NASEF JAPANの2人に、eスポーツ国際教育サミットについて聞いてきた
“eスポーツ×教育ってどうなの?”“ゲームへの依存って? ”が、わかる「eスポーツ国際教育サミット」
2023年06月19日 11時00分更新
依存症はゲーム自体ではなく心の問題
臨床心理士が語るゲーム依存症とは?
──親御さんに観てほしいという点においては、ゲーム依存症についてもそう思いました。
岡田氏:森山氏には、学校関係者の皆さんや親御さんが気にされているゲームへの過度なのめり込みなどについて、どのように付き合えば健康的にプレイできるかという観点でお話をいただきました。ぜひ親御さんに観ていただきたいです。
──依存症はゲーム自体ではなく、心のほうに要因があるというお話は、なるほどって思いました。
坪山氏:世の中にはさまざまな依存症があるとおもうのですが、「ゲーム依存症」という言葉だけが先行して、悪いとされている部分がどうしてもあります。しかし、付き合い方を考えないと依存症になるというのは、ゲームだけではないはずです。
岡田氏:後程紹介させていただきますが、eスポーツ部は、適切なゲームとの向き合い方を学べる場としても価値があるものだと考えています。
──eスポーツ部としての取り組みで、ゲーム依存症を防ぐというのは興味深いですね。
実際の取り組みや、研究結果を発表
坪山氏:熊本県立松橋高校DX部の事例発表から松本教諭には、「松高DX部」という新しい部活動の形を発表していただきました。eスポーツ部としての活動に加えて、デジタル防犯、デジタルボランティアという取り組みをされています。また筑波大学体育系 / スマートウエルネスシティ政策開発研究センターの清野助教には、高校のeスポーツがどういった教育的意味を持つのかの研究結果をご紹介いただき、東京理科大学 経営学部の柿原教授には、保護者の方を対象としたアンケートをもとにゲーム・eスポーツに対する認知や態度について発表いただきました。加えて、今後のeスポーツ界全体についてのお話もしていただいています。
岡田氏:清野助教には、第3回のサミットで初めて発表した我々と筑波大学さんとの共同研究の第2弾を、今回発表していただきました。eスポーツを部活動にすることや活動することで、どういった教育的意味を持っているのかという点に焦点を当てて紹介いただいています。実際に清野助教がインタビューして、生の声を聞いたうえでの資料も展開されています。