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ひと駅手前から歩いて行く神社仏閣1万歩の旅 第4回

気象神社(高円寺氷川神社):“晴れ”パワーがすごい!お天気を願うならここしかないと痛感させてくれる場所

文●風都ナツメ(LoveWalker編集部)

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気象神社と高円寺氷川神社の御朱印

 私の趣味は御朱印集めです。とはいえ、ただ神社仏閣を訪れるだけではもったいない。せっかくなら健康促進も兼ねて、目的の神社仏閣の最寄り駅のひと駅手前で下車。散策しつつ、周辺の街の魅力も織り交ぜながら御朱印旅に励みます。題して「ひと駅手前から歩いて行く神社仏閣1万歩の旅」──第4回は東京・高円寺の「気象神社」を訪れました。

晴れてほしいライブと、暑すぎない夏を求めて参拝

 夏が来ますよ…。もともと暑いのが苦手な私にとって、ここ数年の夏の猛暑はとてもつらい! 音楽フェスのタオルを首にかけて出社する日々はもういやだ! ここはひとつ、高円寺の気象神社に行って、人類のために「良い夏」を願ってくるのはどうだろう。私は6月にライブ参戦の予定があるのでせっかくなら晴れてほしいし、それも一緒に願ってこようかな! ということで、今回は気象神社を尋ねることにしました。気象神社は2019年公開の映画「天気の子」に登場したことから、ゆかりの地としても知られていているんですよね。なんだかご利益がありそうな気が増してきました。

「高円寺」の一つ手前は「中野」

 気象神社はJR中央線・総武線高円寺駅のそばにあるので、一つ手前の中野駅が旅のスタート地点です。私はどちらのエリアにもそれほどなじみはなく、中野といえば中野ブロードウェイ、高円寺といえばバンドマンとお笑い芸人が多く住んでいる、というイメージがあるくらい。知っているアーティストの方や芸人さんに会えたら面白いですが、まあ会えないだろうな(笑)。

JR中野駅

中野駅の北口からスタート。この日の天気は「くもりのち晴れ」で、歩くのにちょうど良かったです

北口を出てすぐに目にしたのは、行列のできるおやき屋さん

 

 北口の目の前に中野サンモールという商店街があり、その入口横のお店に行列が。何屋さんだろうと思って近付くと「おやき処 れふ亭」というお店でした。大判焼や今川焼とも呼ばれる、地方によって呼び方が異なるあのおやつ。ここではお店の名前に合わせて「おやき」と呼びます。

中野駅前の大判焼き屋「れふ亭」

撮影しようとモタモタしていたら行列がはけてしまいました。このあともひっきりなしにお客さんが訪れていて、すごい人気。1個2個購入する人もいれば、10個くらい購入していく人もいて、手土産に良さそう

中野駅前の大判焼き屋「れふ亭」

最近ではめずらしいくらいのお手頃価格! 夕方になれば小腹が空いた学生たちが並ぶんだろうなあ

 「れふ亭」は1984年創業。おやきというと「小倉あんこ」などのスイーツ系を思い浮かべますが、こちらでは「マヨネーズ入りポークソーセージ」などのしょっぱい系も焼いています。たい焼きやクレープだとおかず系もありますが、おやきはちょっとめずらしいのでは? 私はお店で人気だという「カスタードクリーム」(¥180)を購入。濃厚なカスタードクリームがみっちり入っていて美味しい!

中野駅前の大判焼き屋「れふ亭」

おやきの表面には「月」「花」などの焼き印が。メニュー表と照らし合わせると「月」はカスタード、「花」は小倉あんだと分かります。ひと目で中身が分かって親切

中野駅前「れふ亭」の大判焼き(カスタードクリーム)

店の前から移動してさっそく食べました。ずっしり重くて、割ったらこのクリームの量! そしてウマー

おやき処 れふ亭
住所:東京都中野区中野5-63-3
公式サイト:https://www.instagram.com/lefty3048/

中野サンモール

平日の午前中なのに中野サンモールは人通りがたくさん。若い人やビジネスマンはそこまで多くなく、このあたりの住人の方たちかな。飲食店が多くて良いですね

5代将軍徳川綱吉ゆかりの地に……犬だ!!!!!

 商店街を途中で抜けて中野区役所方面へ向かうと、犬の銅像を発見。説明によると、このあたりに5代将軍徳川綱吉が発布した「生類憐みの令」に合わせて野犬保護施設が作られたようです。中野は徳川家が鷹狩りをしていた場所でもあるそうなのですが、そんな場所に野犬保護施設を作ったら獲物が逃げてしまいそうですけど大丈夫だったんでしょうか…。

中野区の「犬屋敷跡」犬の像

犬が5匹! みんな本物だったらいいのに…(私は犬好き)

中野区の「犬屋敷跡」犬の像

銅像とはいえ、みんなイキイキとして見えます

中野区の「犬屋敷跡」説明の看板

「中野の犬屋敷」には、最大で10万頭以上の犬が飼われていたとのこと。「犬屋敷」というパワーワードに恥じぬ豪快ぶりです。敷地面積は100ヘクタール、東京ドーム21個分の広さだそうですが、そこに10万頭と考えると広いのか狭いのかよく分かりません

中野区役所前の通り

このあたりは緑が多く、歩道も広くて気持ちが良かったです

中野区役所

かっこいい中野区役所

庚申通り商店街の庚申塔

 早稲田通りに出て環状七号線の下をくぐり、高円寺方面へと歩きます。高円寺あづま通り商店街と庚申通り商店街がぶつかるところに、庚申塔(こうしんとう)がありました。

 庚申塔は、江戸時代に広まった民間信仰「庚申信仰」のために作られたもの。立て看板によると、この塔は高円寺村の人たちが建てたとのことなので、このあたりでは熱心に信仰されていたんですかね。

高円寺の庚申通り商店街の庚申塔

私は庚申塔の右の方から写真手前に向かって歩いてきました

高円寺の庚申通り商店街の庚申塔の説明看板

現在でもどこかの地域では庚申信仰があるのかな?

隠れ家カフェでひと息

 そろそろひと息つきたいと思っていたところ、小さな看板を見つけました。カフェのようなのですが、あたりを見回してもそれらしき店は見つかりません。路地をのぞきこむようにしたところ、発見。

高円寺のカフェ「leaven」

ちょっと休憩したいなと思ったところで見つけた看板

高円寺のカフェ「leaven」の外観

でもそれっぽいお店が見つからない

高円寺のカフェ「leaven」の入口

あった!(上の写真だと、ラーメンの黄色い看板がある路地です)

高円寺のカフェ「leaven」の店内

階段を上ると、すてきな古民家風隠れ家カフェが。もとは4畳半くらいの部屋が3~4部屋並ぶ、フォークソングに出てきそうな風呂なし、トイレ&キッチン共同のアパートだったそう

 カフェ「leaven」では自家製パンとスイーツが楽しめます。ちょうどランチタイムだったので、サンドイッチプレートをオーダー。具材は8種類から2種類を選ぶことができ、私は「チキンハム・シソ」「クリームチーズサーモン」にしました。自家製酵母のパンはふわふわしっとりで、美味しい。

高円寺のカフェ「leaven」のサンドイッチプレート

「サンドイッチプレート(ミニパン・具材2種類)」(¥900)。サラダとスープがセットになっています

高円寺のカフェ「leaven」のコーヒーと店内

プラス¥200でアイスコーヒーを頼みました。食後のひと息

leaven
住所:東京都杉並区高円寺北2-22-11
公式サイト:https://www.instagram.com/koenjileaven/?hl=ja

今年で創業91年を迎える老舗銭湯「小杉湯」

 そういえば高円寺に有名な銭湯「小杉湯」があるなと思い出して調べたところ、近くだったので寄り道することに。この日は定休日だったのでお風呂には入れませんが、外側だけでも見てみたい。

高円寺の銭湯「小杉湯」の看板

看板が渋くていい感じ

高円寺の銭湯「小杉湯」外観

風情があってかっこいい。2021年に国登録有形文化財に登録されました

 小杉湯は1933年(昭和8年)の創業から変わらない木造の銭湯。カーブを描いた唐破風(からはふ)屋根は、関東大震災の復興シンボルとして当時の銭湯建築で流行したんだそう。銭湯ブームもあって、老若男女が毎日湯浴みに訪れています。さっきのカフェ「leaven」はもと風呂なしアパートだったそうだし、住人の方も小杉湯に通っていたかも。

高円寺の銭湯「小杉湯」外観

定休日でしたが、特別にシャッターを開けていただきました。鯉ののれんが可愛い

高円寺の銭湯「小杉湯」内部のイラストマップ

壁に内観の絵図がありました。広い浴槽で気持ちよく過ごせそう。富士山の壁画も「ザ・銭湯」って感じで良き

高円寺の銭湯「小杉湯」に隣接するシェアスペース「小杉湯となり」

小杉湯の隣にはコインランドリーと、「小杉湯となり」という会員制のシェアスペースが。土日は誰でも使える喫茶店・ドロップインスペースになるそう

小杉湯
住所:東京都杉並区高円寺北3-32-17
公式サイト:https://kosugiyu.co.jp/

阿波踊りマンホールを発見

 商店街を抜けたところで、また私のマンホール・アイ(マンホールを見つける力)が反応しました。デザインされている「東京高円寺阿波おどり」は毎年8月下旬に開催されるお祭りで、2日間で延べ1万人が踊るそう。そんなに盛り上がるんだ!

高円寺のデザインマンホール

阿波踊り以外のバージョンもあるようで探しに行きたい

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