不動産事業者山万が運営する新交通システム「山万ユーカリが丘線」では6月15日より、顔認証やQRコードを使った乗車券を導入する。鉄道での顔認証改札の正式導入は、同社が日本初となる。
定期券と普通乗車券が顔パスに
顔認証の利用は専用サイトからの事前登録制となっており、通勤定期券(割引定期を除く)のほか、クレジットカードを登録すれば普通乗車券でも利用することが可能。列車に乗る際は、改札機に設置されたタブレットに顔を近づけ、認証表示が出たらそのまま通過する仕組みだ。
QRコード乗車券については、モバイル版と券売機で販売する紙の切符の2種類を用意。いずれも改札機に設置された読取り部に、スマホのディスプレーや切符に表示されたQRコードを読み取らせることで乗車できる。
下車駅でも顔認証、QR乗車券ともに専用改札を通過する点は共通だ。下車駅の改札の仕様は専用改札をそのまま通過するパターンと、出口側に認証機が設置されており、再度顔認証やQRコードの読み取りを求められるパターンにわかれている。QR乗車券を使う際は、紛失やバッテリー切れにも注意したい。
使用済みの紙のQR乗車券については、下車駅に設置された赤い回収箱へ入れるよう案内されている。
ほかの乗車券も顔認証・QRに順次対応予定
先に触れたとおり、顔認証・QR対応化するのは通勤定期券と普通乗車券のみ。企画乗車券などは従来の磁気券で残るため、当面は顔認証・QRコードと磁気券が併用される。
同社は今後、ほかの乗車券も顔認証やQRコードへ順次移行するとしているが、5月29日現在、具体的な時期については明らかにしていない。