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アスキーベストセレクション 第10回

価格破壊すぎるゲーミングモニターKOORUI「24E4」を買って良かった5つの理由

2023年08月25日 12時00分更新

文● スピーディー末岡

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買って良かったポイント その3
明らかに画面が滑らかに!

 165Hz出るのは前述のとおりDPのみなので、付属のケーブルを使ってデスクトップPCのDPポートに接続。起動してみるとちょっと色が薄い(白っぽい)感じがしたのですが、設定をいじって自分の好みの色に変更します。パネルはノングレアなので光の反射もなくて見やすくなっています。DCI-P3の色域カバー率は85%ということもあり、かなり色味もいいです。

 そして、リフレッシュレート165Hzの効果はすぐに見られました。筆者は寝起きにソリティアをやって頭を目覚めさせるという儀式を毎日欠かさずやっているのですが、なんとトランプのめくれ方が滑らかなことか! 明らかに違うことに驚きました。

ゲーミングディスプレー

UFOテストで調べてみたところ、しっかり165Hzが出ていました

 ゲーミングディスプレーを買って最初にやることがソリティアなのもアレなので、ここはFPSの「Apex Legends」をプレイ。明らかに滑らかなのでここでも感動したのですが、画面内の情報量が多くなってくるとちょっと遅延というか残像感が。応答速度1msじゃないの? ディスプレーの機能に、残像を減らす(応答速度を高速化する)「OD加速」(オーバードライブ)というのがあったでこれをオンにすると軽減されます。もちろん「極高」に設定です。完全に残像をなくすのは不可能ですが、FPSでも特に気にならなくなりました。それでも勝てないのは腕の問題で、ディスプレーは関係ありません。

ゲーミングディスプレー

Apex Legendsでは、FPSはそこそこ出ているけど、応答速度が微妙な……

買って良かったポイント その4
リフレッシュレートの高さはゲーム以外にも活きる

 リフレッシュレートの高さはゲームだけでなく、通常使用でも十分体感できます。とくにブラウザーで各種ウェブサイトを見るとき。ASCII.jpのような縦に長いサイトはスクロールしまくりますが、滑らかに動くので目の疲れが違います。さすがに75Hzから165Hzへの買い換えは隔世の感がありますね。

 アイセイバー(ブルーライトカットモード)もあるので、夜中のPC作業でも目が疲れにくいでしょう。ただ、筆者は普段からブルーライトカットメガネをしているので、アイセイバーをオンにすると色がおかしくなってしまうので、使っていません。

ゲーミングディスプレー

画面のプリセットは標準、映画、FPS、RTS、アイセイバーから選択できる。映画はやや暖色系に、FPSとRTSは寒色系に振られている。いろいろ試したが標準がしっくりきた

買って良かったポイント その5
ゲームにあった設定ができる

 ゲーミングディスプレーらしく、ゲームに関する設定が多いのも魅力。ディスプレーのメニューからゲームモードを選ぶと、「OD加速」「照準器」「FreeSync Premium」「MPRT」「タイマー」と5つの機能が並んでいます。OD加速はすでに説明していますので割愛します。照準器は画面中央の文字通り照準器を出してエイムがしやすくなる機能で、FPS以外では使わないでしょう。FreeSync Premiumはテアリングやスタッタリング(映像のズレやカクつき)を防いでくれる機能で、基本的にはオンで問題ありません。G-Syncには非対応のようです。これをオンにすると隣のMPRT(動画応答速度)が選択できなくなります。MPRTはオンにすると黒画像を挿入するせいか異様に暗くなって画面が見づらくなるので、オフのほうがいいですね。

ゲーミングディスプレー

メニューを開くには下側にあるボタンをポチポチする。使いづらいが、エントリーモデルだしまあ……

ゲーミングディスプレー

ゲーミングメニューはそこそこ豊富

 最後のタイマーですが、オンにすると画面左上に数字が出てカウントダウンしていき0になる、ただこれだけです。ゲームのやりすぎ防止がてら、90分とかに設定して0になったらゲームを終わらせる、なんて使い方ができるかもしれませんが、とくにアラームが鳴るわけでもないので、気付かずにゲームを続けてしまう可能性は大です。

ゲーミングディスプレー

照準器。使うかと言われると使わない

ゲーミングディスプレー

タイマー。何かの目安に使えるかも

【まとめ】ガチゲーマーにはオススメできないが
カジュアルゲーマーにはオススメしたい

 KOORUIの「24E4」ですが、セールで毎回1万円くらいになっているので、セールを待ってもいいのですが、普通の時期でも1万5000円前後なので十分お買い得感があります。この金額で165Hzクラスのゲーミングディスプレーが買えるんだからコスパの良さは最強クラスと言えるでしょう。また、VAパネルらしく発色もいいのでゲーム以外にも役立ちます。

 この「24E4」、実はかなり気に入っていて、安物買いの銭失いではなかったと自分では思っているくらいです。

ゲーミングディスプレー

応答速度以外は価格の割に高性能な「24E4」

 ですが、数コンマ、数フレームを争うガチゲーマーにはオススメしにくいのも確か。フレームレートはしっかり出ますし発色も綺麗なのですが、応答速度がスペック表の1msが出るのはマレで、たとえばApex Legendsをプレイしているとだいたい5~8msくらいでした(13msまでいくことも)。FPS系ゲームを遊ぶなら16ms以下ならヨシ! とも言われていますがガチ勢には厳しい数値です。この製品はリフレッシュレートが165Hzなので、1秒間に165回画面を切り替えています。1回の切り替えにかかる時間は0.006秒と考えると、応答速度は6ms以下であればいいわけです。なので、ずっと1ms出てなくてもいいのですが、残像感を消す「OD加速」を使っても、ガチ勢の求めるものには届かないと思います。

 とにかく価格が安いので入門用ゲーミングディスプレーとして買うのもいいかもしれません。1万円ちょっとなら失敗したと思っても許せるでしょう。今使っているディスプレーが60Hzとか75Hzだけど、PCはさらに上のリフレッシュレートに対応しているなんてときの買い替えにもオススメです。

 筆者のようにエンジョイ勢のカジュアルゲーマーだったら買い! ガチゲーマーだったら有名ブランドのほうがいいかも! という結論で締めさせていただきます。

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