最新パーツ性能チェック 第399回
TDP 65Wになり扱いやすく!AMD「Ryzen 9 7900」「Ryzen 7 7700」「Ryzen 5 7600」最速レビュー
2023年01月09日 23時00分更新
TDP 65Wとクロックを下げたマイルド仕様
TDP 65W版Ryzenのスペックは以下の通りだ。TDPが65Wに下げられたほか、クロックも全体的に低めに設定されている。ブーストクロックの差は100~200MHzと小さいが、ベースクロックについては700MHz~1GHzと下げ幅が大きい。それ以外の要素(キャッシュ構成、メモリー対応、ソケットなど)は既存のRyzen 7000シリーズと全く同じだ。
TDP 65W版Ryzenを使うにあたって特記すべき事項はない。マザーボードのBIOSが新しいものであれば盤石だが、実はSocket AM5最初期のBIOSであっても普通にブートは可能だ。全マザーでチェックした訳ではないので断言はできないが、2022年11月に各社からリリースされたAGESA 1.0.0.3 Patch D以降のBIOSであれば問題ないと思われる(AMDがレビュアー向けに開示したBIOSもこれ)。
ただ最近のトレンドであるVRM部のヒートシンクが巨大なマザーボードでは、Ryzen 7/9に同梱されるCPUクーラー(Wraith Prism w/LED)がやや取り付けにくいかもしれない。逆にRyzen 5同梱のWraith Stealthはバックプレートが脱落しないぶん取り付けは楽だ。
新世代のメインストリーム向けCPUと対決させる
今回の検証では、Ryzen 7000シリーズの「末尾のXの有無」で性能にどの程度違うのかを検証すると同時に、1月3日に販売が解禁された第13世代Coreの“K無しモデル”、すなわち「Core i9-13900(予価10万4800円、以降同様)」「Core i7-13700(6万9800円)」「Core i5-13500(4万3800円)」と比較する。
AMDとしてはRyzen 5 7600の対抗馬は「Core i5-13600」と想定しているが、残念ながら(筆者の知る限りでは)Core i5-13600は国内パーツ市場では流通していない。よって1段低いCore i5-13500と対決させた。また、Ryzen 5000シリーズは時間の制約から検証を見送っている。
検証環境は以下の通りである。CPUクーラーの選択は非常に悩んだが、ここではCPUのパワーを見るために360mmのAIO水冷とした。また、各プラットフォームのBIOS設定においてPower Limit系の設定は基本的にデフォルトのままとしているが、第13世代CoreはMTP無制限の場合と、MTPをインテル定格の設定とした場合(グラフではMTP ○○Wと記述)でそれぞれ比較する。
MTP無制限下ではコア数に勝る第13世代Coreが有利だが、MTPを制限下に置いた状態ではTDP 65W版Ryzen 7000シリーズが優位に立つことと予想される。検証環境の構築においてはSecure Bootやコア分離(VBS)、HDRといった機能は全て有効化した状態で検証している。
【検証環境:AMD】 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 7900X」 (12コア/24スレッド、最大5.6GHz)、 AMD「Ryzen 9 7900」 (12コア/24スレッド、最大5.4GHz)、 AMD「Ryzen 7 7700X」 (8コア/16スレッド、最大5.4GHz)、 AMD「Ryzen 7 7700」 (8コア/16スレッド、最大5.3GHz)、 AMD「Ryzen 5 7600X」 (6コア/12スレッド、最大5.3GHz) AMD「Ryzen 5 7600」 (6コア/12スレッド、最大5.1GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN II 360」 (AIO水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASUS「ROG STRIX X670E-F GAMING WIFI」(AMD X670E、ATX、BIOS 0805) |
メモリー | G.Skill「F5-6000J3636F16GX2-TZ5NR」(16GB×2、DDR5-5200運用) |
ビデオカード | AMD「Radeon RX 7900 XTX リファレンスカード」(24GB GDDR6) |
ストレージ | Corsair「CSSD-F1000GBMP600」 (1TB M.2 SSD、PCIe 4.0、システムドライブ)+ Silicon Power「SP002TBP34A80M28」 (2TB M.2 SSD、PCIe 3.0、データドライブ) |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」(1000W、80PLUS Platinum) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(22H2) |
【検証環境:インテル】 | |
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CPU | インテル「Core i9-13900」 (24コア/32スレッド、最大5.6GHz)、 インテル「Core i7-13700」 (16コア/24スレッド、最大5.2GHz)、 インテル「Core i5-13500」 (14コア/20スレッド、最大4.8GHz) |
CPUクーラー | ASUS「ROG RYUJIN II 360」 (AIO水冷、360mmラジエーター) |
マザーボード | ASUS「ROG MAXIMUS Z790 HERO」(Intel Z790、ATX、BIOS 0703) |
メモリー | G.Skill「F5-6000J3636F16GX2-TZ5NR」(16GB×2、DDR5-5600/4800運用) |
ビデオカード | AMD「Radeon RX 7900 XTX リファレンスカード」(24GB GDDR6) |
ストレージ | Corsair「CSSD-F1000GBMP600」 (1TB M.2 SSD、PCIe 4.0、システムドライブ)+ Silicon Power「SP002TBP34A80M28」 (2TB M.2 SSD、PCIe 3.0、データドライブ) |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX PLATINUM SE 1000W-BK」(1000W、80PLUS Platinum) |
OS | Microsoft「Windows 11 Pro」(22H2) |
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