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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第220回

Vision ProとAirPods Proの低遅延ロスレス接続、これはいったい何なのか?

2023年09月17日 17時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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ヘッドトラッキング時の違和感を減らすのが狙いか?

 一方、なぜiPhoneではなくApple Vision Proと明記されているのかという疑問もある。ひとつヒントがある。それはMRゴーグルとAirPods Proの組み合わせにおいて、Appleの音響担当副社長であるGary Geaves氏が述べた言葉だ。

 「ワイヤレス技術がコンテンツ配信にとって重要である点は言うまでもないが、頭を動かしたときに生じる遅延の量なども重要で、頭を動かしてから音が変わったり静止したりするまでの時間が長すぎると、かなり気分が悪くなります。Bluetoothの限界を引き出したり、回避するような技術はたくさんあるが、もっとたくさんの伝送量が必要だ」

 ここから推測できることは2点ある。まず、Apple Vision Proと組み合わせた時に低遅延のロスレス伝送が必要な理由は、主にヘッドトラッキングの遅延にあること。もうひとつが、その伝送技術は(おそらくLE Audioを含む)Bluetoothの派生技術ではないだろうと言うことだ。

 現在Apple Vision Proと第2世代AirPods Proが双方搭載しているワイヤレス技術から推測すると、それはUWBではないかと個人的には思うが、それはもちろん現時点ではわからない。いずれにせよ、このロスレス技術がiPhoneにも流用されることを期待したいと思う。

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