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たまに役立つセキュリティ豆知識 第16回

省庁・自治体からのメールで「支払はVプリカ」だったら要注意!

フィッシング詐欺で悪用されがち「Vプリカ」ってなに?

2024年04月13日 10時00分更新

文● せきゅラボ

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使い勝手の良いプリペイドカードのサービスは当然、詐欺にも使いやすいわけで……

ネット決済に利用できるプリペイドカード

Q:「Vプリカ」ってなに?

A:ネット専用のVISAプリペイドカード。

 カード番号、セキュリティコードが付与されていて、コンビニまたはネットであらかじめ金額がチャージされたVプリカを購入して専用Webサイトでユーザー登録すると、クレジットカードと同様にネット決済に利用できる(ただし一部のサービスでは決済不可のこともある)。

 ユーザー登録では本人確認や審査といったクレジットカードの発行時に発生する手続きは不要で、カード記載の氏名もニックネームで登録できる。基本的には使い切り型のプリペイドカードだが、2024年5月から仕様が若干変更されて追加チャージが可能になるほか、本人確認やリアルカードの発行によってネット以外でも利用できるようになる。

 Vプリカの購入後、ユーザー登録の際にはカードに記載されて入る「Vプリカ発行コード」を入力する必要があるが、この発行コードを狙う詐欺が頻発している。

 たとえば『税務署からのお知らせ【宛名の登録確認及び秘密の質問等の登録に関するお知らせ】』『【最終通知】滞納した税金がございます!【税務署】』といった、国税庁を騙るフィッシング詐欺メールでは、「e-Tax」のアカウントの作成や確認といった名目で個人情報とともに、Vプリカを購入して発行コードを入力させようとする。

 Vプリカ発行コードは一見するとただの数ケタの文字列でしかないが、これを窃取されることでその金額をすべて奪われることになる。Vプリカの公式ページでも警告されているように、発行コードは現金と同等であり、第三者には決して知らせてはならない。

 Vプリカ自体は便利な仕組みなだけに詐欺にはくれぐれも注意したいものだ。

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