2050年の東京を体験しよう! 「SusHi Tech Tokyo 2024」ショーケースプログラム
タクシーが空を飛ぶ時代、宇宙エレベーターに乗れる時代、もう来てる! 未来を感じまくりだったSusHi Tech Tokyo 2024ショーケースプログラム
提供: 東京都、SusHi Tech Tokyo 2024 ショーケースプログラム実行委員会
“2050年の東京”の空飛ぶクルマは「自動車の形」ではない
2050年、未来の東京はどうなっているのでしょうか。あと26年後の話です。
日本最大の都市の将来は、残念ながら、楽しいことばかりではないかもしれません。交通問題、環境問題、温暖化による自然災害、資源の枯渇……直面している問題は山積みです。しかし、それらは一朝一夕ではなかなか解決しないでしょう。
この問題解決に向かうべく、東京都は、“持続可能な新しい価値”を生み出す「Sustainable High City Tech Tokyo = SusHi Tech Tokyo」を推進しています。
その取り組みの一貫として、2024年4月から5月にかけて東京ベイエリアにて「SusHi Tech Tokyo 2024」が開催されました。
本記事の冒頭の写真は、SusHi Tech Tokyo 2024 ショーケースプログラムの中で、「空飛ぶクルマの都内初飛行」が実施されたときのものです。
空飛ぶクルマとは、2017年設立・アメリカテキサス州のスタートアップ企業LIFT AIRCRAFTによる1人乗り用eVTOL(電動垂直離着陸機)である「HEXA(ヘキサ)」を指しています。
日本国内では丸紅エアロスペースとLIFT AIRCRAFTが協業し、日本の環境や法規制に基づいた実証実験や検証が進められている段階です。2050年の東京の空には、HEXAのような乗り物が飛び回っているかもしれません。
もっとも、これを見て、「うーん、自分の知っているクルマ(自動車)とはずいぶん違うなあ……」と思った人もいるでしょう。「空飛ぶクルマというのに、自動車の形じゃないの?」と感じても不思議ではない。
確かに、数十年前に想像されていた“未来の世界”では、自動車の形をした空飛ぶクルマが、都市の空に張り巡らされていたチューブの上を移動するようなイメージがあったかもしれません。……ちょっと古いですかね?
ともかく、人類は、人間や荷物を移動させるため、「地上を走る」自動車を開発してきました。そのためにタイヤを付けたり、化石燃料を利用したりしてきたわけです。
そして時代が変わり、我々は「空中を飛ぶ」乗り物を開発しようとしています。移動する場所が違う以上、地上用の自動車とまったく同じ形にはならないでしょう。
しかし、空飛ぶクルマの開発や運用には、さまざまな企業や人々が自動車を作る際に培ってきたテクノロジーが詰まっています。
空飛ぶクルマは、交通問題を解決するための取り組みのひとつであり、未来に向けてのテクノロジーではあります。ただ、未来は何もないところからいきなり来るわけではない。過去の技術から積み重ねてきたものが、そこにはあるのです。
来場者が「未来を感じた」プログラムが揃った
ショーケースプログラム
SusHi Tech Tokyo 2024では、世界五大陸の都市のリーダーが集う「シティ・リーダーズプログラム」、アジア最大規模のスタートアップイベントである「グローバルスタートアッププログラム」、未来の都市モデルを発信する「ショーケースプログラム」の3つが開催されました。
その中でもショーケースプログラムは、次世代モビリティの展示、自動運転・宇宙旅行などの体験、ロボット・AIの技術デモ、サステナブルなフード、子どもから高齢者まで楽しめるアクティビティなどが展開されたイベント。
来場者が最新のテクノロジーに触れることで、「目の前で見られる」「実際に操縦できる」「食材を食べられる」といった“体験”を通じて、いずれやってくるであろう未来を感じられた……。それが、ショーケースプログラムの魅力でした。
そう、来場者が「未来を感じた」というのが、とても重要なポイントになっていると思うのです。空飛ぶクルマのように、過去の技術から積み重ねてきた技術を応用し、未来の社会で役立てるために作られたテクノロジーが集まった。それらを、訪れた人たちが目の前で体験し、感じることができる場になっていたのではないでしょうか。
4つの会場で見られたのは
未来の東京を想像させるプログラムだった!
SusHi Tech Tokyo 2024 ショーケースプログラムは、およそ1ヵ月にわたり、先述した日本科学未来館、シンボルプロムナード公園、海の森エリア、有明アリーナと、4つの個性的な会場で実施されました。
テクノロジー、食、エンターテイメント……未来の東京を想像させるプログラムが目白押しでした。ざっと、各会場の概要を振り返ってみましょう。
未来を「想像」、「創造」する場所になった日本科学未来館
日本科学未来館は、子どもを主役として、ドローンによる配送体験、実際に搭乗して操縦できるロボット、プロジェクションマッピングで新しい食を体験できる「おばけレストラン」など、さまざまなコンテンツを用意した会場でした。
また、神輿や山車といった祭礼具の分野で160年以上の歴史を持つ宮本卯之助商店と、デジタル技術を駆使した最新のモノづくりを得意とするデザインテック企業のRDSが協力して開発された「ツナグルマ」など、“伝統”と“未来”の見事なコラボレーションも披露。
発明や起業のプロセスを学べるワークショップなども開催されたことも忘れてはなりません。子どもたちが社会の中にある技術について学ぶだけでなく、未来のテクノロジーを発明するきっかけも用意。まさに、未来を「想像」し、さらに「創造」する場所になりました。
食、アート、モビリティ……サステナブルなもので満たされた
シンボルプロムナード公園
シンボルプロムナード公園は、臨海副都心エリア内の商業施設などを遊歩道でつないでいる公園。この会場では、新モビリティの乗車体験や、廃材をアップデートしたアート作品の展示など、たくさんの“サステナブル”を発見できる会場となりました。
また、「環境配慮」「江戸・東京」「ニューフード」という3つのテーマで、おいしくて地球にやさしいバラエティ豊かなキッチンカーも週末に登場。“食べる”ことを通じて、環境保護や未来のテクノロジーを考えられる場だったのですね。
サステナブルなもので満たされた、シンボルプロムナード公園。持続可能な社会とは何かを考え、それを体験するにはもってこいの場所になりました。
最新の技術をわかりやすく体験できた海の森エリア
海の森エリアは、もともと先行プロジェクトとして、「次世代モビリティ」「最先端の再生可能エネルギー」「環境改善・資源循環」の3つのテーマで、さまざまな最先端テクノロジーの実装がされている場所です。
その場所全体を会場にすることで、さまざまな最先端テクノロジーの展示や実演、そして体験が可能なエリアに。東京、そして日本の技術の現在地を見られる一大ショーケースへと変貌を遂げました。
その中には、省スペースかつ強風でも壊れにくい耐久性をそなえ、これまでの風力発電の課題を解決する「垂直軸型風力発電機」のようなテクノロジーの展示もあれば、最新の移動手段として注目されている電動モビリティの試乗コーナーも。
詳細に説明しているパネルとテクノロジーの現物、体験コーナーなどにより、誰もが最新の技術をわかりやすく体験できる場になっていました。
東京の未来を現実のものにした有明アリーナ
有明アリーナは、サステナブルな暮らしがテクノロジーの力により実現した「2050年の暮らし」を体験できたエリア。未来の東京の姿を想像できる、一人ひとりが未来に向かって歩いていくような共感の輪が広がる……そんな体験が詰まった会場でした。
ツバメインダストリによる巨大ロボット「ARCHAX」や、商品を自動で補充するロボットが稼働する「未来コンビニ」など、数々の展示や体験型コンテンツを通じて楽しく未来の東京を感じられるコーナーが満載。
また、人気アーティスト・yamaさんのスペシャルライブや、AIやロボットをテーマにした未来の日常を描いたドラマの上映などステージでのイベントも数多く用意され、訪れた人を楽しませていました。
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