26.5型有機ELゲーミングディスプレー「ROG Swift OLED PG27AQDM」
14万円でもさすがに欲しい!有機ELで240Hz、応答速度0.03msの最強ディスプレーをレビュー
2023年07月29日 10時00分更新
PCゲームにおいて、PCのスペックを最大限生かすために大事なのがディスプレーのパフォーマンス。例えば、FPSやアクションならリフレッシュレートや応答速度、RPGなら解像度に色の表現力、画面サイズなどなど、ゲームジャンルによってより快適に楽しむために必要なスペックは異なる。
それに加えて、HDRやG-SYNC/FreeSyncのような付加機能などもある。一口にゲーミングディスプレーと呼ばれる製品でも、適切なスペックを選ぶのはなかなか難しい。
そんな中、ASUS ROGブランドから登場した「ROG Swift OLED PG27AQDM」(以下、PG27AQDM)は、まさに“全部盛り”と言わんばかりのゲーミングディスプレーで、あらゆるゲーマーが満足できるパフォーマンスを発揮できる製品だ。本稿ではこのPG27AQDMについて紹介していこう。
見た目にもスペックにも妥協なしの1台
PG27AQDMは、26.5型2560×1440ドット(WQHD)のディスプレー。リフレッシュレートは240Hzと、ゲーミングディスプレーとしても高めだが、ここまではさほど珍しいわけではない。PG27AQDM最大の特徴は、そのパネルタイプにある。本機はゲーミングディスプレーながらOLED(有機EL)パネルを採用した製品だ。
有機ELは、従来のパネル方式に比べて明暗の表現力に優れるほか、非常に高速な応答速度もメリットとなる。一般的なゲーミングディスプレーの応答速度は、速くても1ms(GTG)程度だが、PG27AQDMはなんと0.03ms(GTG)。従来の30倍以上高速という驚異的な数値だ。
応答速度は、画面の色が変化する際に要する時間だが、これが遅いと映像に残像感が出てしまう。FPSやアクションゲームにおいては敵の視認性に関わるため、ゲームの快適さ、ひいては対戦の有利不利にすら影響する部分だ。有機ELを採用することで、ゲーミングディスプレーとしてより高い性能を獲得したといえるだろう。
色空間はsRGBで135%、DCI-P3で99%カバー。最大表示色が約10.7億色、コントラスト比1500000:1と、有機ELらしいメリハリのある鮮やかな映像を表示可能。HDR 10にも対応している。視野角も垂直水平ともに178度と十分だ。
一方で、有機ELは画面の焼き付きが発生したり、発熱が大きくなったりといった弱点もある。しかしPG27AQDMでは、モニターの温度に応じて各画素にかかる電圧を最適化することで画面の焼き付きを押さえたり、熱を効率的に逃がすためのヒートシンクを内部に搭載したりと、そうした弱点をケアするための設計がなされている。
また、スタンドも含めたデザイン部分も特徴的な要素のひとつと言える。PG27AQDMの背面にはLEDが搭載されているほか、スタンド下部に搭載されたLEDは、下にROGロゴを投影する某スーパーヒーローのシグナルを思い出させるような演出が可能だ。
スタンドについては、高さ調節にチルト、スイーベル、ピボット機能を搭載。環境に合わせて調節できるのは嬉しいところ。