このページの本文へ

Antutu136万点超えの究極スマホ「ROG Phone 7」 冷却ファン用の空気取り込み口も!

2023年04月13日 21時30分更新

文● オカモト/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 ASUSは13日、ゲーミングスマートフォン「ROG Phone」の最新モデル「ROG Phone 7」「ROG Phone 7 Ultimate」をグローバルで発表した。欧州と台湾では同日から予約受付開始。国内展開は現時点では未定。

早くもROG Phoneシリーズの新モデルが発表。さらに冷却性能、ゲーム性能が高められた

3.2GHz駆動のSnapdragon 8 Gen 2ながらAntutuは136万点!

 歴代モデルの発表時点で、常に究極とも言える性能のゲーミングスマホを提供してきたROG Phone。今回も、「パフォーマンス」「電力効率」「ゲーミング体験」の3点で、妥協のない設計をしているという。

 まず性能面では、当然のことながら現行最高峰のSoC「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載。動作クロックは3.2GHzながら、最大16GBの8533MHzのLPDDR5Xメモリーなどとの組み合わせにより、Antutu 9のスコアは主要なライバルを上回る136万点超え。Snapdragon 8+ Gen 1搭載の前モデルと比べて、CPUで15%、GPUで20%、電力効率で15%、それぞれ上回っている。

SoCはもちろんSnapdragon 8 Gen 2。動作クロックは標準的な最大3.2GHz

それでもAntutu 9のスコアはライバルを上回る136万点台

高速なLPDDR5メモリーを搭載

CPU、GPUとそれぞれ前モデルから性能が高くなっている

さらに強化された放熱機構
ROG Phone 7 Ultimateには外付けクーラー用の空気取り込み口が!

 この性能を下支えしているのが放熱部分。「GameCool 7」と名付けられたシステムは、SoCを全方向から冷却するとアピール。1~15分のレンジでは、SoCの背面にある窒化ホウ素の放熱シートがスロットリングによるフレーム低下を低減。15~30分では大型のベイパーチャンバーとグラファイトシートで対応。1時間以上では、今回も用意された新型の「AeroActive Cooler 7」で対応する。

大まかにゲームのプレイ時間ごとに応じた冷却システムが用意されている

大型のベイパーチャンバーを搭載

 また、ROG Phone 7 Ultimateはスタンダードモデルからさらにグレードアップした冷却設計を採用する。具体的には「AeroActive Portal」と呼ばれる空気の取り込み口を用意。AeroActive Cooler 7との組み合わせで、ファンによる外気をベイパーチャンバーの冷却フィンに直線的に当てることで、より効率的に冷却する。この部分は50以上の部品で構成され、ステッピングモーターで開閉。4万回以上の動作が確認されているとのこと。

AeroActive Portalが今回最大の話題

外気を直接当てて、ベイパーチャンバーを冷却する

4万回以上の動作に対応するとのこと

高い放熱性能により、ライバルとは異なり、原神でのフレームレートは60fpsでほぼ貼り付いているとアピール

 ROG Phone 7 UltimateとROG Phone 7の共通部分についても、大型化されたベイパーチャンバー内部の液体の流れを再設計するとともに、内部の突起が、通常の柱状の構造ではなく、三又構造で効率を高めている。グラファイトシートについても同様に大型化され、熱伝導を最大化するために形状が変更されている。

ベイパーチャンバー内部での液体の流れを最適化

突起部分の形状にも工夫がある

AeroActive Cooler 7にはサブウーファーの機能も
ピーク輝度が1500ニトになった6.78型ディスプレー

 その外付けクーラーのAeroActive Cooler 7では、前モデルに続いて、ファンだけではなく、ペルチェ素子も内蔵。背面を冷やすだけでなく、またファンによる風を画面側にも流すことによって、冷却性能を高めている。このAeroActive Cooler 7の新要素が、サブウーファーを内蔵した点。本体前面のステレオスピーカーとともに、2.1チャンネルサウンドを実現。低音は77%強化されているとのことだ。

昨年モデルからペルチェ素子が搭載されたAeroActive Cooler

今回はサブウーファーも搭載されている

 そのほかのスペックも見ていこう。まず、ディスプレーは前モデルと同じく、6.78型のサムスン製AMOLEDで、リフレッシュレートは165Hz、タッチサンプリングレートは720Hz。ただし、ピーク輝度は1500ニトにまで高められている。

ディスプレーは最高輝度がアップ

 カメラはメインが50メガのソニー「IMX766」で、13メガの超広角、5メガのマクロとの組み合わせ。フロントには4in1ビニングで撮影できる32メガカメラを搭載。ネットワークではIEEE802.11beのWi-Fi 7をサポートした。バッテリーはSoCを挟むように設置された3000mAh×2で、最大65Wの急速充電、ゲームプレイ時のバイパス給電が可能。オーディオではステレオスピーカーに加え、イヤホン端子も装備、ワイヤレスでもSnapdragon Soundにより、低遅延で利用できる。さらにはROG Phoneシリーズでは初めてIP54に対応し、完全な防水とは言えないが、一定の耐水性能が実現されている。

カメラのスペックは前モデルからはインカメラが強化

無線LANはWi-Fi 7をサポート

SoCの熱の影響を受けにくい分割型のバッテリーセルは前モデルから継続。65Wの急速充電も可能

IP54ながら耐水性能も

ゲームプレイ時の体験を高められる「X MODE」「X Sense」

 ゲーム用UIの「X MODE」も新設計となっており、性能と消費電力のバランスをより追求できるようになった。「X Sense」と呼ばれる機能では、対応ゲームについてプレイ時のマップ上に重要なアイテムやイベントが発生したことをAIが自動で感知して、ポップアップで通知してくれたり、敵をうまく倒した際に視覚効果で祝福するなど、新しいゲーム体験が可能。また、印象的な瞬間を自動で録画する仕組み「X Capture」も用意されている。側面の超音波式ボタン「AirTrigger」も引き続き搭載する。

ゲームモードの「X MODE」も進化

AIがゲームの重要な状況を自動で把握して、ポップアップで知らせてくれる機能を用意

 デザイン面では、ROG Phone 7とROG Phone 7 Ultimateで違いがあり、Ultimateには「ROG Vision」と呼ばれる小型ディスプレーがあり、アニメーションなどを表示できる。カラバリはROG Phone 7がPhantom BlackとStorm White、ROG Phone 7 UltimateがStorm White。欧州での価格はROG Phone 7が12/256GBモデルが999ユーロ(約14万7000円)、16/512GBモデルが1199ユーロ(約17万6000円)。ROG Phone 7 Ultimateは16GB/512GBモデルが1399ユーロ(約20万5000円)。

ROG Phone 7 Ultimateは背面に小型ディスプレーを用意

アニメーション表示が可能となっている

こちらはROG Phone 7。背面は構造が透けて見える部分とマットなガラスで分割されている

  ROG Phone 7 ROG Phone 7 Ultimate
ディスプレー 6.78型有機EL(20.4:9)165Hz対応
画面解像度 1080×2448
サイズ 約77×173×10.4mm
重量 約239g
CPU Snapdragon 8 Gen 2 3.2GHz(8コア)
内蔵メモリー 12/16GB 16GB
内蔵メモリー 256/512GB 512GB
OS Android 13(ROG UI)
無線LAN Wi-Fi 7
カメラ画素数 50メガ+13メガ(超広角)
+5メガ(マクロ)
イン:32メガ
バッテリー容量 6000mAh(65W対応)
生体認証 ○(画面内指紋、顔)
防水/防塵 △/△(IP54)
USB端子 Type-C
イヤホン端子
カラバリ Phantom Black、Storm White Storm White
 

■関連サイト

カテゴリートップへ