アフターコロナには必須
個人向け有料VPNサービス
新型コロナウイルス禍に伴って新しいライフスタイルが模索されている昨今。新しい働き方「ABW(Activity Based Working)」を選択するビジネスパーソンも少なくない。業務内容やその日の気分により、オフィスや自宅、外出先など様々な場所を選択して自由に働くスタイルだ。こういう働き方が一般的になるほど、外出先、たとえばカフェやコワーキングスペースでWi-Fiを利用する機会は増えていくだろう。
また一方で、復活の兆しを見せているのが国内外への出張だ。宿泊先で無料Wi-Fiサービスを使うこともあるだろう。一仕事終えて一服しながらストリーミング動画を観る……そんなリフレッシュ手段もあるはずだ。
しかしながら、そういった無料で利用できるネット接続を利用した通信が、100パーセント安全か? と問われれば「ビミョー」と答えるしかない。場合によっては無線通信が暗号化されていないこともあり、それを不特定多数のユーザーが利用しているため、データを窃取しようとする悪意ある第三者がいないとも限らないからだ。
さらに言うなら、自宅で普通にネットを利用しているときにも、自分のネット利用履歴、行動履歴はECサイトやISPなどサービス提供側に取得されている。もちろんそういう情報は悪用されるわけではなく、主としてマーケティングに活用されているものだが、それでも自分のデータがなんらかの目的で利用されていることを快く思わない人もいるだろう。
そこで利用したいのが個人向けのVPNサービスだ。
一般的にVPNというと、会社のシステムにアクセスする場合に使用されることが多い。自分も義務付けられているという人も少なくないだろう。しかし、個人向けにサービスが提供されているVPNもある。ABWな働き方で出先や自宅で会社のデータを扱うことが多い人、そして自身のプライバシーなデータを利用されたくない人なら、そういう個人向けVPNを利用する頃合いではないだろうか。
個人向けVPNサービスは多数あり、無償で利用できるものもある。しかしそういうサービスは速度面、安全面からもオススメしにくい。かといって有料なサービスだけあって、手当たり次第に契約して使ってみるというのも現実的ではないだろう。
そこで、有料の個人向けVPNサービスとして筆者がオススメしたいのが「ExpressVPN」だ。とりあえずこれを使っておけば安心だと言っておこう。以下に使用感を交えながら、ExpressVPNの特長を紹介していく。
VPNのメリット:安全にプライバシーを守りながら快適にインターネットを利用できる
ExpressVPNは、イギリス領ヴァージン諸島にあるというExpress VPN International社が提供するVPNサービスだ。対応OSはWindows、macOS、iOS、Android、Chromebook、Linuxなど。1アカウント契約で最大5台のデバイスをVPN接続可能。PCと同時にスマホを使う場合もVPN通信が可能だ。月額料金は8.32ドル(12ヵ月契約、2023年1月中旬時点の価格)となっている。なお本記事のリンクを通じて購入すると、12ヵ月契約で3ヵ月無料クーポンが適用される。クーポン適用期間内の月額料金は実質6.67ドル(約864円)だ。
VPNの仕組みについてはご存知の人も多いだろうから簡単に説明するが、ExpressVPNを利用することで、無線/有線を問わずネットを利用するときのデータはすべて暗号化、トンネリングでやりとりされることになる。またExpressVPNで提供される3000以上あるサーバーを介して通信されるため、自分の実際のIPアドレスを秘匿したままネットを利用できる。これにより、悪意ある第三者からのデータ窃取や、プライベートな情報が漏れることが少なくなるのだ。
「これで自分の情報は安心だネ!」と思いきや、VPNサービスによっては、外部からのアクセスは遮断して安全を確保する一方で、自社のサービスを利用した履歴、いわゆる「内部ログ」を取得していることがある。それが何らかの理由で流出したり活用されたりしたら本末転倒。しかしExpressVPNの場合、「ノーログポリシー」という、ユーザーのIPアドレスやWeb行動履歴などのプライバシーに関わるデータは一切取得しない方針を貫いている。
使用されている詳細なプロトコルなどについては割愛するが、それらの詳細を知らなくても利用はしやすい。「ユーザーのプライバシーを一番に尊重している!」と強調できるのがExpressVPNの大きな特徴なのだ。
ExpressVPNの通信速度:高速で安定性も良し
そして一般的にVPNを利用すると、通信速度は低下するものである。しかしながらExpressVPNの場合、運用しているサーバーや回線の質が良好なためか、他のVPNサービスよりも速度が低下しにくい傾向にある。
以下の表は、筆者が実際に自宅でExpressVPNなし/ありで通信速度を計測してみたものだ。なお筆者の自宅回線はSo-net 光 with フレッツS(マンションタイプ)。古い建物なのでインフラも古く、VDSL方式で理論値最大100Mbpsとそれほど高速ではないややしょんぼり物件なのだが、そこにV6プラスを導入して常時下り65Mbps/上り30Mbps程度(有線接続、無線接続ともに同等)を実現している。ネット混雑時でも速度低下はほとんどなく、動画鑑賞時も快適に利用できている。そんな回線環境で、PCは有線接続、iPhone 12はWi-Fi 6ルーターを介して速度を計測してみた。
PC(有線接続) | 下り | 上り |
---|---|---|
ExpressVPNなし | 67.3Mbps | 36.0Mbps |
ExpressVPNあり | 62.8Mbps | 21.8Mbps |
iPhone(無線接続) | 下り | 上り |
---|---|---|
ExpressVPNなし | 65.2Mbps | 21.1Mbps |
ExpressVPNあり | 60.1Mbps | 13.7Mbps |
(参考:フリーVPN) | 29.1Mbps | 1.97Mbps |
※速度計測にはChromeを使ってGoogleスピードテストを実行。10回計測の平均値。参考値として、誰でも入手可能なフリーVPNをiPhoneにインストールして無線接続時の速度を計測した
結果はあまりに差がなくて拍子抜けであるが、これが実測値である。参考としてiPhoneにフリーVPNをインストールして計測してみたが、その差は歴然。
通信速度が遅くならない、ということはVPNを経由している場合でもネットを快適に利用できるということにほかならない。特に動画サービスを観る場合の遅延は致命傷であり、VPNを常用している人でも「ストリーミングで動画を鑑賞するときはVPNを切る」なんて人もいると耳にするが、ExpressVPNを使っているならそういう心配は無用ということになる。
接続時の通信が安定していることも触れておかねばならないだろう。VPNサービスによっては、速度云々の前にそもそも通信状況が安定しないこともある。通信速度が常時遅いことより、途切れがちになるほうがストレスは高まるものだ。常時安定している、という点でもExpressVPNはオススメできる。
速度低下しにくいこと、安定した接続で利用できることは、動画鑑賞を邪魔されたくない人には特にプッシュしたいExpressVPNのポイントである。
ExpressVPNの使いやすさ:日本語で安心して利用できるのがメリット
ExpressVPNによるVPN接続は、アプリを起動することで有効になる。そのアプリについてしっかり日本語化されている。公式サイトについても同様で、使い方や設定方法、契約手順までキッチリ日本語で記載されていて、迷うことはない。場合によっては怪しい感じの日本語やフォントが使われている海外サービスも少なくないが、そういう問題とは縁遠そうだ。
アプリもシンプルで使いやすい。初期設定が完了したらアプリを起動して「接続」ボタンをクリックすればVPN接続は完了する。接続するロケーションはいくつか選択でき、国外ロケーションを選択することも可能だ。
さらにExpressVPNはサポートがしっかりしていることも大きなポイントだ。ライブチャットで24時間いつでもサポート受付をしているし、もちろん日本語でのチャットが可能。トラブルシューティングについてもキッチリ日本語化されていて、困りごとも難なく解決する。ExpressVPNは海外のVPNサービスでありながら、日本人としても利用しやすいサービスだと言えるだろう。
他のVPNと違いを比較:ExpressVPNは高額だが総合点が高い
最後に、ExpressVPN以外の個人向け有料VPNサービスとどのくらいの違いがあるのか比較してみた。比較対象は以下の2サービス。両者とも、個人向けの有料VPNサービスとしてある程度知られた存在である。
●CyberGhost VPN(CGV)
●Private Internet Access(PIA)
サービス名 | ExpressVPN | CyberGhost VPN | Private Internet Access |
---|---|---|---|
"速度 下り/上り(Mbps)" | ◎ (60.3/13.9) |
○ (38.6/2.1) |
○ (30.2/0.7) |
安定性 | ◎ | ○ | ○ |
セキュリティ | ◎ | ◎ | ○ |
使いやすさ | ◎ | △ | △ |
月額料金(最安プラン) | 6.67ドル(約864円) (12ヵ月+3ヵ月契約) |
320円 (2年+2ヵ月契約) |
209.3円 (3年+3ヵ月契約) |
※ExpressVPNはクーポン適用期間内の利用料金
※Private Internet Accessの利用料金は為替変動に応じて変動する
なお、ExpressVPN以外の2サービスについてはお試し版のアカウントを利用しているが、試用状況においても「速度」はExpressVPNに軍配が上がる格好となった。特に上りの速度について、比較対象の2サービスではあまり重要視されていないような印象だ。
「安定性」についても、ストリーミング動画を観ているときに、切断まではいかないものの若干の遅延を感じることがあった。「セキュリティ」については、いずれのサービスも大きく優劣はつけがたいが、ノーログポリシーを謳っていないぶんだけPIAを若干減点した。
「使いやすさ」については日本語のサポートについても比較要素に含めているが、それについてはExpressVPNが圧倒的に強い印象だ。「月額料金」はExpressVPNが最高額だが、ある程度高額であるからこそ信頼性を寄せられるという意味合いもあると判断したい。
VPN選びのまとめ:ABW時代には高速と安定のExpressVPNがオススメ
ここまでExpressVPNについて紹介してきた。
冒頭に触れたように、会社や自宅、外出先など様々なシチュエーションでPCやスマホを安全に使いたいというニーズは高まっている。業務に関わるデータの保護はもちろんだが、自身のプライベートに関わるような通信データやログといったものについても、デリケートに考える時期に至っているといえる。また豊富な動画サービス、ストリーミング動画サービスを利用する上でも、安全かつ快適な通信環境を整えることはもはや必然でもある。
この2023年こそ有料の個人向けVPNサービス利用を利用開始する頃合いであり、その一助としてExpressVPNの導入をオススメしたい。
(提供:Express VPN International Ltd.)