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ASUS製マザーボードのコンセプトを知って賢く選ぼう

Ryzen 7000のマザーボードを選ぶポイントを解説!B650のオススメ3選

2022年12月29日 11時00分更新

文● 石川ひさよし 編集● ジサトラユージ

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ターゲットの拡張プランを想定し
PCIeバージョンやレイアウトにも違いが出てくる

 また、マザーボードを選ぶうえでは拡張性も重要だ。拡張性というのは、まず想像しやすいのがPCIe拡張スロットとM.2スロットの規格や本数ということになるだろう。

 現在のPCでは、拡張スロット、M.2スロットともPCIe接続が用いられている。最新AMDプラットフォームでは、第5世代のPCIe 5.0に対応を果たした。

 ただし、最新のPCIe 5.0に対応させるコストは高い。モデルによっては1世代前のPCIe 4.0対応にとどめてコストを抑えたものもある。マザーボード製品サイトのスペック欄から、「Expansion Slots」、「Storage」といった項目をチェックしたい。今回の3製品については以下のとおりだ。

製品名 拡張スロット(x16) M.2スロット
ROG STRIX B650E-F GAMING WIFI PCIe 5.0 PCIe 5.0、4.0×2
TUF GAMING B650-PLUS WIFI PCIe 4.0 PCIe 5.0、4.0×2
PRIME B650-PLUS-CSM PCIe 4.0 PCIe 5.0、4.0

PCIe 5.0 x16対応の場合、PCB裏を見るとSMT(表面実装)が用いられている。4.0までのものはピンが裏まで貫通するタイプ

今回揃えた全モデルが、PCIe 5.0対応のM.2スロットを備えている

 ビデオカードに関しては、AMDの最新GPUであるRadeon 7000シリーズもNVIDIAのRTX 40シリーズも、まだPCIe 4.0対応のため、拡張スロットのアップデートを急ぐ必要はない。ただ、マザーボードなどの構成を大きく変えずにビデオカードのみを新しくしていきたいといった人は、次世代に備えてPCIe 5.0を選んでおく意味はある。

 一方、M.2 SSDはPCIe 5.0対応製品が発表済みだ。M.2側の5.0対応を充実させているのはこのためだろう。今回の3製品はいずれもPCIe 5.0対応M.2スロットを1基備えているが、AMD B650マザーボード全体を見渡せば4.0対応にとどまるものもある。スペックは必ず確認しておきたい。

 なお、M.2スロットの本数もマザーボードによって異なる。スロットが多いほど拡張性が高いと思われがちだが、実はCPUとチップセットの組み合わせによって、利用できるPCIeレーン数は限られており、一定数を超えたものは帯域をシェアすることになる。

 この場合、M.2スロットを利用するとPCIe拡張スロットが利用できないといった排他利用の関係になる。ユーザーがM.2と拡張カードのどちらを優先するか選べるわけだが、排他利用であることを失念してしまうと、思い描く拡張プランが崩壊することにもなる。ここはよく注意したい。

AMD B650マザーボードはおおむね2、3スロットが適正

 また、ハイエンドビデオカードを搭載する予定の人は、そのビデオカードの厚みによって物理的に蓋をされてしまう部分のスロット本数(多くはx1スロットなど)も把握しておきたい。M.2スロットも、ビデオカードに隠れる部分のスロットは、SSDを交換する際にビデオカードを取り外す必要がある。

ビデオカードを搭載することで塞がれてしまう(利用できなくなるor着脱が大変になる)部分を考慮したうえで、拡張性を判断したい

 PCIeのほか、拡張性で注目されるのはUSBだろう。昨今、拡張スロットや拡張カードのニーズは減少傾向にあるが、そこをUSBで補う傾向にある。サウンド(DAC)やキャプチャーボードなどが代表格だ。

 特に、USB接続の外付けSSDやUSBキャプチャーを利用する場合、高速なUSB規格をサポートしているかが鍵になる。3つのマザーボードそれぞれの最速USBをリア、フロントに分けて表にしてみた。

製品名 リア フロント
ROG STRIX B650E-F GAMING WIFI USB 3.2 Gen 2x2 Type-C USB 3.2 Gen 2 Type-C
TUF GAMING B650-PLUS WIFI USB 3.2 Gen 2x2 Type-C USB 3.2 Gen 1 Type-C
PRIME B650-PLUS-CSM USB 3.2 Gen 2 Type-C USB 3.2 Gen 1 Type-C

最近のマザーボード(シールド一体型のもの)は、バックパネルの端子の横にUSBの速度も表記(Gbps単位)されている

フロント用のUSB Type-Cヘッダーは銀色で少し小さめ。フロント用はUSB 3.2 Gen 1~Gen 2x2まで製品差が大きいところ

 また、ニーズ自体は減少傾向にあるが、大量のHDDを内蔵したい人や、2.5インチSSDをHDDの代わりとしたい人などはSerial ATA 3.0のポート数もチェックしたい。AMD B650チップセットがサポートするのは4ポートだ。

 今回の3モデルはすべて4ポート備える。中にはチップセットがサポートする以上のSerial ATAポート数を実装しているものもあるが、そうした製品は追加チップを搭載することで実現している。拡張カードの追加なしに利用できるならそれはメリットとなるが、マザーボード上の拡張スロットやM.2スロットとシェア(排他)利用となる場合もある。

AMD B650はSerial ATA 3.0を4ポートサポートする。以前は6ポート、8ポートあったことを考えると削減傾向にあると言える

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