絶対行きたい! この街のあの名所 第110回

山形市の「出塩文殊堂」で情緒たっぷりのアジサイ参道を散策

文●越智龍二 イラスト●サタケシュンスケ

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 山形新幹線を使えば東京から3時間かからず、ダイレクトにアクセスできる山形県山形市。県の中部東エリアに位置し、四方を山に囲まれた自然豊かな街は気温が上がるこれからが、登山やキャンプなどを楽しむのにぴったりのシーズンです。また、“ラーメン消費額日本一”として知られる市内では、市内発祥とされる山形冷やしラーメンもおすすめ。麺もスープも冷たいラーメンは、暑い時期でもおいしく食べられる地元の名物グルメです。

 そんな山形市へ今夏訪れるなら、古刹とアジサイが織りなす今だけの絶景をぜひ楽しんでください。市民から“アジサイ寺”として親しまれている市内村木沢地区にある「出塩文殊堂」では、例年6月上旬から、約40種、約2500株のアジサイが咲き始め、7月初旬から中旬にかけて一番の見ごろを迎えます。そこで今回は、登山やキャンプ、山形冷やしラーメンと共に楽しみたい、市内一のアジサイの名所「出塩(でしお)文殊堂」をご紹介します。

約40種類、約2500株のアジサイが色とりどりに咲く古刹

出塩文殊堂

 「出塩文殊堂」は、通称“あじさい寺”とも呼ばれる山形市一のアジサイスポット。約1200年前に、弘法大師空海によって開かれた古刹で、知恵を司る文殊菩薩を本尊として祀っています。本堂へと続く約515mの石畳の参道の両側に、約40種類、約2500株のアジサイが植えられていて、6月上旬から咲き始める花色が赤紫色のアマチャや白色のノリウツギ、7月上旬から咲き出す青色のアドリアなど、色とりどりのアジサイを1か月にわたって見ることができます。アジサイの種類によって見ごろは異なりますが、一番咲いている種類が多い7月初旬から中旬が特におすすめ。山中の静かな雰囲気のなかを進む参道の途中には、不動堂や水子地蔵、弘法大師像のほか、もともと2本だった杉の木が1本になった山形市の天然記念物に指定される夫婦杉もあり、アジサイとともに情緒も楽しむことができます。今年は7月1日(月)~15日(祝)にかけて「むらきざわあじさい祭り」が開催され、地区の伝統芸能の発表や抹茶の振る舞い、地元農産物の販売や日没後のライトアップなどが行われます。

DATA
住所:山形県山形市村木沢6048
電話:023-641-1212(山形市インバウンド推進室)
http://www.yamagata-community.jp/~murakisawa/ajisai_fes/ajisai_fes_top.html

 アジサイのシーズンが終わると、夏の一大イベント「山形花笠まつり」の花笠にもあしらわれている市の花、紅花が見ごろを迎えます。7月13日(土)、14日(日)には、市内の高瀬紅花ふれあいセンターなどで「紅花まつり」も開催。約3万本の紅花が咲き誇る絶景が楽しめるほか、紅花のプレゼントや紅花染体験なども行われるので、こちらもチェックしてみては?

※見ごろは例年の目安です。

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