リスキリングに関するアンケート調査結果発表
インターグ株式会社
デジタルメディア運営を行うインターグ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:那須剛、以下、インターグ)は、2024年1月19日に全国の22~60歳までの方に対し「リスキリングに関する意識調査」をインターネットで実施し、500名の有効回答を得ました。その結果をお知らせいたします。
現代の日本では、人口減少と働き手不足が顕著な社会問題となり、企業と労働者双方に新たな挑戦が求められています。日本人のキャリア観も大きく変わりつつあり、かつての終身雇用から多様なキャリアパスへとシフトしています。そんな中、Chat GPTのような生成AI技術の台頭により、働き方と必要とされるスキルに大きな変化が訪れています。これらの変化に対応するためには、個々人が新しいスキルを習得し、変化する市場ニーズに適応するリスキリングが不可欠です。そこで、労働者がどのようにこれらの変化を受け止め、自身のキャリアを再考しているのかを理解するために、リスキリングに関する消費者動向を調査するため、今回のアンケートを実施いたしました。
調査結果トピックス
●リスキリングについて知識があると回答した人は約2割、その他8割は「リスキリング」について知識がないと回答。
●リスキリングについて知識がある人のうち、リスキリングを重要と考えている人はまだ3割のみ、よくわからないと回答している人が半数以上。現時点では、リスキリング自体がまだ認知、浸透していない状況と言える。
●リスキリングを重要と考える人は、その理由として「技術の進歩について行けなくなるのが怖い」、「キャリアの選択肢が広がる」、「仕事の競争が激化している」との回答が多かった。
●現時点でリスキリングに取り組んでいる人は全体の1割のみ。
●新たに身につけたいスキルとして、「語学」を選ぶ人が最も多く、続いて「AI・機械学習」、「プログラミング」、「会計・財務」などと続いた。特定の分野への極端な偏りは見られず、語学、ITスキル、専門スキル、と求めているスキルの分野はそれぞれだった。
●現時点では、新たなスキルを身につけた人に対して昇格や昇給などの制度や組織体制が整っている企業はまだ5%未満。
●培った経験とは別の新しいジャンルの仕事をしてみたいと考える人は2割少々。大多数が、そう思わない、または、わからない、と回答。
●新しいジャンルの仕事をしてみたいと考えている人でも、現在所属している会社ではそうしたチャンスがある、と答えた人はわずか25%、チャンスがない、との回答は半数以上。
●国内ではまだ、リスキリングに対する認識は深いとは言えず、リスキリングによるキャリアを示している企業は、まだ一部のみ、と言える。
調査結果の詳細について、以下に記載いたします。
調査概要
◆調査タイトル:リスキリングに関するアンケート調査
◆調査対象:22~60歳の一般男女(男性297人、女性203人)
◆調査期間:2024年1月19日(金)
◆調査方法:インターネット調査
◆調査地域:全国
◆有効回答数:500サンプル
*アンケート結果データの引用、転載に際しては必ず「インターグ(株)調べ」と記載してください。
アンケート調査結果
Q1:「リスキリング」とは、「学び直し」のことを指します。最近では、新しいスキルを学び、変化する労働市場に適応するプロセスのことを言います。あなたは「リスキリング」についてどれくらいの知識がありますか?」(n=500)
「ほとんど知識がない」78.8%、「少し知識がある」17.4%、「かなり知識がある」1.8%、「専門的な知識がある」2%
調査によると、22~60歳の一般男女500人中、78.8%が「リスキリング」に関する知識がほとんどないと回答しており、少し知識があると答えた人は17.4%、専門的な知識を有する者はわずか2%にとどまる結果となりました。現時点では、「リスキリング」という言葉自体の浸透がまだ十分でない状況といえます。
Q2:「あなたはリスキリングが重要だと思いますか?」(加入者のみ回答、n=500)
「はい」33%、「いいえ」13.2%、「よくわからない」53.8%
リスキリングの重要性については、33%が重要だと思う一方で、53.8%はよくわからないと回答しています。Q1でリスキリングに関する知識があると回答した人が全体の2割程度のみであ
ることを踏まえると、認識の低さと同様、重要性を感じている人もまだまだ少ないという結果でした。
Q3:(Q2で「リスキリングが重要だと思う」と回答した方への設問「将来的に新たなスキルを身につける必要があると思う理由を当てはまるもの全てにチェックをつけてください。」(複数選択可、n=165)
降順
「技術の進歩についていけなくなるのが怖いから」78人
「キャリアの選択肢が広がるから」66人
「仕事の競争が激化しているから」51人
「興味があるから」45人
「職場での成功のために新しいスキルが必要だから」41人
「年収をアップさせたいから」30人
「キャリアの変更や転職を考えているから」25人
「何かしないと不安だから」22人
「起業を考えているから」10人
「よくわからない」3人
「その他」3人
リスキリングを重要と考える人のうち、最も多くの回答者(78人)が「技術の進歩についていけない不安」を新しいスキル習得の理由として挙げました。次いで、「キャリアの選択肢が広がる」と「仕事の競争が激化している」が続き、これは現代の日本における職業市場のダイナミズムと変化への対応の必要性を反映しているといえます。
Q.4あなた自身は、現在自分自身のリスキリングに取り組んでいますか?(n=500)
「はい」11.2%、「いいえ」88.8%
全体の11.2%が自己のリスキリングに取り組んでいると回答し、年代別での取り組み有無については大きな差はありませんでした。
Q.5新たに身につけたいと思うスキルについて、当てはまるもの全てにチェックをつけてください。(複数回答可、n=500)
降順
「語学」112人
「AI・機械学習」82人
「プログラミング」77人
「会計・財務」76人
「接客などのコミュニケーション関連のスキル」71人
「データ解析&分析」59人
「職業固有のスキル(資格)」55人
「Web/アプリ制作」54人
「デジタルマーケティング」43人
「法務・知的財産」31人
「経営」30人
「デザイン」30人
「プレゼンテーション」27人
「マーケティング」26人
「マネジメント・リーダーシップ」25人
「人事・労務」21人
「営業に関するスキル」17人
「プロジェクトマネジメント」16人
「システムアーキテクト」9人
「その他」45人
新たに身につけたいと思うスキルについては、「語学」が最も多くの人々(112人)に選ばれ、次いで「AI・機械学習」(82人)、「プログラミング」(77人)が続きます。これは、グローバル人材へのニーズと2023年に発表された、ChatGPTを始めとする生成(対話型)AI(人工知能)が一種のブームになったことがそのまま必要意識に反映されているともいえそうです。
Q.6あなたの会社では、新たなスキルを身につけてパフォーマンスを出した場合、昇格や昇給などの制度や組織体制はありますか?(n=500)
「現状ある」4.6%、「現状ないが、今後誕生する可能性は考えられそう」9%、「現状ない」59.4%、「わからない」27%
新たなスキルを習得しパフォーマンスを向上させた場合に昇格や昇給を見込める体制を持っている企業はわずか4.6%に留まるとの回答結果でした。さらに、そのような制度や組織体制が「現状ないが、今後誕生する可能性は考えられそう」と回答したのは9%であり、59.4%が「現状ない」と答えており、これは日本の企業におけるリスキリングへの報酬体系の整備はまだまだ進んでいないことを示しています。
Q.7これまでに培った経験とは別の新しいジャンルの仕事をしてみたいと思いますか?(n=500)
「はい」23.8%、「いいえ」45%、「よくわからない」31.2%
23.8%がこれまでの経験とは異なる新しいジャンルの仕事をしてみたいと回答しました。しかし、45%は異なるジャンルの仕事に興味がないと答え、31.2%が決断できないとしており、日本においてキャリア変更に対する意欲は分かれていることを示しています。
Q.8:これまでに培った経験とは別の新しいジャンルの仕事をしてみたい、と感じた方、現在あなたの会社ではそのチャンスはありますか??(n=119)
「ある」25.2%、「ない」54.6%、「よくわからない」20.2%
アンケート結果によると、これまでの経験とは異なる新しいジャンルの仕事に挑戦したいと感じている人のうち、25.2%だけが自社でそのチャンスがあると回答しました。一方で、54.6%はそのようなチャンスがないと感じており、現時点では職場におけるキャリアの柔軟性とチャンスへのアクセスはまだ限られているという実態が浮かび上がりました。
インターグ株式会社は、企業理念に「一人ひとりが輝ける社会に。」、定める価値観のうちの一つに「個を活かす 一人ひとりの個性や強みを活かす。成長のために努力を惜しまず、自らの生まれ持った潜在能力を最大限開発する。異能を尊重し、異質を受け入れ、多様性を受容する。」を掲げております。インターグは、自社の社員へのリスキリングも含めたスキル取得、キャリア形成のサポートはもちろん、メンバー、一人ひとりの可能性を追求できる環境をつくってまいります。また、そのメンバーたちとともに、社会に貢献する企業としてこれからも邁進してまいります。
会社概要:
会社名:インターグ株式会社 https://interg.co.jp/
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