オフィス空間づくりの見積時間を最大で75%削減 「Swish」提供開始
オフィス業界の見積業務の生産性向上を目指す株式会社Swishは2023年4月13日、オフィスの改装や移転時における営業担当者、積算担当者、デザイナーの見積業務効率化を図る「Swish」のベータ版を提供開始。オフィス空間づくりの見積時間を最大で75%削減するとしている。
テレワーク普及や働き方改革が進む中、多くの企業がオフィスのあり方を見直しはじめ、増床リニューアル、地方移転、縮小移転などの検討が増えている。Swishはこうした状況でオフィスの空間づくりの需要が増加していることを背景に、アナログでの見積業務によって引き起こされる納品ミスや長時間労働、受注機会の損失をなくすための見積効率化サービス「Swish」を開発。見積作業を効率化することで、顧客提案活動を高める業務にリソースをシフトさせ、受注率や売上、生産性向上を図るとしている。
「Swish」は、家具メーカーごとに分かれる商品カタログと、提案メーカー数が増えるごとに複雑化する見積に対してカタログのデータベースを一元化。データベース上で商品を選択するだけで見積を行える。
オフィス空間づくりにおいて、特殊多重下請構造で多くの企業とコミュニケーションを取る必要性については、案件ごとにコミュニケーションが「Swish」上で完結する仕様となっている。また、多くの企業との協働で見積や仕様が変更し、見積の更新が頻発する問題については、ステークホルダー間で発生する見積バージョンの変更を一元管理可能とした。
Swishによると、「Swish」のトライアル導入による効果検証の結果、見積作成時間は導入前に1時間かかっていたところ、導入後は15分と、最大で75%削減したという。
Swishはプロダクト開発を加速化させるため資金調達を第三者割当増資により既存投資家に加え、FFGベンチャービジネスパートナーズより、合計1.2億の資金調達。2021年9月に実施したシードからの累計資金調達額は2億となった。「Swish」は現状、オフィス家具メーカーの見積作成業務を対象にプロダクト展開しているが、2023年秋を目安にオフィス空間構築に関わるすべてのステークホルダーへの提供を目指すという。