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Lepton Hydro WSZ790 Cubeをレビュー

14900KF&RTX 4090で小型キューブを実現できるデュアル水冷ワークステーションは怪作か?傑作か?

2024年06月18日 10時00分更新

文● 松野将太 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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大型PCパーツの密度感がたまらない内部レイアウト

 Lepton Hydro WSZ790 Cubeの側面パネルは背面側のネジを取り外して開ける。コンパクトなキューブPCケースのため、水冷化したビデオカードや、2基の240mmラジエーターの存在感がかなりのもの。

 配線はきれいにまとめられているものの、ギリギリまで各PCパーツのクリアランスが詰められており、隙間らしい隙間はほとんどない。この密度感がたまらない、というコンパクトPC愛好家も多いのではないだろうか。

14900KF&RTX 4090で小型キューブを実現できるデュアル水冷ワークステーションは怪作か?傑作か?

左側から見た内部。下部のNoctua製ファンが付いているラジエーターがビデオカード用で、天面のラジエーターはCPU用となる

 マザーボードへのアクセスに関しては、ラジエーターを装着しているフレームをいったん取り外すなどの手間が必要になる。そのため、PCの内部構造にある程度詳しくない人にはあまりオススメできない。

14900KF&RTX 4090で小型キューブを実現できるデュアル水冷ワークステーションは怪作か?傑作か?

ラジエーターのフレームを外すと、マザーボードにアクセスできた。あとからメモリーを増設するなど、拡張作業をする場合は結構骨が折れるかもしれない

 メモリーやストレージ容量などに不安があるなら、PC購入時にカスタマイズしておくほうが無難だろう。ちなみに、ストレージのBTOメニューでは最大3台までのSSD/HDDを搭載できる。

 ラジエーターはCPUクーラー用が天面フレームに、GPUクーラー用は左側面に向けて搭載している。PCケースファンは背面の1基のみで、基本的なエアフローは側面吸気、天面・背面排気となる。

14900KF&RTX 4090で小型キューブを実現できるデュアル水冷ワークステーションは怪作か?傑作か?

吸気・排気のイメージ図。CPUとGPUの熱が交差しないように、なるべくエアフロー経路を分離するような設計になっている

 なぜこんなにもコンパクトな筐体で、デュアル水冷仕様が実現できたのか? その工夫の1つに、CPUの簡易水冷クーラーに、SilverStone「VIDA 240 SLIM」を採用した点が挙げられる。

 VIDA 240 SLIMは、厚さ16mmの120mmファンと、厚さ22mmのラジエーターを搭載。この薄型構造のおかげで、ビデオカードと干渉しないギリギリの高さを実現できたわけだ。

14900KF&RTX 4090で小型キューブを実現できるデュアル水冷ワークステーションは怪作か?傑作か?

CPUの簡易水冷クーラーはSilverStoneのVIDA 240 SLIM。ラジエーターは天面に配置している

14900KF&RTX 4090で小型キューブを実現できるデュアル水冷ワークステーションは怪作か?傑作か?

直下には水冷化したビデオカードがある

 ビデオカードはAsetekの水冷ユニット「Hybrid GFX 240 LCS」をベースに、独自に水冷化している。ラジエーターファンはNoctua製の120mmモデル「NF-A12x25 ULN」を2基搭載している。

 ちなみに、PC自作ではユーザーが独自にビデオカードを水冷カスタムすると保証が失効する。しかし、サイコムのBTOパソコンなら労せず安全に水冷ビデオカードが手に入る点がありがたい。

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