マーベルを代表する人気アメコミヒーローが大集結!

『マーベル ミッドナイト・サンズ』レビュー、60時間以上遊べるヒーロー×シミュレーションRPG

2022年12月14日 11時00分更新

文● 齋藤直樹 編集●イチえもん/ASCII

タクティクスとカードゲームが融合した遊びごたえ抜群のバトル

 「XCOM」の開発元が手がける本作だが、戦闘は「XCOM」とはだいぶ趣きが違う、独自性の強いものになっている。マップ上に敵味方のユニットが展開し、位置関係やオブジェクトの利用なども組み込まれた戦略性の高いタクティカル指向ではあるが、行動自体はカードゲーム要素が強いという、ほかに類を見ないシステムだ。

 ミッションには3人のヒーローを選んで出撃する。それぞれのヒーローに8枚ずつのカードを割り当ててデッキを構築することができ、戦闘中には持ち込んだ24枚のカードから手札を引いて、1ターンにつき3枚ずつプレイすることができる。

ミッションには3人のヒーローを選んで出撃する。育成したいキャラクターを連れていこう

 カードをプレイすると、そのカードの持ち主であるヒーローの行動となる。誰が行動するかはあくまでどのカードを使うかで決まり、3人のヒーローを全員行動させる必要はない。1ターンの間、ずっと同じヒーローに行動させることも可能だ。

 カードには3つの種類があり、敵に攻撃してダメージを与えるアタック、さまざまな特殊効果を発揮するスキル、そして強力な必殺技にあたるヒロイックの各種を活用して敵を殲滅する。

 ボスであるスーパーヴィランを除けば、敵には「ミニオン」と「エリート」の2種類がいる。ミニオンには体力ゲージがなく、攻撃を当てれば一発で必ず倒すことができる。一方、エリートは体力ゲージを持っていて、一定のダメージを与えて撃破する必要がある。

 攻撃カードの一部はクイック属性が与えられていて、カードのプレイ回数を消費せずにミニオンを倒すことができる。また、ノックバック属性のカードを使うと敵を後ろに弾き飛ばすことができ、壁やマップオブジェクトで追加のダメージを与えたり、ほかの敵にぶつけて両方にダメージを与えることが可能だ。

ノックバック攻撃で弾き飛ばした敵を別の敵にぶつければ、両方にダメージを与えることができる

 各ヒーロー最強のカードとも言えるヒロイックは、手札に持っているだけではプレイできない。アタックやスキルをプレイすることで、カードの下に書かれているヒロイックポイントをためて、必要数のポイントを消費することで初めてプレイできるようになる。その代わり威力はどれも強力で、広範囲に攻撃できるものもあり、戦況を一気に変えるポテンシャルを持っている。

アタックやスキルでポイントをためる必要はあるが、ヒロイックは強力な必殺技となっている

ゴーストライダーの必殺技!

ヒロイックは一気に多数の敵を撃破することもできる。演出もド派手で爽快

 ヒロイックポイントにはもうひとつの使い道がある。それは、ヒロイックポイントを消費することでマップオブジェクトを利用したフリー攻撃ができるのだ。マップオブジェクトから一定の範囲内にヒーローがいなければならないが、カードのプレイ回数を消費せずにダメージを与えることができるため、ターン内により多くの敵を始末するのに役立つ。

ヒーローが範囲内にいれば、ヒロイックポイントを消費してマップオブジェクトを利用した追加の攻撃が繰り出せる

 その一方、ユニットの移動には一定の制限があるので、いくらでも好き放題に敵へダメージを与えられるわけではない。戦闘マップはグリッドなどに区切られておらず、位置取り自体の制限は緩いが、移動は各ユニット行動時にその行動が発動できる場所へ自動的に移動するのみ。

 そして、それ以外に各ターン1回だけヒーロー1人を自由な場所に移動させることができるだけだ。そのためノックバックやマップオブジェクト攻撃など、位置取りが重要になってくる行動のために、この1回をどう使うかが鍵となってくる。

 プレイヤー側ターンが終わると、敵側ターンに切り替わるが、その際に各ミッションで一定回数まで敵側の増援が現れる。うかうかしていると敵の人数がどんどん増えて劣勢になってくるので、ターン内でどれだけ多くの敵を倒すかが戦闘を優位に進めるポイントだ。

この記事をシェアしよう

ASCII.jpの最新情報を購読しよう