『HELLDIVERS 2』を満喫! AMD Radeonの追加で『パルワールド』もサクサク
ゲーミングPCの⾃作はAMD Ryzen 8000Gにお任せ! 初期投資が少なくパワーアップも⼿軽でうれしい
2024年05月31日 17時00分更新
内蔵GPUの「AMD Radeon 780M」に注目! 「AMD Ryzen 7 8700G」なら“ビデオカードなし”で軽めのゲームを楽しめる
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Ryzen 7 8700Gは、CPUコアは現行世代となる「Zen 4」アーキテクチャーを採用し、動画や写真の編集などもスムーズに行える8コア/16スレッド、最大クロック5.1GHzで動作と、非常に魅力のあるCPUだ。
しかも、高性能GPUのRadeon 780Mを内蔵するRyzen 7 8700Gなら、ビデオカードなしでもカジュアルなゲーミング環境を構築できる。ビデオカードはローエンドクラスでも2~3万円前後の予算を要するため、ゲーミングPCの自作では予算の割当で頭を悩ますパーツだが、それが軽減されるのだ。
Radeon 780Mは、AMDのフレーム生成技術「AFMF」(AMD Fluid Motion Frames)に対応している点も見逃せない。AFMFは、ゲーム映像のフレームとフレームの間にGPUが生成したフレームを挿入することで、フレームレートを向上させる技術だ。利用条件はDirectX 11/12対応ゲームであること、フルスクリーンで表示することの2点だけで、ゲーム側ではAFMFに対応するための開発作業などが必要ない。
画質は犠牲になるが『VALORANT』『レインボーシックス シージ』『エーペックスレジェンズ』では内蔵GPUでも100fpsオーバーの描画を記録
では、Ryzen 7 8700Gと内蔵GPUのRadeon 780Mでどのゲームがどの程度快適に動作するのか見ていこう。まずは、ゲーミングPC購入の目的として挙げられることが多いeスポーツタイトルの『VALORANT』『レインボーシックス シージ』『エーペックスレジェンズ』の3本だ。
なおすべてのゲームにおいて、画面解像度の設定はフルHD(1920×1080ドット)に統一した。画質設定は、“低”または“中”としている。ゲームの画質設定でプリセットがある場合は該当するものを選択して、プリセットがない場合は画質が一番低くなるように設定したり、画質“低”をベースにカスタマイズしたりしている。このあたりは適宜読み替えてほしい。
1本目として試したVALORANTでは、画質“低”に設定にした場合と、画質“中”をベースにさまざまな設定を向上させた場合のフレームレートをチェックした。画質“低”の詳細は、テクスチャー“低”、アンチエイリアス“MSAA 4x”、異方性フィルタリング“4x”だ。「CapFrameX」を使って、ゲーム内の「射撃場」で一定ルートを移動(オーメンを選び、スキルも使用)した様子を計測している。
VALORANTは、そもそもCPU内蔵GPUでも十分なフレームレートで楽しめるタイトルで、ローエンドクラスのビデオカードでプレイするユーザーもいる。今回の検証でも、画質“低”の平均フレームレートは余裕の「200fps」オーバーを記録し、画質“中”でも「151.2fps」となった。画質“低”、画質“中”ともゲーミングディスプレーの主流であるリフレッシュレート144Hz(144fps)を超えている状態だ。最小(1% Low)も90fps台となっており、カクツキないスムーズなプレイを楽しめるだろう。
定番eスポーツタイトルのレインボーシックス シージも傾向は同じだ。ゲーム内ベンチマークの結果は、画質“中”プリセットで平均フレームレート「150fps」を記録した。さらに最小フレームレートも100fps超えと、プレイに不安のない数値をたたき出している。
世界的に人気のエーペックスレジェンズでは、画質“低”に設定した場合と、以下の画像のように“低”をベースに遊びやすさを調整した“低カスタマイズ”の場合とでチェックした。
エーペックスレジェンズは先の2タイトルと比べるとGPU負荷は高いものの、フルHD解像度および画質“低”に設定すると、平均フレームレートは100fps台を出している。CPU内蔵GPUのRadeon 780Mが、エントリークラスのビデオカードに並ぶ処理能力を備えていることが分かる結果だ。
また“低カスタマイズ”の設定でも「60fps」を超えているため、十分プレイを楽しめるだろう。ゲームのバージョンアップや、Radeonのドライバーバージョンで変わる可能性はあるものの、エーペックスレジェンズは、先に触れたAMDのフレーム生成技術AFMFを有効にするとフレームレートの爆上げも可能だ。
サバイバルホラーの『Dead by Daylight』は平均フレームレートが余裕の60fpsオーバー
続いては、低めの画質でもプレイに困らない対戦サバイバルホラーゲームの『Dead by Daylight』。画質設定は、ゲームのプリセット設定から“MEDIUM”と“HIGH”を選択した。「CapFrameX」を利用して、画質設定ごとに「チュートリアル」で一定ルートを移動した様子のフレームレートを計測している。ゲーム本編ではない「チュートリアル」を使った検証結果ではあるものの、“MEDIUM”と“HIGH”それぞれで平均フレームレートが60fpsを余裕で超えているため、カクツキのない画質で生存者・殺人鬼どちらでも戦えるだろう。
『ストリートファイター6』(体験版)は、画質“LOW”の平均フレームレートが最大値の60fpsを記録
人気対戦格闘ゲームの『ストリートファイター6』(体験版)でもチェックした。ストリートファイター6では、ハードウェア格差をなくすためフレームレート上限が設けられており、最大値が60fpsに固定されている。画質設定は、ゲームのプリセットで用意されている“LOW”または“NORMAL”を選択して、それぞれCPU vs CPU対戦中のフレームレートを記録した。
ストリートファイター6は、安定して60fpsを維持したいタイトル。“LOW”では、最小(1% Low)のフレームレートが60fpsをわずかに下回ったものの、平均フレームレートはしっかりと「60fps」を記録した。実際にCPUとの対戦を試すと、スムーズにプレイできた。ただ、美しい映像で対戦中の演出を楽しむなら、画質設定を上げたいところではある。
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