“医療DX”の共同研究、診療報酬の改定に伴うシステム改修コストの削減につなげる
順天堂大、FIXERの生成AIサービスで診療報酬算出を数日から数分に
2024年03月28日 15時00分更新
FIXERは、2024年3月27日、順天堂大学と共同で、生成AIを活用した“医療DX”の共同研究を実施していることを発表した。同研究は2月より開始しており、FIXERの生成AIサービス「GaiXer(ガイザー)」を活用して、電子カルテの情報をもとに診療報酬算定の労力を減らす仕組みの構築を目指す。
同研究では、GaiXerに電子カルテの記載内容を理解させ、厚労省が定めた「標準請求コード」を直接選択できるうにする仕組みを研究している。第1段階では、電子カルテ情報に紐づく依頼から、生成AIが請求内容を選択可能か検証する。第2段階では電子カルテの記載内容から直接、生成AIが請求内容を選択可能か検証する予定だ。
GaiXerを活用することで、病院全体で多くて数日かかっていた診療報酬の算定時間を、数分程度に短縮できる見通し。
将来的には、診療報酬の改定に伴う医療関連システムの改修コスト削減にもつなげる。同研究は、厚生労働省を通じて国庫補助を受けおり、2024年3月末までに報告書を提出予定。同研究が評価された際には、国が構築を進める全国の医療機関の会計処理を合理化する仕組みの中で、活用される可能性があるという。