オーディオテクニカの黒柿ヘッドホン
天然木にこだわったヘッドホンを多数販売してきたオーディオテクニカ。「ATH-AWKG」は希少な黒柿をハウジングに使用した製品。「自然の神秘」と「日本の職人技」を体現できる木材。「黒柿」は黒い紋様が現れた柿の木を指し、100年以上経った古木でしか見つかっていないそうだ。乾燥作業も難しく、生産量が極めて少ない。
直径53mmのドライバー、チタニウムフランジ、6N-OFCボビン巻きボイスコイル、オーディオテクニカ独自のD.A.D.S.構造による伸びやかな低音、6.3mm端子とXLR-M端子を採用した布巻きケーブルを合計2本、マグネシウム合金アーム、高耐久性のシープスキン(羊革)の仕様などが特徴。黒柿木で装飾された木製収納ケースに入れて販売する。直販価格は60万5000円。
なお、秋のヘッドフォン祭りに出展されていた、超ハイエンドシステム「鳴神(NARUKAMI)」(価格1320万円)に含まれるヘッドホン「AW-KG NARU」の仕様を一部変更したものとなっている。
Meze Audioのフラッグシップ機を現代向けにアレンジ
Meze Audioはルーマニアのブランドで、新製品「Empyrean v2」を展示。発売から5年経った「Empyrean」向けにチューニングしなおしたもの。試聴を求める人が多かった製品だ。エンクロージャーの外部をアルミに変更して強度アップ、グリル部分のデザインやイヤーパッドの変更など、外観の細部も変わっている。価格などは未定。
AUDEZE、手の届きやすい平面駆動型ヘッドホン
AUDEZEは平面駆動の「MM-100」を展示。実売約30万円の「MM-500」の下位に位置づけられるモデル。実売8万円程度で投入される予定とのことだ。平面磁界型のヘッドホンは全体に高価だが、その魅力をまず感じてみたい人にいいかもしれない。上位モデルとの差は感じるのだが、MM-500と聴き比べても十分にエッセンスを引き継いでいるように思えた。「LCD-X 2021」などと比べるとリスニング寄りのチューニングだ。
SkullcandyのCrusher ANC 2
元祖振動ヘッドホンの最新版「Crusher ANC 2」。ドライバーを一新して、クラッシャーベースのダンピングが飛躍的に強化されている。向上したANC性能との組み合わせにより、クリアで臨場感あふれる「音楽」「ライブ視聴」「映画」「ゲーム」などを楽しめる。ANC性能の強化は、周囲の騒音を打ち消すだけでなく、ヘッドホン内部で振動するクラッシャーベースの反響音を打ち消し、クリアな高音と力強い重低音につながるとのこと。左イヤーカップのホイールも刷新、振動の調整も簡単になっている。
EDMやクラブ系の音楽、あるいは映画のアクションなどは本当に楽しい。細かいことは考えず、音と衝撃に没頭したくなる。こうしたイベントでは高音質(Hi-Fi)にこだわる以外の楽しみ方もあると気付かされる。Bluetooth 5.2対応で、マルチポイント接続対応。聴力を計測して再生音を個人最適化する機能なども搭載。ドライバーは直径40mm、重量は約332g。発売中で価格は4万3800円。
Ultrasoneの新ヘッドホンは到着ほやほや
Signatureシリーズでは、密閉型で50mmのマイラー振動板を採用した「Signature PURE」を展開中のUltrasone。参考出品として、45mmのチタンプレーテッドマイラー振動板採用の「Signature FUSION」、40mmのチタンプレーテッドマイラー振動板の「Signature MASTER MKII」という2モデルが展示されていた。ドライバー口径と素材によって少しずつ音の変化があるのが確認できた。
Signature Master MKIIは届いたばかりということで、側圧などの調整などをしているところとのこと。ドライバーなどは同じだが、ハウジングのプレートが、中央に「×」をあしらった新デザインに統一され、イヤーパッドもアルカンターラ素材にするなど細部が変わった。価格的にもMASTERと同程度になる見込み。来年発売予定だという。
Signature FUSIONは、PUREとMASTERの中間的な位置付けのモデルとなる。価格などについては未定だが、MASTERは実売12万円台後半、PUREは実売3万円台となっている。イヤーパッドについては、MASTER同様シープスキンを使用している。
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