点群ビューアーやDICOMデータを開けるサードパーティアプリも
ユーザーが目的に合ったアプリケーションを見つけやすくする「アプリセレクト」というポータルサイトも用意する。例えば、ビューアーアプリケーションの「空間再現ディスプレイ プレーヤー」では利用頻度が高いFBX、OBJ、STL、GLTFなどの再生が可能。「空間再現ディスプレイ Plug-in for Preview」はAutodeskの「Maya」などDCCツールから直接空間再現ディスプレイ上で立体視ができるもの。サードパーティー製のリアルメタバースプラットフォーム「STYLY」(Psychic VR Lab)や汎用3Dモデルビューアーの「SR View」(神奈川歯科大学大学院XR研究所)、「Infipoints」(エリジオン)、「Clear points」(シェルード設計)など点群ビューアーも複数用意。点群ビューアーでは、レーザースキャナーやドローンを使ってスキャンした実空間の情報を立体的に表示できる。
空間再現ディスプレイは医療関係での利用も期待されている。そのため、CT/MRIで撮影したデータをまとめて扱えるフォーマットであるDICOMデータからリアルタイムかつ動画で立体視ができる「Viewtify」(サイアメント)や医療教育用のビューアーなども複数用意している。
ELF-SR1の発売以降、空間再現ディスプレイの応用事例は増えており、日産自動車では車のインダストリアルデザインの活用、大日本印刷はデジタルアーカイブ展示に活用。東京医科歯科大学など医療分野での応用も進んでいる。また、浜松の大河ドラマ館、はこだてみらい館、福岡市科学館では展示用に活用している。昨年は東京国立博物館の展示に使われたり、ボリュメトリックスタジオで収録したいきものがかりのMVなどの再生、空飛ぶクルマSkyDriveのインパネなどにも活用されたという。
こうした事例を踏まえつつ、ELF-SR2では、インダストリアルデザイン、医療教育/ヘルスケア、建築/設計など5つの業界をターゲットに制作や確認はもちろん、それを見せる用途にも適した製品として訴求していくという。
本体サイズは幅622×奥行き419×高さ51mmで、価格はオープンプライス。店頭での販売価格は55万円程度になる見込み。発売は6月12日で、5月13日からソニーストアでの先行展示を実施する。