総務省、官民一体で起業や事業拡大を支援 「ICTスタートアップリーグ」始動
総務省は2023年6月12日、令和5年度から「スタートアップ創出型萌芽的研究開発支援事業」を新たに開始することを発表した。本事業では、ICT分野におけるスタートアップの起業や事業拡大に必要な支援と競争の場を提供する官民一体の取組みとして「ICTスタートアップリーグ」(事務局:角川アスキー総合研究所)を推進する。
「ICTスタートアップリーグ」では、公募を経て選抜された個人や企業を対象に、起業と成長に必要な支援と競争の場を提供する。6月19日から、「ICT分野で起業を目指す個人またはグループ」、「ICT分野で成長志向のあるスタートアップ」を対象として公募を行う。公募に関する情報や応募方法は「ICTスタートアップリーグ」のWebサイト(関連サイト)から。
「ICTスタートアップリーグ」は総務省とスタートアップに知見のある有識者、企業、団体などが一体となって取り組みを進める。総務省事業による研究開発費の支援や伴走支援に加えて、メディアと連携してスタートアップの事業や活動を広め、スタートアップを応援する人を増やすことで、事業の成長加速と地域活性につなげるエコシステムとしての展開を図る。
将来的にはICT分野だけではなく、さまざまな分野のスタートアップを支援する「リーグ(機構)」として機能し、未来を担う人材がスタートアップに憧れ、文化として根付くよう、多くの団体やプログラムと連携しながら世界に誇る企業が輩出されることを目指しているという。
ICTスタートアップリーグ プログラム概要
応募対象者
起業または企業の成長に向けた構想と強固な意志、そして熱意を持って本プログラムに取り組み、その成果を活用した事業化や事業拡大を目指す個人またはスタートアップ。
支援内容
本プログラムでは以下の支援が受けられる。
<総務省事業による支援内容>
■起業や事業拡大を目指す個人またはスタートアップに対する研究開発費を支援する。
(注)研究予算の獲得、論文の執筆、国際会議等の学術的な成果のみに主眼を置いた研究は対象とならない。
■スタートアップの立ち上げや成長を促進する、以下内容を中心とした伴走支援を実施する。
・起業に向けた人材確保のサポート
・専門家による事業化への助言
・特許取得に係る支援
・民間出資者や企業とのマッチングイベント
・事務処理のサポートなど
<民間による支援内容>
■事業性の向上と、ビジネスのプロフェッショナルとしての意識向上を目的とした競争の場を提供する。
■メディアと連携し、本プログラムの取り組みを多くの人に伝え、参加したスタートアップの活躍を世の中に広めていく。
運営委員会メンバー(五十音順)
本プログラムの制度設計、採択に関わる評価及び助言を行う。
伊藤 穰一氏(株式会社デジタルガレージ共同創業者 取締役)
植田 勝典氏(日本エンタープライズ株式会社 代表取締役社長)
岡本 祥治氏(株式会社みらいワークス 代表取締役社長)
奥田 浩美氏(株式会社ウィズグループ 代表取締役)
合田 ジョージ氏(株式会社ゼロワンブースター 代表取締役 CEO)
齊藤 香氏(株式会社Niantic グローバルコミュニケーションディレクター)
佐々木 喜徳氏(株式会社ガイアックス 執行役員)
中村 亜由子氏(株式会社 eiicon 代表取締役社長)
名倉 勝氏(CIC Tokyo ゼネラル・マネージャー/一般社団法人スタートアップエコシステム協会理事)
原⽥ 博司氏(京都大学大学院 情報学研究科 教授)
藤本 あゆみ氏(Plug and Play Japan株式会社 執行役員CMO / 一般社団法人スタートアップエコシステム協会 代表理事)