3D V-Cacheがあまり効かない
アンチャーテッド トレジャーハンターコレクション
「アンチャーテッド トレジャーハンターコレクション」では画質“低”とし、解像度はレンダースケールではなくデスクトップの解像度を直接変更して設定した。シナリオ“海賊王と最後の秘宝”のチャプター10開始直後から一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した。
Ryzen 9 7950Xから7950X3Dにしても5%程度しかフレームレートが上がらないため、これは3D V-Cacheがあまり効かないゲームと言ってよいだろう。
フレームレートは差がなくても、CPU Package Powerはがっつり変わってくる。ここでもCore i9-13900Kの燃費はRyzen 9 7950X3Dに比べると圧倒的によろしくない。
3D V-Cacheの効果はあるが、Ryzen 9 7950X3Dと
Core i9-13900Kとの性能差はわずか
Dead Space (2023)
今年リメイクされた「Dead Space」でも試してみよう(オリジナル版と混同を防ぐため「Dead Space (2023)」と表記する)。画質は“低”、アンチエイリアス“TAA”に設定。ドックエリアから続く無重力+真空ゾーンを飛行した際のフレームレートを計測した。
Ryzen 9 7950X3Dと7950Xの比較から3D V-Cacheの効果はあるといえるが、Core i9-13900Kに対しては1%程度しかフレームレートが上回れていない。
フレームレートでは差はつけられないが、消費電力では圧倒的にRyzen 9 7950X3Dが有利である。この点は高く評価したいところだ。
Core i9-13900Kに対してRyzen 9 7950X3Dは20%上
ホグワーツ・レガシー
最後に試すのは「Hogwartz Legacy」だ。画質“低”、レイトレーシングはオフ、アンチエイリアスは“TA高”に設定。アンチャーテッドと同様に排他的フルスクリーンが指定できないゲームであるため、デスクトップの解像度をフルHDに設定している(スケーリングだと激しくフレームレートが落ちる)。南門の橋~ホグワーツ城内に至る一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した
Core i9-13900Kに対してはRyzen 9 7950X3Dが20%上、Ryzen 7 5800X3Dに対しては50%上というなかなか良好な結果が出た。画質を上げると相対的な差は縮まる可能性が高いが、Zen 4+3D V-Cacheがもたらすフレームレートの余裕(=心の余裕)は実に魅力的である。
Ryzen 9 7950X3DとRyzen 7 5800X3DのCPU Package Powerがほぼ同レベル、かつRyzen 9 7950Xよりも20W以上電力を使わずにあそこまでの高フレームレートが出るという点は素晴らしい。

この連載の記事
-
第473回
デジタル
Ryzen 7 9800X3Dと9700Xはどっちが良いの?! WQHDゲーミングに最適なRadeon RX 9060 XT搭載PCの最強CPUはこれだ! -
第472回
sponsored
触ってわかった! Radeon RX 9070 XT最新ドライバーでFPSゲームが爆速&高画質に進化、ストレスフリーな快適体験へ -
第471回
デジタル
8TBの大容量に爆速性能! Samsung「9100 PRO 8TB」で圧倒的なデータ処理能力を体感 -
第470回
デジタル
HEDTの王者Ryzen Threadripper 9980X/9970X、ついにゲーミング性能も大幅進化 -
第469回
デジタル
ワットパフォーマンスの大幅改善でHEDTの王者が完全体に、Zen 5世代CPU「Ryzen Threadripper 9000」シリーズをレビュー -
第467回
デジタル
Radeon RX 9060 XT 16GB、コスパの一点突破でRTX 5060 Tiに勝つ -
第466回
デジタル
Radeon RX 9060 XTは6.5万円でVRAM 16GBのお値打ちGPUになれたか? -
第465回
デジタル
遅れてやってきたPCIe5.0 SSDの大本命、リード14GB/秒超えのSamsung「9100 PRO」を実機レビュー -
第464回
デジタル
Radeon RX 9070シリーズの仕上がりは想像以上だったことがゲームベンチでわかった -
第463回
デジタル
Ryzen 9 9950X3Dは順当進化。3D V-Cache搭載Ryzenの最強モデルだがクセありな部分はそのまま -
第462回
デジタル
RTX 5070の足を止めた「Radeon RX 9070 XT/ 9070」レビュー - この連載の一覧へ







