この記事は『週刊アスキー』1461号(2023年10月17日発売)に掲載されたものです。製品情報や発売日、価格などは変更されている場合がありますので、ご了承ください。
増えてきた選択肢
ファンレスノートPCが今、熱い!
新型コロナウイルスの流行もあり、ここ数年でテレワークが一気に普及した。行動制限がなくなった2023年は、自宅や会社など、さまざまな場所で仕事をする機会が増えているだろう。そんな働く人たちの「ノートPC」は、移動を苦としない携帯性と、静かな環境で集中力を削がない静音性が求められるだろう。このような環境で大いに活躍するのがファンレス設計のノートPC(以下、ファンレスノートPC)だ。本特集では、静音性と携帯性に優れたファンレスノートPCの魅力を紹介する。編集部おすすめの3機種を中心に高負荷時の温度変化や静音性も掲載している。特集後半では、ベンチマークテストや、店頭で購入できるさまざまなファンレスノートPCを取り上げているので選ぶ際の参考にしてほしい。
ファンレスノートPCの魅力は
モビリティー性能の高さ
現代の社会人や学生のマストアイテムであるモバイルノートPC。出社と在宅を繰り返したり、出張が多かったりなど移動が多い人なら、持ち運びのしやすさはモバイルノートPCを選ぶ際の重要なポイントだろう。学生であれば、学校に持っていくのはもちろん、カフェや図書館で作業をすることも多いので、携帯性を重要視する人が多いはず。さらに、ノートPCを使っていくうちに気になってくるのが静音性だ。自宅など静かな場所で作業をしているときにファンの音をはじめとしたノートPCの動作音が気になり、集中力を削がれた経験はないだろうか? これらの課題に応えてくれるのがファンレスノートPCだ。
ファンレスノートPCは、CPUを冷却するためのファンを搭載していないノートPCだ。そのために、発熱が少ない低電力(低消費電力)のCPUを採用している。結果、薄型設計を実現でき、動作音も抑えられる。形状も一般的なノートPCのクラムシェル型や「Surface」のようなタブレット型などもあり自由度が高い。
良いことずくめのように見えるファンレスノートPCだが、冷却ファンを搭載しないことで、発熱を心配する人もいるだろう。また、どのぐらい静かなのか静音性を知りたいかもしれない。編集部で13型クラスのファンレスノートPC3台をピックアップ。温度の変化や静音性などを検証してみた。その実力をチェックしていこう。
●POINT 薄型で持ち運びがしやすい
モバイルノートPCにおいて重要な重量とサイズ。ファンレスノートPCは冷却ファンを内蔵しないため、薄さと軽さを追究できる。紹介するモデルはすべて13型クラスで、縦横はほぼA4サイズ。厚さは1cmほどだ。ふだん書類を入れているカバンなどにもスッと入れられるサイズ感だ。重量も1キロ前後であり、カバンに入れるのも手に持って歩くのも気にならないほどだ。
●POINT 静音性に優れる!
モバイルノートPCでは、内蔵するファンの口径が小さくなりがちで、冷却のためには回転速度を上げなければならない。これが耳障りな高い音を発生させる原因となる。静かな職場や図書館などではファンの音が気になってしまうノートPCもあるが、ファンレスノートPCならばそうした悩みから解放してくれる。キーボードの打鍵音にまで気をつかったモデルも多いぞ。
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