こんにちは笠尾です。西新宿の街の中にある、自然や人工物など“いろいろなものを別の何かに見立てて絵にして楽しむ”「みたて遊び」を通じて、創造性のトレーニングなどを行っています。
前回の記事で新宿中央公園の中で一番背の高い木メタセコイアの実がいろいろな表情の顔に見えるのでその実に手足と目をつけてボックリーと名付け、そのボックリーの世界を写真でご紹介しました。
前回の記事はこちら
みたて遊びで生まれるファンタジーの世界 ボックリーと新宿中央公園
過去の連載記事はこちら
西新宿を「みたて」で遊ぶ
その後、いろいろなところで、ボックリーのかわいらしさをご紹介して回っておりまして、来年の2月27日(火)から3月14日(木)まで、ボックリーズという個展を西新宿のArt beansギャラリーさんで開催することも決定しました。
そして、ついに新宿中央公園を歩いていると小学生のみなさんにボックリーと声を掛けられる様にまでなりました。「うれしーです」。
なぜこうなったのかと言いますと、2学期が始まってすぐに、西新宿小学校の4年生の皆さんに工作の授業をさせていただいたのですが、最初にボックリー作りをみんなで行いました。そしてその時に、挨拶となる合言葉を皆さんと決めました。
もしも、公園などで、「ボックリー」作りをした仲間や私を見つけたら、「ボックリー」と声をかける。そして、声を掛けられた人は「びっくりー」と答えるという合言葉を作ったのです。実は、この授業そのものもかなり盛り上がりましたので、その様子はまた別の機会にご紹介させて頂こうと思っています。
ここからは、前回の記事の中で告知させていただいた、新宿中央公園で定期的に行っている無料のクリエイティブになるための「親子ワークショップ第3回 みたてモンをみつけろ」についてご紹介していきます。
熊野神社のお祭りと被ったために参加者は少なかったのですが、カードは今回もしっかり作りましたので、ご紹介します。
それぞれのみたてモンが新宿中央公園のどの木から作られたかは、カードにあるQRコードを読んでいただくとその場所がGoogle Map上に示されるので、実際にその場所に行きその木を見てみたてモンを探しながら「あっ、なるほどね」とA Ha!! 体験をしていただけます。A Ha!!体験はみなさんの頭の活性化して、クリエイティブにする効果があると言われています。ぜひ、お試しください。できれば親子でどうぞ。
また、QRコードの下についている小さな数字がすごろくのコマ番号です。下の黄色い画像は60でして、60はゴールにある切り株です。ゴールするとこのオシャレカメさんに出会えます。このカメさんの作者は80歳になられる素敵な若々しい女性でして、みたてモンのファンになっていただけました。
かくかくしかじかさんは、これから、自転車で日本一周を計画されている方で、しかも、とてもパンに詳しいパンマニアの方です。このカードに書かれている「ぺこパン」という名前で、ツイッターでも発信されています。
https://twitter.com/pekopanradio
西新宿のThe KNOT TOKYOというホテルに入っている「モアザンベーカリー」がおすすめと言われてました。実は私もパンといえばここで買っているのですが、人気のお店なのでなかなか好きなものが買えないんですよね。
上の「くちざかな」と下の「おじさんライオン」どちらも可愛いですよね。でも、左下の元の木の写真を見ると結構怖い顔わしているのです。お子さんたちのセンスで可愛いく生まれ変わったのでした。
ムカモンキーは下の木を顔を横にして見て
そのまま怖いモンキーにした学生さんの作品です。
ぜひ、おじさんライオンと口魚で癒してあげて欲しいと思います。実は、ムカモンキーの作者は私の研究室の学生さんでして、絵本作家を目指して研究中です。なんと、レトロな駄菓子屋ファンでして、東京中の駄菓子屋を探訪しています。
このコースは、ボックリーのメタセコイアから始まり、60番目のゴールの切り株までの60本の木がすごろくのマスになっています。まだ、リアルなすごろくコースとしては出来上がっていないのですが、コースを歩きながら、みたてモンをみつけて、発見した時のA Ha!!体験をしていただきたいのです。
すごろくとしては完成していませんが、GoogleのMymapとしてまとめてありますので、これをバソコンでみなさんのGmapのgoogleアカウントにセーブしていただき、公園に行ったら、Gmapアプリを開いて呼び出せば、お散歩すごろくを楽しめる様になります。
今回のお散歩見立てモンすごろくマップ2のマイマップはhttps://bit.ly/3rwiSNXから見ていただけます。
このみたてモンマップを含め、関連情報をまとめて手に入れる方法として、自動返信メールを作りました。
件名をボックリーとして(本当は1文字だけでも良いです))e@sic5.comに からのメールを送りください。すぐみなさんに返信が届くはずです。ぜひお試しください。
また、公園でどの様なことができるのかについての動画も作りました。少し長い動画になりましたので、お時間のある時にご視聴ください。
この動画を公園で撮っている時にも、子供たちから「ボックリー」と2度ほど声をかけもらいまして、その様子も動画内で見ていただけます。動画の概要欄には、目次を作っておきましたので、そこから、その部分だけ見ていただくことも可能です。
動画はこちらからご覧いただけます。
https://youtu.be/YzurkGQtbRE
この動画のチャンネルでは、週の前半に絵本、後半で名画をフカヨミしています。また、不定期で新宿中央公園の自然のフカヨミもしておりまして、今回はその不定期の自然のフカヨミみになっています。
自然のフカヨミとは何かというと、主に新宿中央公園の大きな木を描いたり、観察したりしながら、「みたて」られるものを見つけ出し、それらをみたてモンと名付けて絵にしていくという遊びなのですが、これが遊びというだけでなく、頭のトレーにニングにもなっているのです。もちろん、「ミタテ」そのものも役に立てることができます。
例えば、イラストレーターのさかざきちはるさんが千葉県を「チーバくん」というキャラクターしたのもミタテです。チーバくんが生まれたおかげで、「私はチーバくんの鼻先に住んでいるのよ」というように、簡単に住んでいるところを説明できるようになった千葉県民の方は多いのではないかと思います。
そこで、似た様なことをして、千葉県よりも多くの皆さんの役に立つ「みたて」を考えてみました。
「ヨーロッパの国が多すぎて位置関係を覚えるのに苦労したことはありませんか」そこで、ヨーロッパを何かに見立てたいと思いながら地図をフカヨミしていたところ、突然ヨーロッパの地図が闘牛士に見えてきたのです。
闘牛士って いらすとや さんでは、こんな格好ですよね。
この形を参考にして、下に示したヨーロッパの地図を見てください。
闘牛士の顔の部分がフランスです。黒い点で示した目の位置がパリです。おでこに当たる部分がオランダになります。オランダとフランスの間が太い眉毛になっていますが、これがベルギーです。ベルギーの脇にあるすごく小さい白抜きがルクセンブルグです。
ゴッホの展覧会が来年1月21日までsompo美術館で開かれています。
https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2023/gogh2023/
よくあるように、この展覧会でもゴッホの歩みも紹介されています。ゴッホはオランダで生まれてベルギーで学び、パリに出てきました。この文章を読んで、頭の中に地図を描いてゴッホの歩みを追えたでしょうか? 難しいですよね。では上の見立ての地図を使って説明してみます。
「ゴッホはおでこのオランダで生まれ眉毛のベルギーで絵を学び、左目のパリにいた弟のテオのところにやってきた」ということになります。覚えやすくないですか? ちなにみ、ゴッホの展覧会「ゴッホと静物画ー伝統から革新へ」の解説動画も先の動画チャンネルに作りましたので、ぜひご覧ください。
https://youtu.be/WvWqADs48b8
地図の見立てを続けて行きます。黒い帽子の前半分がドイツです。後ろ半分がイタリアです。その帽子を真ん中で分けている赤い羽飾りはスイスとオーストリアです。さらに、黄色い体がスペインで、手に持っている赤い布がポルトガルです。最後にこの闘牛士の目の前に来たのがビンクの牛 (見た目ポメラニアンに近いですが) でして、これがイギリスですね。見つめ合っている黒い目のあたりがロンドンです。いかがだったでしょうか。これですでに主要なヨーロッパの国の位置を覚えてしまったのではないでしょうか? このうように、見立てそのものも役立ちますし、見立て遊びをすることで創造的な頭になれるのですから、「みたてモン」遊びを新宿中央公園でもっと簡単に皆さんが遊べる様にしていきたいと考えているところです。
以上ご紹介した新宿中央公園の「みたてモン」や「ボックリー」の企画はNPO法人クリエイティブスマイルの資金と会員のボランティアによって運営されており、現在、無料でご参加頂けます。また、協力して頂ける団体様、個人ボランティアの方、寄付等も随時募集しておりますので、下記までご連絡頂けると幸いです。
NPO法人クリエイティブスマイル
代表 笠尾敦司 jimukyoku@creativesmile.info