相性抜群のディスプレイはApple Studio Display
Mac miniにはディスプレイのほか、キーボードにマウスなど好みの入力デバイスが組み合わせられる楽しさがあります。反対に周辺機器を揃えることが面倒に感じられる人は17万4800円から販売されている、M1搭載の24インチiMacを選ぶべきかもしれません。
M2チップを搭載するMac miniと、最も相性が良いディスプレイはアップル純正のApple Studio Displayです。27インチの5K Retinaディスプレイの画質が優れているだけでなく、内蔵する6つのスピーカーによるサウンドシステムが、Apple TVやApple Musicで配信されているドルビーアトモスによる空間オーディオの立体音響体験に対応しています。デスクトップのエンターテインメント環境が、とても充実します。
iPhoneによる連係カメラも積極活用したい
Studio Displayには視野角122度の12MP超広角カメラが内蔵されているので、別途外付けのWebカメラを足さなくても、仕事やプライベートのビデオコミュニケーションがスムーズにこなせます。
ディスプレイの内蔵カメラは十分に画質も良く、被写体の人物を常時フレーム内に収めてくれる「センターフレーム」にも対応しています。新しいiPhone XR以降の機種を使っている方は、iOS 16以降から対応する「連係カメラ」の機能も試してみると良いでしょう。iPhoneのカメラの方が画質に優れている場合、ビデオ通話の画質向上が期待できます。
アクセサリーメーカーのベルキンは「Macデスクトップおよびディスプレイ用」をうたう、MagSafe対応iPhoneマウントを発売しています。連係カメラに最適化した「MMA007btGY」は、Studio Displayのフレームに取り付けて、iPhoneを横向き・縦向きに固定できます。
さらに本体のヒンジは下向き最大25度まで角度調整ができるので、FaceTimeビデオ通話の際に手もとを撮影する「デスクビュー」の機能が使いやすいです。Studio Display以外のサードパーティーのディスプレイにも対応する、アクセサリーです。iPhoneをWebカメラとして活用すれば、別途Webカメラを揃えるための出費も抑えられます。
相性が良いからとは言え、Studio Displayは20万円の高価な買い物です。最初はサードパーティーのディスプレイから良いものを選ぶのもアリだと思います。
筆者が過去に試したモデルの中では、ベンキューのThunderbolt 3に対応する液晶ディスプレイ「PD2725U」(直販価格は15万3400円)も良質な製品でした。アップルのStudio DisplayはHDRビデオに非対応ですが、ベンキューの製品は4K/HDR対応です。Apple TVのHDRビデオコンテンツや、iPhoneで撮影したDolby Vision対応のHDRビデオをMac miniとの組み合わせで観るなら、本機もなかなか高価ですがおすすめです。