Ryzen Z1 Extremeの性能は現行最強!?ROG Allyの機能や性能を実機でチェック
では、次に定番ベンチマークの結果をいくつか紹介したい。今回最初に受け取ったサンプル機がやや不具合を抱えていて再三の計測などを余儀なくされたため、時間に限りが生まれたのでROG Allyの計測結果のみを示す。
できれば手持ちの競合製品との比較も行ないたかったが、ROG XG Mobileも接続した計測も含め、また機会があれば実施したいと思う。まずはCPUの定番ベンチマークCINEBENCH R23の結果だ。
マルチのスコアーは13898ptsとかなり高い。ライターのジャイアン鈴木氏がレビューしたRyzen 7 6800Uを搭載する「AYANEO 2」のスコアーが9749ptsだったので、現行のハンドヘルドPCの中ではCPU性能で言えば最強クラスと言えるだろう。
USBハブを繋げて宅内ではデスクトップPCとして使う場合でも、ROG XG Mobileなしでオフィス作業やちょっとした写真編集くらいなら快適にできる。
ちなみに人気のSteam Deckは、かつてライターの加藤勝明氏がWindows 11をインストールしてレビューしているが、その時のスコアーはマルチで4438ptsと低め。Steam DeckはAMDのカスタムAPUを搭載しているが、ディスプレー解像度が1280×800ドットのHD画質のため、低めの性能でもPCゲームがある程度遊べる仕様になっている。
では、GPU性能はどうか。定番の3DMarkでいくつか計測したみた。
3DMarkもジャイアン鈴木氏計測した「AYANEO 2」のスコアーよりも総じて高いスコアーを記録している。Fire StrikeはRyzen 7 680Uでスコアーが6000番台前半のところ、ROG Allyは7000を超えている。その分、PCゲームのプレイもより高いフレームレートで安定して遊べることが期待できる。
実ゲームベンチのスコアーの前にストレージの速度も見ておこう。計測は「CrystalDiskMark 8.0.4」で実施した。
シーケンシャルリードは4305MB/sとPCIe 4.0としてはまずまずの速度。PCIe 3.0接続のSteam Deckが2543.14MB/s(加藤氏の計測結果)だったので、それよりは高速だ。
今度は実ゲームの定番ベンチマークソフト「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」のスコアーを見ていきたい。解像度は1920×1080ドットで、画質設定は標準品質(ノートPC)にして、フルスクリーンで計測している。
スコアーは7627の「やや快適評価」。これでも遊べなくはないが、多少厳しいといったところだが、ハンドヘルドPCとしては良い結果だ。解像度をHD画質に落とせば、非常に快適にプレイできると思われる。
では、配信日が6月14日に迫っている久々の国産MMORPGとして期待されているバンダイナムコオンライン『ブループロトコル』のベンチマークのスコアーも見ていきたい。解像度は1920×1080ドット、画質は「中」にしてフルスクリーンで計測した。
スコアーは6852で評価は「普通」。これでも遊べるのかもしれないが、動作を重く感じた場合は、FF14と同じく解像度をHD画質に落とすと良いかもしれない。ただ、少なくともまったく遊べない訳ではなく、解像度や画質設定次第では遊べそうといったところだ。
動作の重いいわゆるAAAタイトルの動作も見ておこう。重い動作で思い出す『サイバーパンク2077』のゲーム内ベンチでスコアーを計測。『サイバーパンク2077』のようなグローバルメーカーのタイトルは、AMDのGPUによるアップスケーリング機能「AMD FidelityFX Super Resolution」(FSR)などが利用できることもある。
『サイバーパンク2077』は、FSR2.1に対応するため解像度は1920×1080ドットで、テクスチャの質は「高」のまま、FSR2.1で最もパフォーマンス重視の「ウルトラパフォーマンス」に設定してゲーム内ベンチを実施してみた。
平均FPSは56.52と、最低限カク付きは覚えない平均30fps以上という結果になった。これでも一応、遊べないというほどの動きではなかったが、激しい戦闘ではよりフレームレートが落ちて動作が厳しいかもしれない。
解像度をHD画質に落とせば、FSR2.1のウルトラパフォーマンスで、平均75.96fpsまで向上したので、特に気にならなければHD画質でのプレイをオススメしたい。
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