auから楽天への“大移動”はなかった
KDDI側が100〜200億円の改善が見込めるということは、ウラを返せば、楽天モバイル側は年間100〜200億円をKDDIに支払うことで、ローミングエリアを使い放題にできる「最強プラン」を手に入れたことになる。
しかも楽天モバイルは新ローミング契約により、2023年度は1000億円規模で設備投資を減らすことができる。楽天モバイルはさらに3年間で3000億円規模の設備削減を目指すという。新ローミング契約は最強プランという商品力の強化と、財務の安定性に貢献することになるのだ。
楽天モバイルは最強プランを当初「auと同等のネットワークが月額3278円で使い放題になる」という感じでアピールしていた。これに対し、高橋社長は「楽天モバイルは最強プランと言っており、我々も気にはしているが、あまり大きな影響は出ていない。ローミングエリアも無制限といっているが、若干、過度な説明のように思う。実際は800MHzだけのローミング。東名阪も一部エリアでそこまで大きくない。いまのところは大きなインパクトはない」としている。
高橋社長によれば、いまのところ、auから楽天モバイルにユーザーが大挙して移動するということはなかったようだ。
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