このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

AI対応で何が変わる? 7万円台の「Google Pixel 8a」体験レビュー

2024年05月13日 23時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島 恵里子/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Pixel 8 Proが先行対応したグーグルの生成AI「Gemini Nano」。デバイス上で動く生成AIが、レコーダーアプリによる文字起こしの内容を「要約」してくれる機能を実現します。今のところ対応する言語は英語のみ

Google AIの魅力を実感。今後の伸びしろにも期待できそう

 Google AIは発売後に予定するFeature Dropにより、Pixel 8aでGemini Nanoが使えるようになります。オンデバイス処理により、Pixel純正のレコーダーアプリで録音した音声のテキスト文字起こしを「要約」したり、メッセージアプリなどでGboardを使ったスマートリプライ(AIによる応答テキストの先読み提案)に対応します。ところが、いずれの機能も日本ですぐに使えるものの、対応する言語は英語のみになります。会議の議事録を日本語でもGoogle AIに要約してもらえるようになれば、AIスマホとしてPixel 8aのお得感が満喫されるかもしれません。

 グーグルが“AIカメラ”と呼ぶ、Pixelシリーズで撮った写真/動画を「フォト」アプリで後処理加工できる機能も充実しています。Pixel 8 Pro/Pixel 8から搭載が始まった「ベストテイク、」「音声消しゴムマジック」「編集マジック」などの新機能が、Pixel 8aにも揃いました。Pixel 8aはAIフォトグラフィの最新機能が手軽に楽しめるスマホです。

Pixel 8aにも、動画音声の不要なノイズを消して話者の声だけを聞き取りやすくしたり、オーディオトラックの後処理加工ができる「音声消しゴムマジック」などAI機能が加わります

 オーディオの性能は、Pixel 8シリーズで共通のようです。Pixel 8aもBluetooth LEオーディオに対応しています。ただ、Pixel 8aにバッテリーシェアの機能がないことに不満が残りました。筆者はワイヤレスイヤホンのバッテリーが不意に切れそうになった時に、よくPixel 8のバッテリーシェアを使うからです。iPhone 15 Proのバッテリー残量がピンチの時にも、Pixel 8のバッテリーシェアによく助けられています。

 Pixel 8aは、優秀なミドルレンジ価格帯のスマホです。Google AI対応の“伸びしろ”にも期待ができそうです。かたや、昨年秋に発売されたPixel 8を、現在とても手頃な価格で販売している通信キャリアもあります。例えばソフトバンクオンラインショップではPixel 8の128GBのモデルが総額9万4320円で販売されていますが、「新トクするサポート」(スタンダード)のプログラムを適用すれば、支払い総額がPixel 8aと同じ2万2008円になります。いまPixel 8aに買い換えることを検討しているのであれば、Pixel 8との真剣比較にも時間をかける価値がありそうです。

 

筆者紹介――山本 敦
 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン