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業界最先端のWiFi 6Eメッシュシステム「NETGEAR Orbi 9」徹底解剖!

自宅の階数/広さ、インターネット回線速度、WiFi規格などをふまえて選択しよう

どれが最適? メッシュWiFi「NETGEAR Orbi」シリーズ全モデル比較《2023年夏・最新版》

2023年07月31日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 ネットギアのホーム向け(家庭向け)メッシュWiFiシステム「Orbi」シリーズでは、現在3つのモデル「Orbi 7」「Orbi 8」「Orbi 9」をラインアップしている。どれも快適なWiFi環境を自宅に提供してくれる点では同じなのだが、もちろん違いもある。「どれを選ぶのが最適なの?」と迷ってしまいがちだ。

 そこで今回はこれら3つのモデルの「共通点」と「違い」をわかりやすく解説していこう。皆さんそれぞれの自宅環境や利用目的に合ったモデルを選ぶ際の参考にしてほしい。

Orbiシリーズの共通特徴:快適なメッシュWiFiを簡単に設置できる

 まず先に、Orbiシリーズのすべての現行モデルに共通する特徴から確認しておこう。

 Orbiシリーズは“メッシュWiFiシステム”と位置付けられており、「ルーター」(親機)と「サテライト」(子機)により構成される。ルーターとサテライトの間は無線接続され(この接続を「バックホール」と呼ぶ。有線接続も可能)、それぞれのルーター/サテライトがWiFiアクセスポイントとして機能することで、非常に広いWiFiエリアをカバーできる仕組みだ。

 Orbiシリーズでは、ルーターとサテライトがセットになったパッケージが販売されており、このパッケージを購入するのが基本だ。ただし設置後、WiFiエリアをさらに拡張したい場合は、別売りのサテライトを1台単位で購入してメッシュに追加することもできる。

OrbiのメッシュWiFiを活用するならば、3台セットで購入するのがオススメだ

 Orbiシリーズのセットアップは、専用のモバイルアプリ(Orbiアプリ)から行える。具体的なセットアップ手順はすべてアプリが指示してくれるので、画面表示にしたがってルーターやサテライトを設置、接続し、SSIDやパスワードを入力すれば、誰でも簡単にメッシュWiFi環境が構築できる。

アプリの指示どおりに設置や設定を行えば簡単にセットアップが完了する

 Orbiシリーズだけが備える特徴が「専用バックホール」だ。これはネットギアの特許技術で、特定のWiFiチャンネルをバックホール専用として使うことで、サテライト側に接続するデバイスでも高速で快適なWiFiが利用できるというものだ。詳しい仕組みは以下の記事で解説している。

 また、Orbiシリーズではインターネットセキュリティサービス「NETGEAR Armor」を内蔵している。このオプションライセンスを購入すると、インターネットへのアクセス時に、Orbiが自動的にフィッシングサイトや詐欺サイト、ウイルス、ランサムウェアなどを検知、ブロックしてくれる。さらに、PCやスマートフォンにインストールするセキュリティソフトも台数無制限で利用できるので、家族全員のサイバーセキュリティ対策が実現する。詳しくは以下の記事を参照してほしい。

Orbi 7/8/9モデルの違い:通信スピード、WiFiカバー範囲、接続デバイス数

 ここまで紹介した共通の特徴を見ればわかるとおり、Orbiシリーズはホーム向け製品として簡単に設置ができ、自宅のどこにいても高速かつ安定したWiFiが利用できるように設計されたメッシュWiFiシステムだ。

 それでは反対に、3つのモデル(Orbi 7/8/9)の「違い」はどこにあるのだろうか。簡単に言えば、それは「通信スピード」「WiFiカバー範囲」「対応インターネット回線速度」の3点である。以下の表をご覧いただきたい※注

※注:なお、Orbiシリーズは2023年7月27日に価格改定が行われた。以下の表はネットギア公式ストアの最新価格を反映したものである。

Orbi7/8/9の主なスペック比較表

 Orbi 7とOrbi 8はWiFi 6モデルだが、Orbi 9はWiFi 6Eに対応しており、6GHz帯のチャンネルも使えるため帯域幅が非常に大きい。以下の記事で検証したとおり、6GHz帯はWiFi通信を邪魔する原因(電波干渉源)が少ないクリーンな帯域であり、カタログ上の数字(理論値)だけでなく実際の通信スピードも速い。

 最近ではインターネット接続サービスも高速化が進み、10Gbps(10ギガ)以上のサービスも登場している。Orbi 8とOrbi 9ではWANポートが10Gになっているので、高速化したインターネット回線の実力を発揮させるためにはこれらのモデルを選ぶのがおすすめだ。

 ルーター+サテライトでカバーできる広さや、接続するデバイス台数についてもそれぞれ大きく異なる。もっとも上に掲載したスペック表を見ればわかるとおり、3モデルのうちもっともコンパクトなOrbi 7であっても、一般家庭には十分すぎるほどのスペックを持つ。

 またカバー範囲について、日本の住宅事情を考えるとむしろ「上下階」への広がりが気になるところだ。ルーター/サテライトは水平方向を中心にWiFi電波を出すため、上下階には届きにくい性質を持つ。3階建、4階建といった高層住宅の場合は、バックホール接続の安定性を考えてOrbi 8やOrbi 9を選ぶのが安心だ。

まとめ:結局どれを選べばいい?

 以上の違いをふまえて、各モデルはどんなときに選ぶべきものなのか、筆者視点でまとめてみよう。

●Orbi 7:コストパフォーマンスに優れたモデル。1階建(平屋)や2階建の一般的な住宅全体をWiFi 6でカバーできる。それでもまだWiFiの電波が届きにくい場所がある場合に、サテライトの追加が安価にできるのもメリットだ。

●Orbi 8:10Gインターネット回線に対応した標準モデル。Orbi 7よりも内蔵アンテナの数が多く、バックホールもより強力に接続できる。2階建や3階建で、広い自宅のどこにいてもWiFiを快適に使いたい場合はこのモデルが良いだろう。

●Orbi 9:現時点での最強モデル。WiFi 6E、10Gインターネット回線、2.5G有線LAN接続に対応しているため、将来的なインターネット環境/WiFi環境の進化にも長期にわたって対応し続けられる。WiFiカバー範囲も広く、難しいことを意識せずに快適なWiFi環境を使い続けたいならば、当然このモデルがオススメだ。

 Orbiシリーズを検討するうえで、最も気になるのが「自宅でメッシュWiFiの電波(バックホール)が十分に届くのか」という点だろう。これは住宅の構造や床/壁の素材、周辺環境などによって大きく異なるため、一概にどうとは言えない。ただし、Orbiシリーズの場合はルーターとサテライトを有線接続(有線バックホール)することもできるので、安心材料になる。

 またどうしても判断に迷う場合は、下記の問い合わせフォームから直接ネットギアに相談してみるのもよいだろう。住宅の広さや階数、構造、素材などに応じて、どのOrbiを選ぶべきかをやさしくアドバイスしてくれるはずだ。

(提供:ネットギア)

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