最上位CPUにふさわしい構成の1台
200万円超え! Threadripper PRO 5995WXの超豪華BTOPCをパソコンショップSEVENが用意する理由
2023年03月08日 11時00分更新
「DIYパソコンに関することなら何でもやる」という活動理念の一環
予想以上に売れている
――本日はよろしくお願いいたします。最初に、「ZEFT RTH59W」の主な特徴を教えてください。
中嶋 孝昌氏(以下、中嶋氏):CPUに「Ryzen Threadripper PRO 5995WX」、ビデオカードに「GeForce RTX 4090」、マザーボードに「WRX80 Creator」を採用するワークステーションです。最大の特徴は、やはり現行のThreadripperの最上位となるCPUを搭載していることですね。Zen 2コアベースだった旧世代からZen 3ベースに進化しており、64コア/128スレッド構成でメモリーチャンネルが最大8チャンネルになるなど、総合性能が上がっています。パソコン全体としては、GPUも現行ハイエンドに、メモリーも256GBをフルに搭載するなど、最上位CPUにふさわしい構成としました。
――以前からThreadripper搭載のワークステーションを販売されていますが、やはり顧客の方からの販売に関する要望、問い合わせは多いのでしょうか?
真重 翔氏(以下、真重氏):「Ryzen Threadripper PRO 5000WX」シリーズに関しては、発売から半年ほど経過しています。その中で、「パソコンショップSEVENでは搭載ワークステーションを取り扱わないのか」というお問い合わせは、以前からいただいていました。一般向けではないものの、価値を感じている方は一定数いらっしゃるようです。とくに映像制作の現場やAI、ディープラーニングといった用途では活躍していくのかなと思います。
西川 龍氏(以下、西川氏) 実際に販売してみても、「思ったより購入していただけるな」というのが正直な感想です。個人の方にご購入いただくこともあるのですが、大体は法人や研究機関の方が検討されている印象ですね。
中嶋氏:このクラスのパソコンになると価格もすごいですし、スペックも一般的な用途だと手に負えないほど性能が出るので、こちらからお勧めするというよりは「必要な人が買う」ものなんですよね。弊社としては「DIYパソコンに関することなら何でもやります」という活動理念の一環で、ラインアップしているところもあります。
真重氏:高価ではあるので、BTOメーカーだからこそサポートや保証もあるという点には安心していただけるのではないかと思います。1年保証のほか、追加オプションにはなりますが3年保証も選択可能です。
BTOカスタマイズでM.2 SSDを複数枚搭載可能に
マザーボードはASRockの「WRX80 Creator」
――スペックを確認していくと、標準構成でストレージに2TBのM.2 SSDを2枚搭載している点も、これまでになかった特徴のように思えます。
中嶋氏:このモデルのためにということではないのですが、実は年始ごろからさまざまなモデルで、BTOカスタマイズにてM.2 SSDを複数枚搭載できるようにしました。
西川氏:弊社はカスタマイズも含めて取り扱うマザーボードが非常に多く、複数台のM.2 SSDを採用しようとすると、搭載するマザーボードごとにスロット数やスロットごとのPCI Expressの世代が違ったりして、けっこう手間取るんです。社内のオペレーションとの兼ね合いもあって実現できていなかったのですが、このタイミングで様々な組み合わせを選んでいただけるようになりました。
中嶋氏:実際、「M.2 SSDを複数台積みたい」というお問い合わせも多かったんです。マザーボード側が対応していれば3枚までのM.2 SSDを積むことも可能ですが、4枚以上は現状だとサイト上からカスタマイズできないので、個別にお問合せをいただく形になります。余談ですが、実際に販売してみると今回のモデルでも採用している「WD_BLACK SN850X 2TB」の3枚積みは、けっこう注文が多いですね。製品自体もWestern Digitalのハイエンド品であり、様々な用途でトップクラスのパフォーマンスを発揮できます。
――マザーボードはASRockの「WRX80 Creator」ですが、このチョイスに至った理由はなんでしょうか?
中嶋氏:製品名のとおりクリエイティブ向けの製品で、デュアル10ギガビットLANとThunderbolt 4に対応しています。ここ最近、弊社にも10ギガビットLAN関連の問い合わせが少しずつ増えてきており、とくにハイエンド用途ではこうした豪華なネットワーク機能を備えるマザーボードが時流には合っているのかなと感じます。Thunderbolt 4に関しては、メーカー担当者曰く、搭載にあたって独自にユニットを小型化して実装しているのが特徴だそうです。バックパネルのインターフェースを見ても、なかなか面白いレイアウトになっていると感じています。
真重氏:余談ですが、先日AMDから将棋棋士の藤井聡太先生に寄贈されたワークステーションにも、「Ryzen Threadripper PRO 5995WX」と「WRX80 Creator」が採用されていたようです。組み合わせとしては安心できるものだと思います。