前へ 1 2 次へ

「VX2428-7」3台でマルチディスプレーに挑戦 「F1 23」「FF14」など超ワイド画面がもたらすゲームの臨場感は最高だ!

文●宮崎真一 編集●ASCII

提供: ビューソニックジャパン

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ゲーミング用途でも3画面構成で高い臨場感が実現  
ただしPCには高性能なGPUが必要

 それではゲーミング用途で、3台のVX2428-7をどのように使用するか考えていこう。まずは、3台を横に並べ、すべてを使って1つのゲーム画面として使用する方法について説明していきたい。この場合も、見やすさを考慮すると、左右のディスプレーを斜めに配置するといいだろう。

 VX2428-7の解像度は1920×1080ドットをサポートしているので、3台を並べると5760×1080ドットという、かなり横長の画面となる。この画面を生かす方法として考えられるのが、「Forza Motorsport」や「F1 23」といった、いわゆるレースシムと呼ばれるジャンルのゲームだ。

 この場合、中央の画面に前方の風景が表示され、左右にそれぞれ流れゆく様子が映し出される。ちょうど、中央が車のフロントガラス、左右がそれぞれサイドガラスと表現するとわかりやすいだろう。3画面でレースシムをプレイした際の臨場感はかなりのものだ。

ゲーミング用途でも3台のうち、左右の2台は斜めに配置することで見やすさが高まり、ゲームの没入感が上昇する

 ただし、フルスクリーンやボーダーレス(仮想フルスクリーン)では3画面に映し出すことはできず、ウィンドウモードを使用することになる。つまり、ゲームウィンドウの両端を左右の画面端に合わせて広げていき、横長の画面を実現する必要がある。

 さらに、MMORPGの「ファイナルファンタジーXIV」(以下、FF14)でも、3画面構成はかなり有効だ。同ゲームでは、左右に解像度を広げることで見える範囲が広がり、左右のギミックを判別しやすくなる。そのため、高難易度コンテンツの攻略が容易になることから、同ゲームのプレイヤーの中にはウルトラワイドディスプレーを購入する人も多いのだが、その代わりとして、3台のVX2428-7を使った3画面構成は、かなり有力な選択肢なのだ。

 というのは、ウルトラワイドディスプレーで横に長いモデルでも解像度は5120×1440ドット程度で、VX2428-7の3画面構成のほうが、より横に長い画面を実現している。つまり、ゲーム中において、ウルトラワイドディスプレーよりも見える範囲が広いということになる(ただし、この場合もウィンドウモードで左右の画面端に合わせる必要がある)。 

VX2428-7を3画面で構成すると、ウルトラワイドディスプレーよりも見える範囲が広い

 そして、これらのゲームプレイで気をつけるべきは、VX2428-7の3台すべてで「オーバークロック」をオンにして、リフレッシュレートを180Hzに揃えておく点だ。どれか1台でも有効になっていないと、それがネックとなってしまい、リフレッシュレートは165Hzで頭打ちとなる。また、3画面構成でFreeSyncを使用するためには、3台のすべてで映像入力にDisplayPortを使用する必要がある。

3画面構成では、3台ともすべてOSDメニューから「オーバークロック」をオンにしておくことを忘れないようにしたい

 さらに3画面構成では、単純に解像度が大きくなるため、画面が1台のときよりも描画負荷がかなり高くなってしまうことに気をつけたい。つまり、3画面で快適にプレイするためには、高性能なビデオカードが必要になるというわけだ。

 試しに、CPUに「Core i9-14900K」、GPUに「RTX 4090」をそれぞれ搭載したPCで、VX2428-7の1画面と3画面のそれぞれで、「F1 23」に用意されているベンチマークモードを実行してみた。なお、テストでは超高プリセットを適用し、DLSSを使用している。 

 すると、3画面構成では、平均フレームレートと最小フレームレートともに、1画面でプレイする場合の7割程度にまで落ち込んでいる。今回は高性能なパーツを使用しているため、3画面構成でもプレイアブルなフレームレートが得られたが、3画面構成でゲームをプレイするなら、フレームレートの落ち込みが発生することを念頭に置いてパーツ選びをするといいだろう。

「F1 23」の画面構成によるフレームレートの違いを見ると、3画面構成では、1画面でプレイする場合の7割程度にまで落ち込んでいる

マルチタスクをこなすには3画面が最適  
ゲーム機を使用する場合も使いやすい

 「FF14」のように、画角が広がるとアスペクト比16:9の画面よりも描画されるものが増えて有利に立ち回れるというのは、FPSの「Apex Legends」でも同様だ。そういったアドバンテージを受けるため、こちらでもウルトラワイドディスプレーを愛用しているプレイヤーが一定数いるのだが、3台のVX2428-7でその代わりが務まるのだろうか。

 そこで、実際に試してみたところ、結論から言うと、できなかった。「Apex Legends」では、3画面構成でもアスペクト比は5:4や16:9、16:10から変更できず、ウィンドウモードを使用しても、横に長い画面構成にならなかった。

 しかし、中央の1台で「Apex Legends」をプレイし、左の画面に「Discord」、右の画面にWebサイトといったように、同時に異なるサイトを見たり参照したりするには3画面構成は非常に使いやすい。最近では、自分のプレイを録画する人も多いと思うが、待ち時間にその動画を別の画面でチェックしたり、サイトにアップしたりと、ほかの作業を行うのに画面を分けておくのは非常に便利だ。

 さらに、「鉄拳8」のような格闘ゲームでも、3画面構成は意外と使いやすい。「鉄拳8」も横に長い画面というものはできないため、プレイは中央の画面に固定される。しかし、左右の画面でほかのプレイヤーの動画や配信をチェックしたり、自分の録画をチェックしたりと、別の画面を表示させることで使い勝手はかなり向上する。この場合は、中央の1台だけをリフレッシュレート180Hzかつ「FreeSync」を有効にしておけばよく、残りの2台までも揃える必要がない。

 また、中央の1台にPlayStation 5(PS5)やNintendo SwitchをHDMIで接続し、入力端子を切り替えることでPCと兼用させて使う方法もかなり重宝する。例えば、攻略サイトをチェックしながら、PS5で「FINAL FANTASY VII REBIRTH」をプレイするなら、2画面に分かれているほうが便利なのは言うまでもない。さらに「X」などのSNSも同時にチェックできるなど、3画面構成はかなり使いやすい。特に、これらのコンシューマーゲーム機の動画をキャプチャーデバイスを利用して録画するなら、プレイする画面と録画/再生する画面で分けておくと使い勝手は向上する。

3画面構成で、中央の1台にPCをDisplayPort、PS5などのゲーム機をHDMIに接続し、入力を切り替えることで兼用すると、ゲームをしながら両側の2画面でWebブラウジングや動画の視聴が同時にできる

設置するスペースが確保できるなら  
ディスプレー3台のゲーム環境はかなり魅力的

 以上のように、ゲーミング用途において3画面構成はかなり使いやすい。3台すべてにゲーム画面を映し出すことができれば、かなり高い臨場感や迫力が得られることは間違いない。

 たとえ、ゲーム側がそういった画面モードに対応していなくても、ほかの作業を同時にしながらゲームをプレイするなど、3画面構成の使い勝手はかなり良好だ。最近は、ゲーム画面を録画するといった用途も、楽しみ方の1つとしてかなりウエイトを占めるようになってきたが、3画面であれば柔軟に対応できる。 

 VX2428-7の価格は実売で2万円台前半なので、3台揃えても7万円台で収まるコストパフォーマンスの高さはかなり魅力的だ。もちろん、設置スペースはそれなりに必要となるが、そこをクリアできるなら、VX2428-7を3台揃えて、ゲーム環境をアップデートしてみてはいかがだろうか。

【関連サイト】

前へ 1 2 次へ

過去記事アーカイブ

2024年
02月
03月
04月
05月
06月
2023年
01月
02月
03月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2022年
03月
08月
09月
10月
11月
2019年
03月
06月
07月
12月
2018年
04月
11月
12月
2016年
06月