙や水冷カスタムで解決し、現行最上位GPUを見事に冷却できた点は大いに評価できるだろう。
